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ようやく子どもが手をはなれた

いや、もう2年前に就職して、一人暮らしは始めていたのですがね。

同じ市内に住んでいた娘が、4月に異動で遠くに引っ越した。
飛行機では到達しにくく、電車を乗り継いで乗り継いで5時間ほどのところ。
簡単には、帰ってこられない。

しあわせだ。

きょうのおひる、夫とふたり昼ごはんの卓をはさんでいてふいに実感した。

夫はやさしくて、わたしのすべてを受け入れてくれるのだけれど
娘からはよく批判されていた。

わたしを尊敬してくれている部分もあるのだけれど
親なんて一番身近な批判対象だし、ほかと比べていちばん気軽に思ったことを感情のままぶつけてしまう相手だろう。

うちの場合、日本語がさほどできない外国人の父親は言葉があまり通じないしよけい、わたしが感情のはけ口になっていたと思う。

それに、職場によって事情はちがうだろうけれど
わたしの場合、仕事では簡潔明瞭でなければならないから、そのぶんプライベートではあれこれを決めず、そのあいまいなところを楽しんでいるわけだけれど
娘にしたらそれが「だらしない」「どうしてきっちりしないのか」とイライラしてしまうようだった。

わたしはわたしで、「仕事ではきちんとしなきゃいけない分、プライベートでのんべんだらりとしたいのに、どうしてそうウルサイの!」とキレていた。

そういうタタカイがなくなって、しあわせだ…。

いや、2年前に家を出て彼女が一人暮らしを始めてからだいぶラクになったし、彼女も社会人として働き始めてわたしのことを理解できるようになってきたらしいものの、なんだかんだで仲良しなもんだから週末はほぼ彼女が家に帰ってきたり、ふたりで街にでかけてランチしては性懲りもなく喧嘩していた。

それが、簡単には行き来できないところに行った…!

しあわせだ。

いまは、寂しさよりも、しあわせが勝っている。

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