見出し画像

【詩】青のエスパス

空を描いている 少女の瞳には
雲は存在していないらしく
お気に入りの青を 筆先になじませ
スケッチブックに走らせていた

(空全体を見渡す限り 九割が雲で覆われて
いたら 天気は曇りと言うらしいが 太陽が
いない わけではなく ひかりは常に届いて
いて とらえる人が そこにいて 大好きな
あの人の 本当のことばを探すように動かす)

秋雨前線が南下する

今日は一度も
陽の神 ヘリオスは姿を見せず
つめたい風が 夕暮れを
おそらく 少女が嫌いな闇を
連れてくる
星のひかりは弱いけれど
進むべき道を照らしてください
すでに 少女はその場にはいない





……・……・……・……・……・……・……

 小々露さま。
 イラストお借りいたしました
 作品に合う「ことば」を添えることが
 出来ましたでしょうか?🤔

…・……・……・……・……・……・……・

(ちょっとだけ解説)

 この作品には、原型が存在します。友達の
娘が2歳くらいの頃、書かせていただきまし
た「詩のような」文章です。当時、私のかけ
ていた眼鏡に興味を持ったのか、娘さんの小
さな手が伸びてきて、眼鏡を顔から引き剥が
され笑ったのを覚えております。駆け出しで
あった自分が書いたものに対し、喜んでいた
だけたのですが、今になって振り返ってみま
すと、人に読んでもらえるレベルの作品とは
程遠い感じがしましたので、雰囲気を壊さぬ
よう大幅に修正しました。
 年月を経て、友達はふるさとを離れ県外へ
引っ越し、そこで居を構えました。直接会う
ことはなくなりましたが、若い頃の思い出が
彼の中でも時折、生活の糧になって輝いてい
てくれることを望んでおります。娘さんも、
二十歳を越えました。



 お読みくださいまして、ありがとうござい
ました。


#つくってみた

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?