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最中と儀式

最中が好物で色んなお店のものを食べる。
最近ハマっているのがこの「さか昭」   で、ほとんどの場合おばあちゃんがひとりで店を切り盛りしてる。注文が入ってから裏に入って手作業であんこを詰めるので、
頼んだ数に応じて待つことになる。そしてその間店頭は無人になる。
今日も僕の後に来たおじいさんが、僕の最中七個分が用意される時間を待ちきれずに帰ってった。おばあちゃんとおじいさんの間に、
おばあちゃん「少しお待ちいただけますか?」
おじいさん「はいはい、大丈夫ですよ(にこやかに)」
という会話があったにも関わらず、だ。如何に待ち時間が長いかわかってもらえるかな。で、おばあちゃんはそんなことものともせず、かなりのスローアクションであんこつめとレジや包装をこなす(信条としてプラスチック系の包装は絶対もらわないが、紙の包装は必要に応じて受け入れる)
おそらく客が待ちきれずに帰るなんてのは日常茶飯事で、それでもここが人気店であることは全く疑わない。とにかく美味しいのだ。

虎屋の絶妙にしんなりしたタイプも好きだけど、この店のパリパリサクサクの皮とあんこのコンビネーションはちょっと他に代えがたい魅力がある。
しかし、これを味わうには”結構な根気であんこ詰めの時間を待つことと、あまり時間を置かずに食べるという儀式”に耐えなければならない。(自分であんこを詰める系もあるけどやはりなんか違う気がする)

ちなみに僕の地元の大津は和菓子屋の聖地で、1ブロックに一軒くらい和菓子屋を見つけることが出来ると言えば想像がつくだろうか。
歴史のある有名な和菓子屋もあればそこから独立した系もあって、中には自前の小豆農園を持っていて週の何日かは畑の世話にあて、店を閉めているほどの店もある。
最後に、最中はもちろんヴィーガン(仮にそうじゃないものがあったら最中の定義からもはずれてるかも?)で、伝統的な和菓子もほぼそう。過度に甘いものをのぞけば意外と健康的なスイーツといえなくもない。

PS
最中とマカダミアナッツミルクのコンビネーションは現在僕の
甘味系の組み合わせで最強だ。


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