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ADHDでLGBTQな娘を受け止めた その後


性別違和がある。
バイセクシャルだと公言した思春期ADHD娘。

忘れもしない2021年


私はカサンドラ発覚やら、息子の不登校やら、当時の私としては壮大なテーマと格闘していた。

そんな時期、娘もまたひっそり自分自身と格闘していた。

娘がなんか徐々に黒尽くめになっていた。

カラフルなランドセルが卒業した兄の黒色のランドセルに変わり、カラフルだった靴は黒色に。
カラフルだった水筒も黒色になり、服も全身黒。

スカートは拒み、中学はセーラー服ではなくズボンがいいのになとも言いだしていた。

あっという間に黒い人に。

そして学校に行きたくないといったあの日。

もしかして、、、
もしかして、、、
まさか?
えっ?
LGBTQ?
えっ、えっ、えっーーーーーー‼︎‼︎

色んなうっすらした違和感の点と点が、一本の線につながった!

娘は無言でベットに潜っていたけど、直感で私は悟った。


セクシャルリティのことで悩んでいる。
そして、その話し合いをするなら

この時間は、娘の人生でもっとも重要な局面になる。


なぜ、私がそう感じたのか。
それは職業柄、LGBTQの方の親への告知のエピソードを知っていたから。

親に自分のもっとも根源的なセクシャリティな部分を理解をしてもらえるか、してもらえないか。
それはその人の人生を大きく左右すると感じているから。

自分の性的違和を自分自身が受け止められない思春期のLGBTQの子供達は多い。

自分が気持ち悪い。
自分の身体が大嫌い。 

自分が信用できなくて、混乱し切実な葛藤を抱いている。
自死するトランスジェンダーの子たちは決して少なくない。


話を聞いていると涙が込み上げてしまう時がある。
まだ10代なのに、テーマが大きすぎる。

自分と闘い、親と闘い、そして社会とも闘わないといけない、、、

好きでなった訳じゃないのに、、、

まだまだ差別や偏見が根強い日本では生きづらすぎる、、、

LGBTQの問題は個人の問題ではない。
社会側の無知故の問題なのではないかと私は思う。

子供が自分の身体のことが大嫌いって…
受け入れなれないって…

せつなすぎる…

親に否定されると、ますます自己を否定する。
親に肯定されると、自分を肯定できる足がかりになる場合もある。(そんな簡単じゃない場合も多いけど)

ありのままの自分を受け止めてほしい…

だから、私は覚悟を決めて、娘と向き合った。

👩「学校行きなくないんは黒いものを身につけることと関係があるんか?
性のことで悩んでいるんか?」

👧「……………。」

👩「あなたはあなたなんやから、どんな性でもいいやん」

頭ではわかっていても、小器ちゃんな私は、もうこれが精一杯の受け止めだった。

これ以上、気の利いた言葉なんて言えなかった…

娘はこっくりうなずき、ベットから出てきて好きなおやつ作りにとりかかり、翌日は学校にいった。

その日、話したのはそれだけ。
でも、多分……
すごく意味のある時間だったんじゃないかなと感じている。

後々、カウンセラーさんと振り返った。
すると「お母さんのこと、親でもあり、親友でもあり、そして戦友や同志のように娘さんは感じたと思うよ」と話してくれた。

その言葉が私を支えてくれた。


娘は娘。
私の不安は私の不安。

要は将来娘がどうなってしまうんだろうっていう漠然とした不安。私の不安が葛藤になっているだけなんだ。

娘はなにも問題ない。

娘に私の不安や期待を押し付けたらあかんよね。
自分の不安は自分で解決する…


それから対話を重ねた。
バイセクシャルのことも話してくれた。

「人を好きになるって素敵なことやから。
それは性別超えて素敵なことやとお母さんは思うよ」と伝えた。


それから娘はすごく自然体になった。
どんどん私との関係が良くなった。
心を開いてくれた。
すごく家庭がしんどかったことも話してくれた。
いままでいかに我慢していたかを吐露してくれた。

娘の反抗的な言葉や態度ではなく、その奥にある声なき声をやっと聞けるようになった。


私は息子ばかりに気を取られていて、なんでも一人でできてしまう娘は置いてけぼりだった。

同じように愛情を注いでいたつもりだったが、娘目線では違うかった。

このカミングアウトによって、色んなわだかまりが解けていった、、、

夫とは情緒的つながりは持てないけど、だったら、子供たちと情緒的つながりをとことん再構築していけばいいと私なりに軌道修正した。


そんな娘が最近、ボーイズラブ漫画を読み出した。

おぉ…
またまた未熟な私は動揺🫨

内容見たくない。
見れない。

ソフトなやつ?
ハードなやつ?

表紙はぜんぜんハードじゃない。
純なやつよね。
大丈夫だよね。ね、ね、ね‼︎‼︎

と、まだまだ未知の世界に動揺する私でした🤭

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