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『君が獣になる前に』ーさの 隆作ー【誰もが心に獣を抱えている】

こんにちは、初めましての人は初めまして。

今回はさの 隆さんの漫画『君が獣になる前に』について書いていきたいと思います。

普段はあまり漫画について書くことはないのですが、つい5分ほど前に読了して感動してしまったので、その感動が覚める前に書いていきたいと思います

【あらすじ】

まずはあらすじから

主人公の神崎一は葬儀屋を営む青年。
幼い頃に両親を事故で亡くし、今もそのトラウマで苦しんでいる。

そんな主人公には小さい時から妹のように可愛がっている希堂 琴音という幼なじみがいた。今は注目の若手女優として、芸能界で活躍している。

年末のある日、神崎は都内のターミナル駅にいると毒ガスを使ったテロに巻き込まれる。何人もの人が苦しんで亡くなる中、琴音がガスマスクを手に佇んでいるところを目撃してしまう。

自分が見たものを信じられず、琴音がテロを起こした理由を調べることに。
琴音の元マネージャーや女優仲間なども調査に協力してくれるも皆謎の死を遂げる。そして神崎の前にも銃をもった女性が現れ射殺されてしまうが、、、


【感想ー人には善意も悪意もある、どちらも本性ー】


この作品のテーマは、人間の二面性についてです。
普段は優しく、常に他人を優先するような琴音が何十人もの人間を苦しませて殺し、メディアはまるで今まで彼女がしてきたことが嘘のように残忍性ばかりを主張します。

琴音の謎を追う主人公神崎も、普段は琴音を妹のように可愛がり、辛い時にはいつもそばに寄り添ってあげることができる優しいひとでした。

しかし、琴音の犯行について知るためには手段を問わなくなってきます。
容疑者の家族を誘拐し、拷問し、挙句の果てには人を殺そうとしてしまう。

神崎のそんな姿ににずっと寄り添ってきた仲間もドン引きしてしまいますが、何より読者が神崎のその姿に恐怖してしまいます。

しかし、この残虐性が彼らの本性ではないのです。
冷酷な殺人犯になりうる一面と、優しいお兄ちゃん/妹としての一面、どちらも彼らの本性です。

そしてここまで極端ではなくとも、人には悪い一面、良い一面の両方があります。なので、人を見る時は自分の都合の良い一面だけをみるとどうしても偏った、歪んだ判断を下してしまいます。

悪い面だけをみるのはもちろん良くないですが、良い面だけを見るのも考えものです。

というのも、相手の良い面だけを見て、悪いところがふとした拍子に見えてしまうと人は裏切られた気持ちになり勝手に相手に失望してしまうからです。

悪いところを見せた本人はありのままの自分でいただけなのに、相手に失望されてこちらも裏切られて気分になってしまいます。

なので、本当に人がすべきなのは他人の良いところは見て評価してあげる、そして悪いところは受け止めて直してあげることなのではないか、これが僕がこの本を読んだ上での感想です。

こちらの作品は、AMAZONで買うことも、講談社の漫画アプリマガポケでも無料で読むことができますのでぜひ読んでみてください。


【締めのご挨拶】

ここまで読んでいただきありがとうございました。

これからも皆さんに楽しんで読んでいただけるような記事を書いていきますので、よかったら読んでみてください。

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