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#しのログ「わたしたちは、どう生きるのか」【#20】

こんばんは。旅路の途中でお届けしています。鈴木しのです。溜まっていた原稿を少しずつ書き終えて一安心というところで、本日のしのログです。

三浦英之作『五色の虹』です。正直、読むのがつらかったです……。内容はノンフィクション、インタビューを踏まえた形式で物語が進行します。


戦争ものって、『はだしのゲン』や『永遠の0』、『火垂るの墓』などの作品と対面していると思うのですが、どれひとつ取っても心が苦しいです。ハッピーだなんて、なる作品には出会うことができません。そのため、感想を書くのもできれば避けたいところ……ですが、そうとも言えず。

ただ、わたしは一日ですべて読み切る心の余裕がありませんでした。章ごとに分かれているので、ゆっくりと心穏やかに読むことができると嬉しいです。


1938年、日中戦争のさなかで満州国に設立された「建国大学」。1945年の敗戦を機に解体された建国大学卒業生の現在を、朝日新聞社記者であった三浦英之が取材を行いまとめた書籍です。

過酷な扱いを受け、敗戦を経験した人々。文章ですら見ていられないと感じてしまうわたしは、まだまだ愚かだと感じるばかりです。戦争を知らないわたしは、せめて戦時中のどんな些細な情報でも知り、受け継がなければならないはずの存在。弱さと向き合う必要性を、あまりないきっかけから感じ取りました。


戦争は悪だ、なんて戯言は聞き飽きたと感じてしまいますが、それでも私たちは、戦争の知識を知ることなく生を終えてしまうことのないよう、せめても日本人らしくありたい、とそう感じるのでした。

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