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幾田りらさんの「蒲公英」を聴いて。

こんにちは。桜小路いをりです。

2023年はまだ2ヶ月経っていないのに、推しの供給が多すぎて嬉しい悲鳴をあげています。

お財布がもつかしら……なんていう俗っぽいことは置いておいて。

今回は、幾田りらさんの楽曲「蒲公英」について綴っていきます。

NHKのドラマ「大奥」の主題歌。女将軍の生きざまに繋がるような歌詞でありながら、どこか現代を生きる私たちにも重なる、そんな楽曲です。

ぜひ最後までお付き合いください。

この楽曲のタイトルにもなっているタンポポの花言葉は、「愛の神託」「幸福」「誠実」「神託」。

「愛の神託」という花言葉は、ヨーロッパで恋占いにタンポポを使っていたことから生まれたそうです。

「大奥」の主題歌として聴いたときは、どことなくスリリングな雰囲気と絢爛な印象を強く感じました。

「神託」としか言いようがない宿命を前にしても、凛然と前を向く女将軍の強さ、潔さ。

その願いは、やがて風に吹かれて綿毛のように消えてしまうけれど、それでも、どこかで新たな花を咲かせるはず。だから、それをせめてもの心の救いにして、前を向いて生きていこう。
歌詞の中の「舞い上がって行け」というフレーズは、「私の想いが誰かに届きますように」という切実な言葉という印象でした。

一方、りらさんのMVを見たとき、そのイメージが、一気に変わりました。

自分の心を押し殺していたひとりの女性が、自分の心に「誠実」になって、足を踏み出す瞬間。

もう、「風」という運任せな存在に頼って自分の願いが誰かに届くことを待つのではない。地に足を着けて、自分自身で歩いて「幸福」を探していく。
歌詞の「舞い上がって行け」というフレーズは、「私は私の力で、もっと高みを見てみせる」という力強い決意表明でしょうか。

私は、MVを見てそんなイメージを抱きました。

てっきり和風モダンな感じのMVで来るかと踏んでいたのですが、想像以上にアーティスティックで近代的な雰囲気で、びっくりでした。

そして、演出もさることながら、今回も衣装が素敵です。

強い女性のイメージをそのまま投影したような赤い衣装と、可愛らしさの中に凛とした印象が残る綿毛のような白い衣装。そして、何色にも染まらないという強い意志が見えるような黒い衣装。

ヘアメイクも衣装にぴったりで、いちいち動画を止めてじっくり眺めてしまうほど。

改めて、「MV」というものの存在感と大切さを感じさせられました。
この曲を、こんな映像に、こんな衣装に落とし込んだのか……という感動とか、高揚感とか。そういうものを、より鮮やかに感じさせてくれた作品でした。

そして個人的には、MVの演出含め、ここの歌詞が好きです。

最後の最後に残るものは
どんなに傷付いても 守り想い続けた事
願いは花になって
やがて綿毛の様に飛んで行く

誰のどんな「大切にしていること」も、どれひとつとして全く同じ形をしてはいないだろうと思うけれど。

それでも、最後に残ったひとかけらを見て、「私は間違っていなかった」と思えるように。
これまでの自分を、「許せる」ように。

そんな想いが垣間見えるような気がします。

最後に、MVの概要欄にあったりらさんの言葉を、少し引用させてください。

生きていく上で一番困難なこと、私は許すことだと思っています。それは誰か相手がいることも然り、自分自身の心に向けてもです。最期の瞬間を迎える時に残るものは数多くはありませんが、己の大切に信じ貫いてきた精神は未来へ託すことのできる唯一の希望になるのではないかと私なりに辿り着きました。

りらさんが紡ぐ歌詞、語る言葉は、きめ細やかで、でもどこか素朴な印象があります。
りらさんの中で、きっと何度も何度も噛み締め続けた言葉なんだろうな、と思うような。

そんな真摯な言葉だからこそ、私自身も、その言葉を自分で何度だって反芻して、大切に胸に刻んでおきたい、と思います。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

最後になりましたが、りらさん、Mステ初出演決定、おめでとうございます……!

「YOASOBIのikuraさん」としてだけではなく「シンガーソングライターの幾田りらさん」としても、たくさん活躍されていること、私も嬉しいです。
Mステでりらさんの姿を見るのが、今からとても楽しみです。


今回の見出し画像は、Canvaの写真を使わせていただきました。夕陽に照らされた綿毛がドラマチックで、即決でした。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。 私の記事が、皆さんの心にほんのひと欠片でも残っていたら、とても嬉しいです。 皆さんのもとにも、素敵なことがたくさん舞い込んで来ますように。