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海月の骨-01-

愛や平和を謳っているこの街は、悪と正義が紙一重。

中身が見えなきゃ興味が湧かない。
理屈と仕組みはどうでも良くて、安心だらけの言葉でいい。



自分の功績や結果だけを見てくれと言わんばかりの自慢顔の裏には、一体何人の恩や情熱が積み重なっているんだろうか。

「皆様のおかげです」と発言する際の脳裏には、このあと食べる夜ご飯のことしか考えていないんじゃないだろうか。

人の人生を軽視してはいけない。わけでもない。
時間は平等に積み重なっていくため、濃度を薄めないように心がける。

自分が過ちを犯す可能性があるのに、どうして他人を笑えるか。






古き良き物を大切にする風潮が増している一方、新たな廃棄物たちが行き場を失っている。


ドアの鍵を閉めたか不安になる。
ガスの元栓を閉め忘れたあとの光景を知らない。
換気扇の電気代は気にならない。



毎年のように過去最高を叩き出す気候に飽きる。
毎年のように「今年の夏は暑い」「去年より雪がひどい」と呟く。

季節は巡るが気分も巡る。
言ってる言葉に大差は無い。

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