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#しのログ「書けないことはない」【#30】

超文章ハウツー本が2日間続いています。しのです。

今日の一冊は、上坂徹さんの『文章は書く前に8割決まる』。


少し前、文章を書くときに全然手が動かせないことがありました。締め切りはやってくるから意地で手を動かすものの、全然書くことができない。一向に記事が完成しない。そんな悩みが続いた日があります。今になって考えると原因は単純で、前段階の準備が足りないのです。ライターは文章を書くことが仕事ですが、まったく無の状態から生み出すことはそう多くありません。たいていの場合が既成事実をわかりやすく書いたり、取材をしたり、紹介をしたり。何かしらがあるのに書けないという状態は、簡単にいうとストックを増やしていないか、ストックしていることに気がついていないかのどちらかでした。

わたしが「#しのログ」を始めたのも、きっかけはいつかまた訪れるかもしれない「書けない」に対応するためです。

読書をした後に文章を書くというのは、実際にやって見ると意外と続けることが大変な作業です。でも、簡単なことがひとつ。読んだ本について書けばいいのですから、知識はすでに頭の中に入っています。逆を返すと、読んでいない段階では何も書くことができません。

行動しなければ何も始まらないという状況をあえて自分に課すことで、行動さえ起こせば文章はかけるのだということを深く実感しようと試みたのです。成功でした。この一ヶ月の間で、わたしは「書けない」ことへの悩みを持たなくなっていきました。


インタビューも同じです。誰かに取材をするとき、だいたいインタビュイーの方は初めてお会いする方で前情報がほとんどありません。そんなときに絶対にわたしが行うことは、徹底的な下調べ。インタビュイーに対する礼儀だなんていうことではなく、その方に関するより多くの知識を持っていた方がインタビューも楽しくなるし話も膨らみやすくなる。インタビューは愛でできているのかもしれません。結果的には、とてもいい取材になることばかりなのです。

ライターという仕事をしていますというと、ほとんどの時間をタイピングに当てている悲しい人という印象を持たれやすいですが、残念ながらそんなことばかりではなく。


「文章は書く前に8割決まる」まさにその通りだと思います。そして、その文章は「誰が読んで」「なんのために書くのか」そのふたつを絶対にブラしてはいけないと常々実感するのです。改めて、文章を書くということがどういうことなのか認識するために読む本として、最適すぎる気がしました。


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