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『シン・ニホン』 安宅和人さん✖️高校生読書会44名 安宅さん対話編 シリーズ②


イベント前編に続き、後半は最終日の安宅さんとの対話編です!

安宅さんへの発表は予定していた2時間を超える白熱ぶり。結果的に3時間半ものお時間を割いてくださった安宅さんには感謝してもしきれません。

最終日は、高校生に少し早めにZOOMに入ってもらいました。15時に安宅さんが登場し、みんなの顔が緊張気味に。

自分が高校生の時に安宅さんからこのような話を聞けたら、その後の人生が変わっていただろうと思うほど、貴重で大切な話をして頂きました。心に残ったいくつかのフレーズを紹介します。

高校生の皆さんが未来を変えていく、僕も未来を変えていっている
色々なところで講演した内容が1つながりの絵であることを残しておいた方が特に混迷を深めている社会では大事だと思った
1−5章にはリソース配分人の育て方を変えないとだめだと書いてある。なぜ人材育成を根底から変えないといけないかはみんな腹落ちしていない。
日本の財政の全容(国家予算)は財務省の資料を見ただけだと分からない。厚労省や地方財政のデータも足さないと分からない。可視化されてない。
昔から変革のカタリスト/ストラテジストの仕事をやってきた。正しい現状認識、徹底的な共有が必要、その後、私はこう思う、僕はこう思うと議論することが大事。五人の集まりであろうとも事実の共有から始めることが大事。
この社会は倫理が失われていると思う。自分だけ好き勝手やってればいいという発想が撒き散らされている。自分が次の世代に何を残す、恩人に何を返す考えることが必要。『シン・ニホン』は思想書

いよいよ10チームが順番に安宅さんに発表をしていきました。安宅さんの厳しくも温かい言葉の数々、そしてそれを必死に受け止める高校生。私たち運営チームも大変心を打たれました。

安宅さんからの頂いたメッセージは沢山ありますが、その中で運営グループが印象的だったものを紹介します。

・正しい現実を突きつける、現実の徹底的な共有が必要

・0→1だけが未来ではない、身近にやるべきことはいっぱいある。どこを変えてやるんだという強い意識が必要

・世の中は、お金や法律など目に見えないものだけで動いている。点と点をつなぐことこそが必要であり、点と点をつなぐのが学習

・中等教育は社会への接続、人間の知的レベルを広げるのが高等教育
知性=関心の量、月10冊は本を読もう

・必要な運動論を出して仲間を集めて仕掛ける。私怨でなく、共通の正義をもって行う。憤りがどこまでn=1を超えているのか?

・世の中は全部必然、先生の授業がなぜ面白くないのか?もっと深く考える。先生に暇を与えても面白くならない。

・教育は娯楽施設ではない。Make Senseによって成り立っている。学校の原義は「人の集まり」、学校は勉強だけをする場ではない。学校にわざわざ行っていて価値を吸い取ってくることが大切。

・全てにおいて経済原理が働いている。日本は大学のスコアを本気であげることが必要。アメリカでは凄まじく賢い連中と死ぬほど勉強した。凄まじいセレクションの中で生き残る必要がある

・自分の本当の壁打ちが本でできる。それは現実ではなかなか会えない相手とも本では出会える。本を読むではなく、心に乾きがあるか問う。自ら答えを求める気持ちが無ければ本は読めない。心に乾きがあるのか?乾きがあるから本を読んで、さらに乾きが生まれる。知りたいこと、より理解したいことはあるか?

・何かを変えるのではなく、既存の方法をハックする

・研究は生産性は測れない、特に上流にいけばいくほど測れない

・オープンソース化は放っておいても大丈夫。その先の妄想に頭を使う。
知力と心を見る。人を動かせることが仕事の本質

・学部的な発想で考えるのはやめる。次の問いを考えてさらに先に進むことが大切

・やりたいこと10個あっても1〜2個しか出来ないのが人生。つまらない自分の毎日の先に未来がある。『シン・ニホン』に書いてきたことの多くは変えてきたことの結果。

・若い人こそ未来!これはファクト!、皆さんが考えることは力をつけること。実力がない人の話は誰も聞かない。

続いて、イベントに対する高校生からの感想を紹介します

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「知性=関心の量」という言葉に納得したので、自分の心の渇きを探して、色んな本と対話したいと思った
安宅さんの、どんな質問にも答える「総合知」に圧倒された
社会について更に知る必要があると思いました。この社会の中で生き残るため学び続けようと思いました
自分の考えは思っていたより浅はかだった。学校は人の集まりを大切にする場である
新たな価値観に出逢えた。自分はまだまだ未熟である。
「シンニホン」で学んだことを活かしてこれからを生きていきたい。
現状の理解、すなわち正しい地図を共有することの重要性を改めて感じました。また私たちは、データとAIを使って何かを創れる時代、総クリエーター時代に生きていくのだと気づきました。
今まで表面上でしか考えてこなかったのでこんなに深く考える機会をいただけて貴重な体験が聞けました。今はとりあえず自分のやりたいことに向けて、たくさん学習し、経験していきたいです。
自分たちの世代に期待されていることを改めて感じた。三日間で同世代のメンバーとも深く議論が出来てとても楽しかったです。春休みの貴重な体験になりました。今日のイベントは一つの通過点なので、安宅さんがおっしゃっていたことを参考にしながら自由に未来について考えていけたらと思います。
気づきがありすぎてかけないです。ただ、未来は自分が動かしたほうが断然良いということは、とても思いました。安宅さんはパワーがとてもあって、すごすぎます。自分もあれぐらいの熱量で好きなことに取り組みたいです。
自分の好きなことをやる。疑問の背景をもっと深く知り、考える必要がある。本をたくさん読む。関心を広げる。学校の既存の良さを見つけ、吸収する。理文問わず多くの分野を勉強する。
全国から集まったレベルの高い高校生と議論ができて楽しかったし、とても刺激を受けました。今回のイベントを終えて思ったことは、僕は知らないことがあまりにも多すぎで、日常から疑問に思ったりすることが少なく、まだまだ未熟な人間だなと思いました。
出会って3日、4人の他人がいればこれだけの対話ができるのかとディスカッション初心者の自分にはとても驚きだった。
3日目の今日、「関心がなければ本は読めない」がこの3日間で1番響いた言葉だと思います。今まで読書は好きで多くの本を読んできた、と思っていた。ただ今までの読書が本当に読めていたのか、甚だ疑問である。
最後に、シン・ニホンで言う異人とはこれほど大きなものなのかと安宅さん本人をみて考えを改めさせられた。
いかにして異人になるか具体的には全くわからない。今まで予想していた道筋がいかに甘かった思い知らされたからだ。
ただ1つ分かったことは、今は自分がニホンについて考える時ではない。今は力をつけ、その過程で自分なりのシン・ニホンが見えてくるのではないだろうか。
実りある3日間だった。異人の影は遥か遠く地平線にすら見えない。だがやるしかない、今日が1番若い自分だから。
この読書会の経験はどうであれ自分の将来に生きていくと思う。今回のイベントは本当にいいきっかけになった。
問題点を指摘するだけでなく、なぜそれが問題なのか、なぜそのような状況になっているのか経済原理を見直しながら自分のアイディアを出していけるような人間になりたいと強く思いました。
まるで1週間の海外留学に行ったかのような感覚を味わいました。濃い3日間でした。
どんな未来であろうと、どんな分野に進もうと今、行なっている勉強は繋がってくる。だからこそ理文を問わず全てやる
「自己のメリットではなく、共通のジャスティスで考えられているか・publicな価値が求められる」「一つでも明確にできていないとダメ。明確というのは誰もが見てわかるものである」「”案”やDo〜ではなく、正しい現状認識と事実共有が最も重要である」という言葉は社会に出て、非常に役立つ言葉の数々です。高校生のうちに安宅さんからこの様な言葉頂くことが出来、本当に幸せなことと噛み締め、これからに生かしていきたいです!

参加者の高校生がブログを書いてくれました。

執筆: 岡村さとみ

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『シン・ニホン』アンバサダーは、アンバサダー養成講座プログラムを修了し、アンバサダーの名を冠して『シン・ニホン』の読書会を主宰することを認定されています。

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