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耳を澄ます言葉

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2021年下半期に東京国際芸術協会会報に連載していたエッセイ・評論「耳を澄ます言葉」
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#ショパン

光と闇が融け合う──田部京子 ピアノ・リサイタル(「Tiaa Style」連載「耳を澄ます言葉」より第2回

光と闇が融け合う──田部京子 ピアノ・リサイタル(「Tiaa Style」連載「耳を澄ます言葉」より第2回

 6月27日に、師である田部京子先生のピアノ・リサイタルを聴いた(佐倉市民音楽ホール)。曲目は、シューベルトのソナタ第4番、ショパンのソナタ第2番「葬送」、そしてシューマンの《クライスレリアーナ》。
 シューマンの演奏前のトークで、先生は、《クライスレリアーナ》のロマンティシズムが「感傷的でない」ことを強調されていたが、その「感傷的でないロマンティシズム」は、先生の演奏自体にも言えることであろう。

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