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#しのログ「生きる」【#27】

しのです。死について、わたしが何かを語ることができるほどではないのですが、おすすめ頂いた本なので書いてみることにしました。

二宮敦人さんで『最後の医者は桜を見上げて君を想う』です。

個人的な話になってしまいますが、人が亡くなってしまう類のお話にわたしは本当に弱いです。特に、その人の想いにすぐに寄り添ってしまいたくなるので、なおさら読み進めるのが辛くなります。


さて、おそらくこの本を手に取った人がまず考えるのは「生きるとはなにか」や、「死を受け入れるということ」ということのような気がします。「とある会社員の死」、「とある大学生の死」、「とある医者の死」……それぞれ、白血病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、下咽頭癌(かいんとうがん)という重たい病の中でどう生きていくかという選択。

病気を抱えたその人が、どう考えて、どう選択するのか。


わたしの知り合いの中には、「長生きなんてしなくていい。できる限りそこそこ若いうちに死にたい」と悲しい言葉を口に出すという方もいますが、こんな状況が与えられたとしたら、どう考えるのか。

少しでも長く生きたい、そんな気持ちが湧いてくるのではないかと思う反面、延命という選択肢に頭を抱える気持ちも少しですがわかります。治療中はつらくて苦しいことも多いはず。もしかしたら延命ばかりが正しい選択肢ではないかもしれません。


答えなんて、出なくて当然。とてもシリアスでデリケートなことなのですから。

ただ、なにかの答えを求めるのなら、わたしの結論はいつも「しゃんと生きること」。これに尽きます。

それは、多くを求めることなく、小さなしあわせに対して笑顔がほころぶ毎日を紡ぐことと同義のようにも感じられます。

きっと、いつか訪れる「死」に対しておののくことなく受け入れるためにわたしが選んだ、生き方のひとつなのでしょう。


あまり読むことのないタイプの書籍だったので、じっくりといろいろ考えていました。ご紹介ありがとうございました。

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