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【前編】私の原体験ーーバンクーバーとヨガとウェルビーイングと自己変容と。

2016年2月から、
フィリピン3ヶ月+カナダのバンクーバー9ヶ月の合計1年間、
海外にいた。

世の中をより良くしたい、
その想いからいろんなことを試行錯誤し、
いろんな活動家に会いに行き、
その流れで当時は山梨の森の中に住んでいた。

でも、自分の人生に納得感がなかった。
平和のために集めた情報から
頭の中では
「持続可能な文明へシフトし、
自然エネルギーを使用し、
地産地消のオーガニックのものを選び、
二酸化炭素の排出を抑えること」が
大切だと分かっていた。

だから森の中に行った。

でも何かが違ったのだ。
「私はどうしたいのか」が抜け落ちていたから。
でも、自分と向き合っても、
その向き合い方がよく分からず
人生に詰んでいた。

そんな中で、ある信頼していた方から言われた言葉。

”あなたには、まだ見足りない世界があるんじゃないか。
例えば、5つの定食があったとする。
あなたは、そのうちの4つの内容は知っている。
A定食はさんま、B定食はさば、C定食はハンバーグ、D定食はカツ丼。
でも、E定食がブラックボックス。
そのE定食の中身を見てからじゃないと、
自分の本当にやりたいことが見えてこないのかもしれないね。”

この言葉にハッとした。
その時私の頭に浮かんだのは、
「海外に行きたい」ということだった。
そんなに裕福な家で育ったわけではなかったので、
受験は地元の公立orリーズナブルな私立のみ、
大学資金は奨学金を利用。
海外に気軽に行ける学生時代ではなかった。

「留学したかったけど行けなかった」
という想いが、成仏できずにずっと残っていた。

だから、私は最後のE定食の中身を見に行くために、
自分の人生とその目的を探求するために、
仕事を辞め、
1人海外へ飛び立った。

バンクーバーは、なんとも居心地が良かった。
それもそのはず。
英紙エコノミストの調査
「世界一住みやすい都市」ランキングで
5年連続1位になった都市なのだ。

現地に住んでいる日本人の女性が言っていたのは、

日本って「ものさし」がはっきりしてるでしょう?
例えば、平日の昼間にスーツを着た男性が公園でジュース飲んでたら
「あの人、何してるんだろう」って周囲が気にしてくる。
「こういう属性の人は普通はこうだ」という「ものさし」がある。
でも、バンクーバーはその「ものさし」がないの。
いろんな民族がいて、いろんなスタイルの人がいて、全部正解。
いい意味で他人に関心がないのかもしれないけれど。
急に道端でダンスし始めても、
きっと誰も驚かない。
その多様性を受け入れる感じが、
とっても生きやすいのかもしれない。

バンクーバーという都市には、
多様性が息づいていた。
道を歩くだけで、
フランス語、スペイン語、アラビア語、中国語、韓国語......
いろいろな言語が聴こえてくる。
対して歌が上手いわけじゃないけど路上で歌ってる人や
メインストリートでひたすらタンバリンを叩き続けるおばさん、
電車の改札付近でプロレベルの上手さでバイオリンを弾く初老の紳士。

どこまでも個性的な住民を、
バンクーバーは受け容れ、包容していた。

ヴィーガンやベジタリアンのお店を充実していて、
「サステナブルな暮らし」や「心の豊かさ」を
重視しているカルチャーが満ちていた。
天気のいい日は、平日でも休日でも
海岸や公園には
日光浴や散歩、ランニングを楽しむ人で
賑わっていた。

ホストファミリーの両親は共働きだけど
毎日17:00くらいに帰宅し、
分担して家事育児をして
夜ご飯は毎日必ず家族みんなで
楽しくお喋りしながら食べていた。
休日は友人家族や親戚が遊びに来て
お庭でバーベキューをしたりして
ゆったり会話を楽しむひと時を過ごしていた。

まさにウェルビーイングを体現しているような街だった。

そしてそのカルチャーを下支えしているように見えたのが、
「ヨガ」だった。

特にその「心の豊かさを大切にする」というカルチャーが色濃い
現地で大人気のヨガスタジオで
私は「ヨガティーチャートレーニング」を
受けることを決めた。
(後半へ続く)

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