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幸せになる順番

「お客様のために一生懸命頑張っているのに、会社の業績が安定しない。」

「社会に貢献するために身を粉にしているのに、私生活が上手くいかない。」

このように感じることがある場合、大切にしている順番が道理に外れていることがあります。

道理とは、生まれる生命はいつか朽ちる、陽が昇って沈むといった宇宙の原理原則のようなもので、この原則から外れていると苦しくなりうまく行きません。

それは何かというと、「幸せになるには順番がある」ということです。

幸せになる順番

そしてその順番とは、「自分に距離が近い存在から幸せにしていく」という順番です。

自分 → 家族 → 職員 → 顧客 → 地域社会 → 日本 → 世界

(家族の中の順番は、夫または妻 → 子)

これは、言い換えると「自分にとって代えのきかない存在」の順番でもあります。

自分

自分とは、魂が宿っている肉体だと考えると、自分の魂に最も近い存在は自分の肉体と考えられます。

自分自身が死んでしまうと人生そのものが終わってしまうので、最も代えがたい存在である自分を最初に大事にします。

家族のために、仕事のために自分を犠牲にしていると、健康を害してしまい病気になってしまいます。

最も大事に幸せにすべきは自分なのです。

ただし、この場合の自分とは、周りに迷惑をかける「自分勝手で我がままな自分」ではなく、家族や職員、社会といった自分の外側に「関心という意識の矢印」が向いている必要があります。

仏教には我利我利亡者という言葉がありますが、自分の利益ばかりを考える人は死んだも同然とみなされます。

矢印を自分に向けると悩み、苦しみが増え、外側に向けると悩み、苦しみは減ります。

道端で苦しんでる人を目の前にしたら、その人を何とか救おうという意識が働いて、そのとき自分の悩みはどこかに吹き飛んでいます。

家族

次に大切にするのは家族です。

家族は自分の次に代えのきかない存在です。

家族の中でも、より自分に順番が近い存在は夫婦で、子は夫婦がめぐり会った後にできるので、まずは夫婦がお互いを幸せにする必要があります。

家族を犠牲にして社会貢献をしようとすると、社会に役立つことができても家族が不幸になり、真の幸せを手にすることはできません。

職員

次に大切にするのは職員です。

会社という職場の仲間がいるから働けるのであって、職員がいなければ顧客に対してサービスを提供することはできません。

上司の立場からすると、今自分が任された職員がいてこそのチームであり、職員は現時点で代えのきかない存在です。

職員は顧客よりも近い距離にあり、顧客のために自分の部下を酷使して働かせるようでは良いサービスは提供できませんし、真の幸せを手に入れることはできません。

ただしこの場合の職員は、「お客様を大事にする」という考えを持ち、自分ではなく顧客の方向に関心の矢印が向いている必要があります。

顧客

次に大切にするのは顧客です。

顧客は職員がサービスを提供する存在です。

目の前の顧客を大事にすることで、社会がより豊かになり、社会に対して影響を与えられるようになります。

その影響が与えられる順番として、地域→日本→世界と、その影響力は広がって行きます。

インターネットを使うと物理的距離がなくなりますが、実世界ではこのような順番になります。

この順番で幸せにしていく努力をしないと、どんなに頑張ってもうまく行きません。

これは男性に多い傾向がありますが、社会貢献や理想の社会の実現のために、家族を顧みなかったり部下を軽んじると真の幸せは得られません。

家族が生活できるのは仕事のおかげだという考え方は順序が逆です。家族のおかげで仕事ができるんです。

仕事のために家族に我慢を強いることが一時的にあったとしても、家族を優先できるように改善していく努力を忘れないことが大切であり、いつまでも犠牲にしてはいけません。

社会的「成功」はあくまで「幸せ」に生きるための手段であり、「成功」することが目的になると「不幸」になります。

また、自分を犠牲にしていると思っている状態が本当に犠牲になっているものか、追い詰められていて視野を狭めていないか、家族や仕事があるありがたさも合わせて客観視する必要があります。

自分も家族も仕事も、ある程度の自由と忍耐の範囲でバランスを保つことが大事です。

バランスを保ちつつも、まずは自分から家族→職員→顧客→地域→日本→世界の順に幸せにする意識を持つ。

特に部下を持つリーダーは、この順番を実現できる職場づくりを目指していく必要があります。

「幸せになるには順番がある」この原理原則を心に置いて、これからの働き方に生かしていきましょう。

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