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小山伸二
2020年4月18日 23:41
空港から二時間ほど走った島の突端サンセットホテルのバルコニーからは砂浜につづく道があるだれもいない浜辺虫がたくさん死んでいた笑いながら野草を煎じる女たち豚の世話をする男の話を聞いて陽気な女房の弁当を食べた夏が終わらない島でだれもが飽きずに雲を眺めていた廃校の体育館わすれ草ゆれる泣かない島のサンセットホテルの部屋に夜明けまえの海風を呼び込んで眠れないぼくはからっぽに
2020年4月15日 01:06
波を切って泳ぐものたちが月に照らされる誰も知らない夜もある 海で世界とつながっている結びのことば意志のひかりをかたくとじこめて 息をひそめる小屋のなかで時間が磨かれていくひとの心の井戸に降りていくために 古式の呼吸に耳をすまそうもうじきご飯も炊きあがるうすく削りだされた香りが踊りだす朝だ