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#野生の月評

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「月評」スピンオフ企画。新建築社刊行の雑誌『新建築』『住宅特集』などの掲載作品・論文にまつわる感想などの記事をまとめていきます。「#野生の月評」とつけてご投稿いただけると嬉しいで… もっと読む
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2018年6月の記事一覧

星のや富士は「ページをめくるように現れた別世界」だった

この記事は星のやに興味があるけど二の足を踏んでいる人たちに興味があるなら体験してみた方がいいよと言いたくて書いている。 大学時代の研究室の先輩夫婦と僕たち夫婦の4人で、星のや富士に2泊3日で宿泊してきた。完全に星のや富士に宿泊することを目的とした旅行だ。 今回の旅行は、星のやにハマった先輩夫婦の誘いで、星のや富士は特定条件を揃える(6月の半年前に連泊で予約する)と全国の星のやの中でもダントツで安く泊まれると聞いて話に乗ったのがキッカケだった。 それでもヘタな海外旅行より

清家清はなぜ「家相」を語ったのか|ウンチクと迷信による啓蒙戦略

方法としての「ダジャレ」ネスカフェ・ゴールドブレンドのCMで「違いのわかる」建築家(*1)として一躍ポピュラーになった清家清(1918-2005)は周囲が困惑するほど大のダジャレ好きとしても知られます。 そもそも彼の名前自体が冗談のように見えなくもない(*2)。実際、清家を知る人たちは口を揃えてそのダジャレ好きを指摘しています。 たとえば、清家にインタビューしたときの印象を建築家・中村好文は「清家さんは飄々とした仙人のような方で、ニコニコ顔で語られるそのお話もどこまでが真

青木淳さんの「矛盾を見つけてそれを解決する」という建築の作り方を、アドルフ・ロースで考える

こんにちは。 アーキテクチャーフォトの後藤です。 今日は、青木淳さんのほぼ日での糸井重里さんとの対談中の言葉を紹介してたいと思います。 そして、丁度最近a+u誌で2号に渡って特集があった、アドルフ・ロースの建築について、青木さんの言葉で読み解くことができる部分があったなあ、と思い返したことを書いてみたいと思います。 *** (青木淳さんは日本を代表する建築家で、ルイヴィトンの表参道店をはじめ多くの建築設計を手掛けていることでも知られています) (アドルフ・ロースは、オ

『#野生の月評』マガジンスタート!

いつも新建築社の投稿をお読みいただきありがとうございます。 noteでも公開している「月評」。 「月評」は前号の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評するという企画です. こちらは専門家の方々によるものですが、読者の方が『新建築』や『住宅特集』など新建築社の雑誌をどのように読まれているか知りたく、この度スピンオフ企画として「#野生の月評」マガジンをスタートすることとしました。 読者の皆様の『新建築』『住宅特集』掲載作品・論