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メガプレーヤーとは異なる戦略は「プロセス」にあり #プロセスエコノミー

本記事は、DX関連の個人的な学びのアウトプットです。アフターデジタル第3弾「UXグロースモデル」のまとめ(こちらをご参照ください)も終わったので、DX関連本のお次として「プロセスエコノミー」を読み始めました。9/27から、以下、著者のツイートの通り、アマゾン・プライムで無料って、すげぇ。

超訳「プロセスエコノミー」

クリエイターの制作現場をライブ配信する「00:00 Studio(フォーゼロスタジオ)」をたちあげた「けんすう」氏がnoteの記事で提唱(以下の記事ですね)。

以下は、プロセスエコノミーに関する「けんすう」氏のnoteの内容を篠崎がぎゅっと要約・意訳したもの。

アウトプットエコノミーは「プロセスでは課金せずに、アウトプットで課金する」

音楽を作っているところではお金を稼がず、できた音楽を売る

アウトプットエコノミーは全ての水準が上がり続ける。理由は、
1)ネットを通じて品質を上げるためのノウハウが流通するから
2)口コミがすぐ伝搬するので低品質の製品サービスは淘汰されるから
こうして品質の差がでずらくなり、マーケティング、流通、ブランディングに巨額投資できるメガプレーヤーだけが勝ち残る

品質以外の差別化の軸として、プロセスが注目された。

プロセスエコノミーの良い点は以下の3つ
1)アウトプットを出す前からお金が入る可能性がある
2)クリエイターなどゼロイチの生みの苦しみや寂しさの解消
3)長期的なファンを増やせる可能性がある

参照:「プロセスエコノミー」が来そうな予感

プロセスエコノミーは「人もモノも埋もれる時代の新しい稼ぎ方

プロセスはコピーできない

プロセスエコノミーに取り組むうえで大切なこと

・作り手がそこにストーリーを込めたり
  なぜやるか(Why)という哲学を示す
・ユーザーがコミュニティー化し、
  新たなユーザーを引き付けるループ
・プロセスを通して、本質的なファンを作り
  不毛な価格競争を回避する

ゴールからの逆算ではなく、日々歩いていくこと自体に喜びを感じ、瞬間瞬間のひらめきに従って柔軟に対応していく生き方。変化の速い時代にはこちらのほうがあっているのかもしれません。

とここまでが「はじめに」に書いてあったことの抜粋メモです。最後の日々の変化に対応していくという生き方は、私が自分の生き方モデルに採用している「川下り型の人生」にも通じるものを感じ「いいなぁ」と思いました。

第一章 なぜプロセスに価値がでるのか

「役に立つ」より「意味がある」

若い世代「乾けない世代」は、「ないものがない」時代に生きている。彼らが欲しいのは幸せの3要素「良好な人間関係」「意味合い」「没頭」。これを山口周氏は”「役に立つ」ことより「意味がある」ことのほうが価値がある”と指摘。役に立つものは一つあればいい。

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参照:ダイヤモンド・オンライン/山口周、アップルはいかに「文学」になったのか

「役に立つ」の追求の先にある席は限られているのに対して、「意味がある」は多様なポジションがあり得る。この「意味がある」を目指すのがプロセスエコノミー。

ローカル・コミュニティーモデル

これをチームラボの猪子氏は、「ローカル・グローバル」x「ロークオリティー・ハイクオリティ」のマトリックスにおいて、ローカルハイクオリティは死に絶え、グローバルハイクオリティでノーコミュニティー層とローカル・ロークオリティでコミュニティー層の組み合わせに分かれていく。グローバルハイクオリティモデルとローカルコミュニティーモデルのどちらの戦略をとるかの意思決定が求められる、と指摘。

以下は、上記内容を読んで、篠崎が作図。

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消費者がプロセスエコノミーを求める背景

不安な時代のアイデンティティとしてのブランド。「家族」「ご近所」「会社」という3大所属先が希薄化する中でのアイデンティティを支える所属欲求を満たすためにブランド求める。これは不安の解消でもある。

アルファ世代には、オンラインゲームで見知らぬ人と1ゲームごとの一期一会の中でリーダーシップを発揮するかフォロワーシップを発揮するかを繰り返しながらリーダーシップを学ぶ。これをオーガニックリーダーシップと呼ぶ。

プロセスエコノミーとコトラーのマーケ理論

著者はフィリップ・コトラー氏のマーケティング理論の変遷を以下のように要約した上で、マーケティング4.0とは「すべてのサービスは自分が自分らしくなるためにある」受動的な消費者に甘んじるのではなく、誰一人置き去りにしない世界を構築するために、消費者もメーカーの活動に参加し社会変革に挑戦していく世界であり、この考えはプロセスエコノミーの重要性を裏付けていると説きます。

マーケ1.0:製品中心のマーケ → 機能的価値訴求
マーケ2.0:顧客志向のマーケ → 差異的価値訴求
マーケ3.0:価値主導のマーケ → 参加価値訴求
マーケ4.0:経験価値志向のマーケ → 共創価値訴求

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参照:DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
「近代マーケティングの父」として 社会的な問題の解決に生涯を賭ける

テクノロジー観点からプロセスに価値がうまれる理由

シンギュラリティー大学創設者のひとりピーター・ディアマンディス氏らの著作『2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ』にでてくるAIの進化により「あらゆるものは6Dになる」を引用

Digitized(デジタル化):指数関数的成長を実現
Deceptive(潜在的):当初は水面下でじわじわと進行し気付きづらい
Disruptive(破壊的):圧倒的性能とコストで新市場を創造
Demonetized(非収益化):限界費用ゼロ社会。アウトプットは非収益化
Dematerialized(非物質化):デジタルの特性
Democratized(民主化):創造プロセスに「やりたい」の気持ちで参加、金銭的報酬よりも精神的報酬優位。人材コストが下がる

(注)上記の「:」以下の説明は、篠崎の解釈も入っています。以下の画像がオリジナルとなります。

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出典:Singularity Hub, 201t6, The 6 Ds of Tech Disruption: A Guide to the Digital Economy

おわりに

本記事では、「プロセスエコノミー」の「はじめに」~「第一章」の内容からの学びをまとめてみました。また機会があったら「第二章 人がプロセスに共感するメカニズム」以降についてもまとめたいと思います。

追記:第2,3章まとめました

DXについての記事は以下の「マガジン」にストックしてますので、併せて覗いてみてください。フォローや「スキ」を押してもらえると励みになります。

ということで「形のあるアウトプットを出す、を習慣化する」を目標に更新していきます。よろしくお願いします。

しのジャッキーでした。

Twitter: shinojackie


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