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【キャリア相談】予算計画の意味(33歳・会社員)

武蔵野市にお住いの37歳の女性会社員Tさんから頂いた相談を紹介します。


三鷹駅の近くの唐揚屋「やまちゃん本店」でキャリア相談を頂戴


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経営企画部で「全社の予算計画を取りまとめる」仕事をしています。予算は必要だと思いますが、策定に膨大な労力がかかるうえ、社員から「経営企画部から押し付けられた根拠の無いストレッチした売上と利益を前提に、後付けで各部で算定した経費とで作成した予算に何の意味があるのか」との声も出ています。ご意見を聞かせてください。

37歳・会社員Tさん

そこで今回は、Tさんのキャリア相談「予算計画の意味」を頂戴して、
予算計画の意味」を「楽しみに変えるチャンス」にしたいと思います。

【私ならこうする】

予算と言う名の財務計画は確かに必要だと思います。
「財務上の数字(売上、利益など)」は、
会社の状態を確認するために必要なデータの1つです。

予算計画VS事業計画

しかし予算計画を考える際に、
多くの会社で大事なことが忘れられています。
それは、
「財務上の数字は会社の状態を知るためのデータの1つに過ぎないこと」
そしてそれは、
再現性を保証するデータではないこと」
と言う認識です。
 
そのことを認識せず、
経営者から社員まで組織の全員が予算達成に夢中になってしまうと、
企業は成長の機会を逃すどころか、組織も社員も疲弊して失速します。
当たり前のことですが、
ビジネスを成功に導くのは予算達成ではなく、社員のやる気と能力を向上させ、生産性の向上と競争力を強化する「実効性ある事業戦略」を推進することです。
 
参考まで、アメリカのマイクロソフト社やアップル社やグーグル社は
「中長期予算計画」を策定していません。
 
彼らが策定しているのはビジョン達成のための
「具体的で実効性の高い事業計画」です。
 
彼らは、
「予め算定する(予算する)必要があるのは財務上の数字ではなく、中身(具体的で実効性の高い事業計画)である」
「具体的で実効性の高い事業計画を達成できればビジョンに近づき、ビジョンに近づけば財務上の数字は結果として後からついてくる」
と考えるからです。

「エンジン(動力源)」の資産価値

会社経営にとって、
売上や利益など財務上の数字以上に重要な数値は、
会社のエンジン(動力源)を構成する「3つの資産価値」の
「現在レベル」と「目指すレベル」の推移です。
 
①人的資産 
(=社員のやる気×社員の成長意欲・貢献意欲×社員数)
②顧客資産
 (=企業に対する信頼性×自社製品・サービスに対する愛着度×市場規模)
③固定資産・無形資産
 (=稼働率×データ&AI・IT活用率)
 
もしアナタの会社が自社の「エンジン(動力源)」の資産価値の把握とメンテナンスを怠り、各部が経営企画部からあてがわれた数字(売上や利益)を達成しようとアクセルを目いっぱい踏み込み続けたら どうなるでしょう?

エンジンは悲鳴を上げ、白煙を上げている可能性があります。
 
どんな計画であれ、その計画を成就するためには、
エンジンの状態を常時把握して、メンテナンスすることが必須です。
エンジン性能は「事業成功の再現性を保証するもっとも重要な数値」だからです。

二重経営の落とし穴

以上のことをアナタが経営トップの方々に進言すると、
「いや、当社は社員を大事にし、お客様を大切にしている」
「当社は経営ビジョンとして 『社会に貢献する』 『お客様第一』 を掲げている」
と反駁されるかもしれません。
 
だとしたら次の2点を経営トップに確認することを薦めます。

「この予算計画を達成することは、
私たちが目指す社会貢献、お客様第一の実現にどう繋がるのか?」

「私たちは、そのことを社員全員に理解させているのか?」
 
社外には、社会貢献、お客様第一
社内には、予算必達
こうした二重経営が組織と社員の活力を蝕むからです。
 
アナタの輝く未来のために!



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