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私の考えるチャレンジとは

こんにちは。(有)神輝興産、代表の中 憲太郎です。

神輝興産の大切にしている価値観(Value)として「Be Challenger」があります。「Be Challenger」とは簡単に言うと、「まずやってみよう」ということです。

なにかをやってみるとき、ためらう気持ちが出てくることがあると思います。迷いが生じることがあると思います。それでも一歩踏み出してみてほしい。やったことのない選択をしてみてほしい。

「はじめてかもしれないけれど、まずやってみよう」
「苦手かもしれないけれど、まずやってみよう」
「できないかもしれないけれど、まずやってみよう」

「Be Challenger」にはこのようなメッセージが込められています。

一方で、「まずやってみよう」という言葉と、神輝興産が目指す「強みを活かし合う組織」は、一見すると相反するように見えるかもしれません。「強みを活かす」は、「自分は強みに集中し、苦手なことは他の人に任せる」とも解釈できるからです。

実際に社内からも、「『強みを活かす』と言うと、『それは強みじゃないからできません』という人が出てきませんか?」という懸念の声があがりました。

「まずやってみよう」と「強みを活かし合う組織」は、表面的には相反するメッセージに見えるかもしれません。「どっちが正しいの?」と疑問に思うかもしれません。今回はこの疑問に答える意味で、私の考える「Be Challenger」の意味について、述べたいと思います。

まずやってみるステージ

「まずやってみよう」と「強みを活かし合う組織」のどちらを優先して取り組むのか。私の答えは「まずやってみよう」です。「まずやってみよう」という姿勢を持つことで、私たちが目指す「強みを生かし合う組織」へと進むことができると信じています。

この考えは『組織にいながら、自由に働く』という本にも説明されています。

この本によれば、働き方は以下の4つのステージに分けられます。


図は(https://note.com/tsubasatada/n/ne1c4b6bab671)より引用

【1】加ステージ:選り好みせず、できることを増やす(夢中スイッチと量稽古)
【2】減ステージ:得意でない仕事を手放し、強みに集中する(断捨離と専門化)
【3】乗ステージ:強みと強みを掛け合わせる(独創と共創)
【4】除ステージ:仕事を因数分解して、強みでくくる(兼業と統業)

本書の分類では、「強みを生かし合う組織」に相当するのは【3】の乗ステージです。つまり、【1】加ステージ、【2】減ステージを経て、強みを生かし合う組織になれるのです。

もちろん人によってステージは異なります。現場で多くの経験を積んだ方は、【2】減ステージや【3】乗ステージかもしれません。一方、同じ人でもその仕事内容次第でステージは変わると思っています。プレイヤーとしては【3】乗ステージでも、経験の浅いマネジメントでは【1】加ステージということもあるでしょう。私自身も経営者としては【1】加のステージです。役職や立場によってステージは変わるのだと思います。

神輝興産では、新しい立場に挑んでいる人が多くいます。そのため、多くのスタッフは【1】の加ステージにいると思います。したがって、現段階で私たちが取り組むべきことは、「選り好みせず、できることを増やす」こと。つまり、「まずやってみよう」なのです。

できることが増える

なぜ私がこうまでも「まずやってみる」ことをしてほしいと思うのか。それは私自身が選り好みせずに業務を遂行するなかで、自分のできることを増やしていけた経験があるからです。

今から約20年前、わたしが新卒で入社した某大手企業は超ブラックでした(当時はそんな言葉はありませんでしたが)。同期入社の友人は配属1ヶ月後に心身を病み休職。隣の課の課長は奇声をあげて走ってオフィスを出ていくような環境でした。

夜遅くまで働くのは当たり前で、休憩室にある自販機で買った冷たい菓子パンを食べながら夜景を見ていると、自分はなんのために働いているのだろうかと思わずため息がこぼれました。

ただ入社してすぐ、5億円規模の工事を任され、1人でやってこいと放り出されるスパルタ教育のおかげで、少々の仕事を振られても動じなくなるメンタリティは持てるようになりました。とは言ってもその会社での勤めは結局長続きせず、数年後退職することになり、しばらく放浪したのち、神輝興産と出会うことになります。

当時の神輝興産は“個人事業の集まり”を目指す集団で、まさにベンチャー企業そのものの働き方でした。限られた人数で業務をこなさなければいけないため、全員がすべての業務をある程度できないと仕事がまわりません。業務を選り好みしている余裕はありませんでした。できるかどうか、得意かどうかは関係なく、やるしかなかったのです。当時は大変でしたが、新卒で入社した企業の経験もあり、なんとか対応できたと思います。選り好みせずに仕事をしたことで、できることが増えたのです。

このように言うと、ブラックな働き方を推奨しているように聞こえてしまうかもしれませんが、そのようなつもりはありません。大切なことなので強調しておきますが、ブラックな働き方を推奨するつもりはまったくありません。強制されて働くことが持続可能だとも思いません。一方で、私自身の経験からも、選り好みせずに仕事をするほど、できることは増えるという事実もあります。だからこそ、自分の可能性を広げるためにも、自ら「やってみよう」とチャレンジしていく姿勢が大切になると思います。

チャレンジは小さくていい

「そうは言っても苦手なことをやるのには抵抗がある」「失敗する未来しか想像できない」

と考える人がいるかもしれません。しかし、私の考えるチャレンジとは、もっと軽いものです。むしろまずは軽いものからはじめてみてほしいと思っています。行ったことのないお店に入る。一緒にご飯に行ったことのないスタッフとご飯に行く。普段やらないことをちょっとやってみる。このくらいのことからはじめてほしいです。バンジージャンプを飛ぶ必要はないのです。

そして、できれば選り好みしないでほしいです。なにか新しいことをやると、望む結果が得られないことはおおいにあります。でも、望む結果になりそうにないからと普段通りの選択をしてほしくないと思います。「体験しよう」くらいの気持ちで、小さくても新しいことを選んでみてほしい。そのときに自分がどう感じるのかを味わってほしいのです。

やるからわかること

人にはなにかしら使命のようなものが必ずあると思っています。その人特有の生まれ持ったものがあると信じています。しかし、なにを持って生まれたのか、自覚するのは難しいものです。だから「たくさんやってみる」というフェーズが必要なのです。苦手だと思っていたことも、実はできるようになったり得意になったりすることがあります。やっていくなかで自分の特性がわかっていくものなのです。

「いまのあなたのままでいい」は正しいけれど、それは「なにもしなくてもいい」とは違います。

幸せの概念も色々とあります。居心地のいい環境、快適な環境も幸せだと思いますが、同じように自分の可能性を開花させるプロセスも幸せなはずです。成長するプロセス自体が幸せだと考えます。しかしながら、成長するためにはネガティブなことや痛みと向き合わなければいけないこともあります。痛みを遠ざけるだけでなく、ときには向き合って味わう必要があります。それも幸せのひとつなのだと思います。

みなさんの可能性は、こんなものではないのです。もっとたくさんの可能性を秘めているのです。その可能性に気づくためにも選り好みせず「まずやってみる」「体験してみる」「味わってみる」に一歩踏み出してほしいのです。

おわりに

私が神輝興産の代表を引き継ぎ、4年目になりました。営業すること、人と話すことにはいまだに苦手意識があります。それでもやっていくうちに、話すことに対する苦手意識は薄れつつあります。苦手だと思うことは、たいてい思い込みです。やったことがないだけで、やれば意外とできてしまうものです。経験が浅いだけなのです。

繰り返しになりますが、私自身、経営ではまだ【1】加ステージです。体験を選り好みせずやる段階です。強みを生かす組織になるために、みなさんと共に成長していければと思います。


有限会社神輝興産:https://www.shinki-ktr.co.jp/

代表 中憲太郎:https://twitter.com/ktr_kenaka

取材・言語化・見える化:大谷信(https://twitter.com/OtaniMkt


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