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武蔵新城で暮らす人の居場所に。みんなのはたらく場「新城WORK」の今までとこれから
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武蔵新城で暮らす人の居場所に。みんなのはたらく場「新城WORK」の今までとこれから

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2020年11月16日、武蔵新城駅北口から徒歩4分のところにコワーキングスペース「新城WORK」がオープンしました。

新城WORKのオーナーである石井秀和さんは、武蔵新城を中心に展開するセシーズイシイマンションシリーズを管理している武蔵新城の大家さん。約5年前から自社が持っているマンションの1階などをリノベーションして、カフェやレンタルスペースなどにし、人が集まる場づくりをしてきました。他にも武蔵新城の情報発信やイベント企画など様々な活動を行っています。

そして、石井さんが持つ多くの物件のリノベーションを手掛けてきたのが、同じく武蔵新城に事務所を構える「ピークスタジオ一級建築事務所」。新城WORKも、ピークスタジオの藤木さんと佐屋さんが、設計やデザインを担当しました。コミュニティマネージャーをつとめているのは、普段はフリーのキャリアコンサルタントとして働いている中村文香さん。熱海のまちづくりの活動で石井さんと出会い、3年前から武蔵新城に住んでいます。

今回は石井さん、藤木さん、佐屋さん、中村さんに、設計やコミュニティの観点から新城WORKに込めている想いをお伺いしました。

働く都市に住む人が増えてきた今、住むまちである新城にも働く場を

―――石井さんは、今まで新城にカフェやレンタルスペースなど色々つくられてきたと思うのですが、なぜこのタイミングでコワーキングスペースをつくることにしたのでしょうか。

石井「今、都心部の職住近接が進んでいて、オフィス街でも人が住むようになってきています。そうすると、新城のようなベッドタウンが住むまちとしての価値を失ってしまうのではないかという危機感から、ベッドタウンにも働く場所が必要だと思うようになり、2019年7月頃からコワーキングスペースを検討をし始めました。」

―――とはいえ、一般的なコワーキングスペースって渋谷とか銀座とか、働く都市にあることが多いと思うのですが、不安とかはなかったんですか?

石井「武蔵新城の隣、溝の口にあるコワーキングスペース『nokutica』の存在が大きいですね。nokuticaには自分も少し関わっているんですけど、オープン前から溝の口のコワーキングスペースは人が集まんじゃないかなと思っていました。というのは、溝の口を横浜方面に住む人たちは田園都市線、登戸方面の人たちは南武線、で東京方面に行くときに通るので、途中で下車する人がそれなりにいるんじゃないかなと。なんですが、ふたを開けてみたら、8割が近隣に住んでる人たちだったんです。それにびっくりして、であれば、武蔵新城も住んでいる方は多いので、上手くいくのではないかと確信に変わりました。もともとコロナ禍の前から検討をしていましたが、今は在宅勤務の方も増えてきたので、ニーズが増えてきているのは感じますね。

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左・ピークスタジオ 佐屋さん/右・オーナー石井さん

―――物件はどういう経緯でこちらになったんですか?

石井「最初はここで始めるつもりはなくて、他の場所でも検討をしていたんです。ここには3月まで『四季の春』という中華居酒屋さんが入ってて。朝8時まで営業してて、上海出身のママがすごくいい人で、近隣住人の食堂って呼ばれたりするくらいで。そんな愛されてきたこの場を継ぎたいなと思って、ここにつくることにしました。」

あえて不足感をつくり、まちに開いたコワーキングスペースに

―――利用者はどういう方を想定されていたんですか?

石井「nokuticaの会員はクリエイティブな仕事をしている方が多いので、同じようにここもコロナ前は自宅で子育てをしているクリエイティブなお父さんやお母さんのイメージでした。でも、コロナの影響で少し変わって、もともとここに来る動機は『この場所で働きたい』という欲求を想定したいんですが、今は『家で仕事ができない』という痛みの課題解決も増えたんです。子どもがいるから仕事に集中できない、ずっと夫婦一緒にいると作業部屋の取り合いが起きたりするなど、ご夫婦のどちらかがここに来るイメージが明確に描けるようになりました。

あと、新城テラス※はカフェ、パサールベース※は今まではレンタルスペースと、今まで新城に働く場はなかったので、今まで足を運んだことがなかった人たちに来ていただきたいなと思っています。」
※パサールベース:今まではレンタルスペースとしてイベントなどを開催してきましたが、今後は新城WORKの一部となります(オープン時期未定)

藤木「新城テラスと連動性を持たせたいというところから、ロゴも新城テラスと少し似た形にしています。新城WORKは働く、テラスは人と話したり休憩したりする場として、来ていただけたらなと。あと、ロゴに関してはモチーフとなっている旗は町の中心という意味で、ここに集って旗を立てた人たちが石井さんが持っている他の場を使ったりして、場や人とのつながりを広げていただきたいと思っています。

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▲パサールベース

―――まちに開いたコワーキングスペースっていうのも大切にしていましたよね。

石井「利便性を売りにするために全部を詰め込んでるところもあるけど、新城にはまちになんでもあるから詰め込む必要ないなと。」

佐屋「あえてここで全部完結しないようにしましたよね。例えば、キッチンにコーヒーメーカーを置いてないのは、カフェでコーヒーを買っていただきたいとか。」

藤木「商店街のお店はもちろん、すでに石井さんの物件を中心に生まれているコミュニティや場がある新城だからこそできる、コワーキングスペースだなと思います。それが、他にはない新城WORKの価値になるかなと。

中村「新城WORKのコンセプトである『はたらくと暮らすを豊かに』も、その発想から生まれましたよね。暮らすための設備やコミュニティが揃っているまちにあるはたらく場だから、ここを使うと居心地いいはたらく環境を得られて、暮らしを豊かにするつながりも生まれていってほしい。あとは、コワーキングスペースというとフリーランスや起業している人がバリバリ働くイメージもあると思うのですが、例えば家計簿をつけたり、読書したり、子どもが宿題したりとか、誰でもひとりで何かに集中したいときにも使ってもらいたいですね。」

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▲左・ピークスタジオ藤木さん/右・マネージャー中村さん

設計のコンセプトは “新城っぽくない” アースカラーと自然

―――設計のコンセプトはどのように考えていかれていたんですか?

石井「名前から話すと、最初は『新城ファーム』って言ってたんだよね、農場的なファームと、人を育てるとかの事務所みたいなイメージで。」

佐屋「そうですね、ここで働いて手狭になった人がまちの違う場所でオフィスをつくるみたいなイメージを描いていたので、『耕す』とか『広がっていく』というイメージから、最初は『ファーム』『農場』みたいなキーワードが出ていましたね。ただ、他の場を新城テラスは『テラス』、パサールベースは 『パサール』『ベース』とか呼んでる中で、ファームよりもWORKのほうがコワーキングスペースということが伝わりやすいよねって、新城WORKになりました。ただ、ここの設計や内装はファーム(畑)から来ていて、自然やアースカラーでまとめています。」

―――他に自然やアースカラーにした理由ってありますか?

石井「新城テラスもだけど、“新城っぽくない” というのは伝えていて、テラスは新城っぽくないけど普段着のまま行けるっていうのを大切にしています。でも、テラスも、今ではまちに馴染んでるよね。」

佐屋「新城には自然が少なかったりまちで見かける色も原色が多かったりするので、あまり見かけない色とかまちにない要素を入れることで “新城っぽくない” を表現しました。壁に高低差があって画一的でないのも、自然の環境をイメージしています。『耕す』は、ラウンジで一人で仕事に没頭するんじゃなくて人と話すことで思考が耕されてほしいな、とか。」

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佐屋「ワークスペースの中心にある植物は、天窓に照らされている中庭をイメージしています。植物はコンセプトに合わせたのもありますし、植物が仕事場の中にあると癒し効果だったり集中しやすくなったり創造性を高めたりすることがわかっているんです。

藤木「あと、植物は普通の観葉植物ではなくて原っぱみたいに変化していくようなものを選びました。春は花が咲いてたり、夏は草が生い茂ってたり、秋は今みたいに穂がなってたり、そういう変化があってコントロールしにくいものがあるというのもいいなと思っています。

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―――あと、普通のコワーキングスペースやオフィスよりも少し暗い感じがするんですが、それはどういう意図があるんですか?

藤木「一般的に日本のオフィスは明るすぎるらしくて、全体を照らさなくても必要なところに必要な照度をがあれば、むしろ少し暗い方が集中力が高まると思うんです。暗いと目が悪くなると言われていますが、暗いから目が悪くなるわけじゃなくて、同じところをずっと近づけてみてるから目が悪くなるらしくて。それに、まちのはたらく場所なので、いつも働いているオフィスと違う方がいいんじゃないかと、少し暗く感じるようにしました。」

石井「あと、ここで働いている人全員が知り合いというわけではないから、明るくて見え過ぎちゃうよりは若干暗くて距離感を感じる方が居心地がいいんじゃないかっていうことも言ってたね。

―――他に何かこだわったことってありますか?

石井「基本的に設計や内装はピークスタジオにおまかせしたけど、ひとつだけ席数についてはちょっとオーダーをしました。最初は、ワークスペースの方の椅子を詰めて25席にしてたんだけど、収益性は下がってもいいからゆったり仕事してもらいたいと思って、19席まで減らしてもらいました。」

ほどよくつながれるコミュニティづくり

―――ここからソフト面のコミュニティについて中村さんにお伺いしたいのですが、コミュニティをつくるにあたって大切にしていこうと思っていることを教えてください。

中村「はじめは『コミュニティをしっかりつくってそのコミュニティに所属する人たちで場を作っていった方がいいのかな?』と話していたのですが、新城WORKはちょっと違うかなと思うようになりました。実際にオープンする前から、何回か新城WORKのオンライン飲み会に参加してくれた人に話を聞いたら、しっかりコミットしたいわけじゃなくて、時々軽く利用したいとか、カフェよりも長時間滞在しやすいかから使いたい、イベントでたまにいろいろな人とつながりたい、とかが使いたい理由だったんですよね。意外とその辺さっぱりしたいのかなと感じました。」

―――最初に話してたコンセプトである暮らしを豊かにするつながりをつくりつつも、距離感が近すぎないというバランスが絶妙ですね。

中村「暮らしを豊かにするコミュニケーション、まちの情報交換とか色々な人と話すことで新しいことを知れたりとか、そういうつながりが生まれてほしいですね。とはいえ、運営メンバーがどんどん介入してつなげるというよりは、それぞれが好きなペースでつながりをつくっていただきたいなと思っています。例えば、初めは『お疲れ様です』とか挨拶程度からで、偶然ラウンジに居合わせたときに『よくここ使うんですか?』とか『何飲んでるんですか?』とかから会話が始まっていくような。」

オンライン飲み

▲オープン前にやっていたオンライン飲み会

石井「話す内容も『なんの仕事やってるんですか?』とかじゃなくて、『ここ良いですよねー』ってくらいでもいいよね。あとは、例えば地震とかの災害が起きて避難場所とかで会ったときに、『いつもあそこに居ますよね』って言えるくらいの関係が生まれればいいかなくらいに思っています。そういうなんとなく顔見知りの関係があるだけでも、結構違う気がするので。」

中村「そうですね、距離感としてはカフェ+αくらいな気がします。ユーザーの方には、コミュニティにもそんなに興味がないけどやっぱり人付き合いっていいかもしれないと思い始めたくらいの会社員の方が多いかなと思っていて、そういう方は割とさっぱりめのコミュニケーションになると思うけど、一方フリーランスとか独立してる方だったら、仕事をつくるために色々しっかり情報交換をしていただいてもいいと思いますし、その辺のグラデーションは結構あってもいいかなと。」

―――ほかにつながりをつくるために、やっていることなどはありますか?

中村「あとは、会員になった方にダウンロードいただいているStationというアプリは、自分のプロフィールを登録できたりそのときにここに居る人が見れたりするんです。なので、プロフィールの『新城WORKとの関わり方』という項目に、どれくらい人と関わりたいかを入れられるようにしています。あとは、これからイベントもやっていくので、来てもらったときに仲良くなってもらって、その後会ったときに『あ、この前のイベントでお会いしましたね』とか話しかけていただけたらいいなと思っています。イベントをやっているだけでも『人とのつながりがつくれる場なんだ』って認識してもらえるので、オンラインも含め月2回くらいはイベントをやろうと思っています。コワーキングスペースとして集中して仕事していただきつつも、それぞれに合う距離感で人とつながりを得ることで、暮らしが楽しくなるきっかけをつくっていきたいですね。

―――ありがとうございました!

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