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組織設計都市計画系の就活を整理してみた#2/2<経験談・アドバイス編>

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組織設計都市計画系の就活を整理してみた#1/2<業界分析編>

次に建築・都市業界に分類されている業界(都市計画系の学生が就職する主な業界)別に少しずつ特徴を紹介したいと思います。

1.行政
2.民間ディペロッパー(電鉄も含む)
3.組織設計事務所
4.都市計画コンサルタンツ

5.その他


2.都市計画・まちづくり系大学院生の就活スケジュール(組織設計)

さて、やっと本題です。

まず自分の就活戦略を話すと、私は組織設計事務所を第一志望の業界と据えて、第二志望として都市計画コンサルタンツ、あまり考えていなかったが、第三志望としてゼネコンの都市開発を考えて活動していました。

そして、結果的には組織設計事務所をたくさん受ける中で内定を頂き、都市計画コンサルの就活が始まる3月解禁前にほとんどの就活が終わっていました。なので、今回は組織設計事務所に特化していきます。

それぞれの志望理由については、上記に記した業界分析を見てもらえればなんとなくわかるかと思いますが、「都市をつくっていくという技術者的設計者的な立場で都市や建築に関わりたい」という気持ちから組織設計を第一志望にしていました。

では大きな就活スケジュールはどんな感じだったかというと、以下のような図になります。

個人的な就活スケジュール

もちろん個人差はあると思いますが、自分で総括すると全体的に遅めだと思います。(多分、他のみなさんはもっと早いと思う。。)

遅くなった一つの原因としては、ポートフォリオやエントリーシートが固まるまで、OB•OG訪問に動き出さなかったというところです。結果的にいろんな所にパイプがあり、先輩に頼んで繋いでもらえたからこそ、その後の就活が上手くいったと感じているのですが、そういうパイプを作っておく期間や確認しておくのは重要だと思っています。
特にこの点については、自分の後輩にもよく言っている部分ですね。

そこから学んだことは、
とにかく行きたいと思った企業には早めにアプローチする。
資料作成途中でもいいから連絡を取る。話だけでも聞けますから。

もし上の図に修正を加えられるなら、ポートフォリオ作成と同時に、少し連絡を取っていって、行きたい企業に対しては、複数回OB・OG訪問に行くとか、そういうアクティブさがあったら、もう少しバタバタしなかったと思います。(タラレバですが。)

そうしたら、簡単に一つ一つ、時期ごとに何をやっていたかも書いておきたいと思います。
ただ長いと読む気が失せるので、便宜的に期間を①準備期、②コミュニケーション期、③本番期と分けさせてもらいました。

①準備期:各種準備、業界分析や企業分析、ポートフォリオのプロジェクトごとの素材整理
②コミュニケーション期:準備した知識や資料を片手に社員さんとコミュニケーション、質問しながら自分を知ってもらう
③本番期:本選考開始、勝っても負けてもちゃんと話せていたかを少し振り返りながら、本番力・プレゼン力を上げる(慣れる)

①準備期(〜9月)

組織設計事務所志望にとっての準備は、インターンシップへの参加、ポートフォリオの作成(素材)とエントリーシートの作成、各企業の基本的な実績(都市開発の事例)の収集・分析です。
あとはインターンシップへの参加ですかね。興味のある企業があるなら行ってみるが吉です。

※僕はコンサルのバイト経験があったので、夏インターンはほとんど行きませんでした。研究室プロジェクトも忙しかったので。
※ちなみにディベロッパーもエントリーしたのですが、全敗でした。それで、業界が絞れたということはあるかも。

インターンシップについて、行くなら、できれば一週間以上がいいです。1日とか3日行っても何もわかりません。ググるかその年に受けた先輩に聞けばわかることしかわかりませんでした。まあ、それはそれでイベントとしては楽しいんですけどね。

ポートフォリオについては、9月までに各プロジェクトの説明に使える資料・素材を揃っているとその後非常に楽です。

資料・素材というのは、
建築設計課題なら、図面を直すとかパースを追加するとか。
まちづくりプロジェクトなら、スキームや対象地の説明資料、活動中の写真とか。
こういったものが揃っていると安心できます。

ポートフォリオは、素材で勝負する学生もいると思いますが、僕は中身にそこまで自信がなかったので、+αまとめ方をちゃんとしておこうと思っていて、そのためにも素材は早めに揃えるようにしていました。

最後に、各企業の基本的な実績(都市開発の事例)の収集・分析は、各企業特徴ある実績を持っているので、『どのプロジェクトが印象に残っているか?』『どこのまち・都市が好きか?』といった質問項目がよく出てきます。

そういう時にその企業のプロジェクトを知っていると書きやすいです。もちろん本選考の面接でも聞かれます。

私の場合は、新建築データ(雑誌のアーカイブwebサービス)に一時期登録して、あれこれ収集していました。

②コミュニケーション期(10月〜12月)

続いてはコミュニケーション期。

『コミュニケーション』と言ったのは、就職説明会やOB•OG訪問、先輩にエントリーシートの添削を頼むとか、本当に各方面とのコミュニケーションを行なっていた時期だからです。

自分のポートフォリオを片手にOB•OG訪問に向けて先輩に連絡し、いざ訪問!
そして、色々と企業の話や先輩が就活生だった時の話、ポートフォリオに対する的確なアドバイスなどなど聞けることはある程度聞いたと思います。

少し話しやすい方の場合は、同じ業界の他社に対する見方、特徴も聞いてみて、中の人間から見た同業他社の違いを知ることもできました。
(私もここで、聞いてもいないのに、各企業の本選考でのプレゼン時間を教えてくれました。本当にありがたかった。)

基本的なことはHPを見たり説明会に行ったりすることである程度わかるので、それを下地にしてより深く、業務の話や個人的な話を聞けるだけ聞くのがいいと思います。

これは余談であり、会社差があることですが、OB•OG訪問を通じてしっかり自分を覚えてもらうこと/ちゃんと知ってもらうことは重要なことだと思います。

「本選考に関わらないから、リラックスしてね」とか言ってくれる先輩はいますが、後々上司からどんな学生だったか、志望度合いとか聞かれていると思います。(実際コンサルでバイトしていた時に後ろで大学の先輩にあたる社員に少し聞いていたのを聞いたことがあります。)

そりゃ業務時間内の貴重な時間を1.2時間使っているわけなので、全く関係ないっていうのは中々ないんじゃないかなと思っている次第。
逆に好印象というかいい雰囲気だと、下駄になると思います。上手く活用するが吉だと思いました。

③本番期

さて、色々な準備を経て本番です。本選考ですね。

組織設計事務所の就活スケジュールは一般の企業さんの就活スケジュールよりも早く始まり、年明けに提出締切がらあるところもありました。

某大手ゼネコンの都市開発は12/24とか1/4に履歴書提出というのもありました。(友人らの話ですが)私自身は1/7が初めの締め切り日でした。
まあ、年末年始がなかったのは私も同じでしたね。笑

どの会社がどういうスケジュールだったかという情報はここでは略すとして、大まかなスケジュール感だけお話ししようと思います。

私の場合実質、組織設計事務所ローラー型で、ゼネコンは受けずコンサルが抑えという、巷にはあまりいない(らしい)受け方をしていたようでした。
中堅から大手まで、しっかり都市開発・街づくりをやっている企業さんを片っ端からエントリーしていました。

ローラー型をおすすめするわけではないですが、そのように受けていてよかった点がいくつかあります。
ただおそらく業界を跨いでも大事なことではないかと思います。

一つ目は志望動機の軸がブレない。

業界を絞っていたので、いわゆる「就活の軸」にブレはありませんでした。エントリーしたり面接したりする度に、言葉が洗練され、自己PRもスラスラと言えるようになってる感覚がありました。

友人の中には業界を跨いで志望しており(ゼネコンとディベロッパーとか)、最終的に決め手に悩んでいた人もいました。その点は楽だったなと思います。

二つ目は、ポートフォリオ素材の使い回しができる。

これも同じ業界だったからこそ、細かい修正やフォーマットに合わせるという作業はしましたが、基本的に素材は使い回しで、説明の仕方もそれほど変更なく発表しても問題ないという感覚でした.

3つ目は、自己PR内での各プロジェクト紹介が日に日に上手くなる

基本的に組織設計事務所では、企業ごとに時間差はあれど、数分から10数分の時間で自己PRをお願いされます。

私の場合は、決まった3つのプロジェクトを制限時間に合わせて、概略説明だけにしたり、中身まで話したりとコントロールしていたので、3月の面接のときには、場数も踏んでいたので、スラスラと説明できるようになっていました。

おかげさまで、最後の企業さんの二次面接では台本の大きな構成は考えましたが、細かいところをあまり決めずとも何も見ずに話すことができ、面接後に隣の就活生に驚かれました。(正直、嬉しかった。)

①準備期が約2~3か月
②コミュニケーション期が約1~2ヵ月
③本番期が約2ヵ月

私の場合は、かなりコンパクトに進めることができたので、複数の業界を跨ぐ場合には少し参考にしづらい部分もあるかもしれませんが、それぞれの期間に学んだことは、皆さんにも通じる部分があるのではないかと思います。

***

自己分析に行く前に少しだけ都市計画コンサルについて

都市計画コンサルタンツは、組織設計事務所の就活と違い、多くの企業でポートフォリオは必須ではなく、一般的な就活と同様に、エントリーシートのみを提出する形式の所が多かったです。

実際にはあまり受けずに終わってしまいしましたが、エントリーシートの一つ一つの質問に対して求められる文章の分量が多いイメージがあります。

だいたい一社あたり、全部で2000字(4~5設問で平均500~800字)以上の所がありました。

個人的な印象ですが、報告書や行政計画を作ることも多いと思いますので、そうしたテキストでまとめる力を見られているのかなと感じました。

建築系ではありますが、形式は一般的な就活サイトに載っている情報を応用することで対処できる業界なのではないかと思います。

かなりざっくりとですが、都市計画コンサルタンツの就活についてでした。
(やはり組織設計漬けだったので、そこまで情報がありませんでした…)

3.自己分析・プレゼンテーション

ここで、前回の記事でも少しだけお話をしましたが、最後に自分自身のことの話をさせて頂きます。

自己分析とは言っていますが、簡単いえば、自分が就活時の面接で言っていた自分の強みや弱み、業界の志望動機についてです。

ここでは、大きく3つ、

①志望動機
②ポートフォリオのまとめ方
③プレゼンテーション

について自分が考えて実践していたことを実際に使っていたポートフォリオや志望動機などを使いながら書き起こしておきたいと思います。

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