建築壁面「削りレンガタイル」記録3、
前回までの記録(2)で、ほぼスタートのモックアップは出来上がったわけだが、この後、実際に着工まで約2年後となった。
モックアップは、あくまで小さな見本の世界、工場の窯で想定する商品を管理していかねばならない。
それも、今回は、二次加工のレンガの表面を削るわけだから、、、、。
削り後の微妙な加減まで管理しなければならない。
タイルを削った後の、色味を選択する為に焼成後のボディを確認。
裏足面で本体のグラデーションをチェック。
グレー色の土の原料にやや鉄分も含むため、どうしても赤みを無しにすることは難しい。設計者からは、グレー系を扱う場合にいつも指摘されることが多い。しかし、土の(原料)の焼き物の本質的な特徴の一つで、赤みがゼロになれば美しいとも言えない。
工場で本焼きをして、先発の色管理をする。そして、混合梱包比率を決定する。
通常なら、ここで完成であるが、なにぶん今回はこれを削るという加工をして壁面が出来上がる。全体像を把握していないと、いったいどうなるか他の人はなにも理解できない。
大変な過程を経てここまで来たが、期待とワクワク感しか無い。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?