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セカンドオピニオンのプロ・新見先生が教える乳がんの向き合い方

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女性にとって乳がんになるリスクは今、誰しもが抱えるものです。もし、自分が乳がんになってしまったら―――。そんな不安を抱えたことがある人も多いのではないでしょうか。今回は、そんな乳… もっと読む
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2022年3月の記事一覧

主治医の美学 新見正則

主治医の美学 新見正則

外科医の美学、それは手術の腕前だよ僕が外科医になったころ、
ひたすら手術が上手な外科医になることが
僕の美学でした。

朝から晩まで手術前後の患者さんを診て、
手術には渾身の力を込めて参加しました。
なんとしても上手な外科医になりたかったのです。

朝6時前後から深夜まで
そして週に何回も泊まり込むことも苦痛ではありませんでした。
それが外科の主治医としては当然の振る舞いだと思っていました。
そし

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がんとともに生き抜く  新見正則

がんとともに生き抜く  新見正則

センチネルリンパ節生検の登場で、不要な手術を省略可能にこれまでは、摘出したリンパ節の転移の状況で抗がん剤を追加するかを決めていました。しかし、腋窩リンパ節を広範囲に摘出(腋窩郭清)するとその副作用として、腕がむくむ状態(リンパ浮腫)を高頻度に招いていたのです。本来、リンパ節にがんの転移がなければ、リンパ節郭清はしなくてもいい手術。しかし、そうするしか当時は方法がありませんでした。

 そんな不必要

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