つながること、まなぶこと。④

今年新しくできた高校、湘南一ツ星高等学院の【フロントランナー劇場】その記念すべき第一回に講演させてもらいました。zoomでの全4回の講座が終了したので、忘備録がわりに投稿します。

今回は、授業から脱線した話(すぐ脱線するんですけどね)
香港と日本の文化、風習の違いについて。
その中から抜粋してお話しさせてもらいます。

日本にはあまり馴染みがありませんが、香港では多くの家庭に住み込みの尼さん(家政婦さん)がいます。
日本で家政婦さんを雇うと聞くと、富裕層のみが利用できるイメージがありますが、香港では富裕層だけでなく、一般家庭でも雇っている事が多いです。

この背景には、香港の経済的、政治的事情が多く関わっています。
例をあげると
男女平等社会であり、女性の高い労働率
世界トップクラスの家賃相場と物価
夫婦共働きでないと生活が難しい状況

があります。

尼さんは主にフィリピン、インドネシア、タイ等、東南アジアから働きに来ています。
住み込みですがお給料は日本円で約6万円〜7万円です。
安過ぎるように感じますが、東南アジアの国々から考えると高いお給料になるんですね。


尼さん達は週に1度の休日(だいたい日曜日)を公園や道端に集まって談笑しながら過します。

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みんなで料理を持ち寄ったり、音楽を流しながら歌ったり、思い思いの過ごし方をしています。
その中で、お弁当を売る人がいたり、SIMカードを売る人がいたり、手作りアクセサリーを売る人がいたり、尼さんの集まりの中で小さな商店街ができているようです。

初めて香港に来た人は、尼さん達の集まりを見て面食らいます!#僕もそうでした
何かに反対して座り込みをする人達に見えました。
日本と香港の文化の違いを生徒さん達に説明すると、僕が初めて見たときと同じように絶句していました…

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日本人の価値観だけで見ると、決して高いと言えないお給料で働き、お金を節約するために公園や道端に集まる。
それでも、談笑している尼さん達を見ていると、そんな価値観で見ていた事が恥ずかしくなるくらい、本当に楽しそうでパワフルで、いつもうるさいくらいに盛り上がっている。見ているだけで、尼さん達のエネルギーに圧倒されます。

今この時間を精一杯楽しく生きている、そんな姿に元気をもらえます。

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僕が東南アジアを何カ国か旅行した時感じた、自分が住んでいる国意外にも人が住んでいて、その土地に根ざした生活をしている。
当たり前のことですが、知識として知っていることと、実感として感じることって別物なんですよね。


授業を通して、日本に住んでいたら知り得ない事、見ることの無い景色を少しだけでも共有できて良かったです。

今後生徒さんが進路を考えていく上で、海外と言う選択肢ができて。
不安はあれども、それ以上の好奇心とワクワクを持って海外に出て行けるようになってもらえれば幸いです。

さて、授業と同じようにアチコチ脱線する文章はそろそろ終わりにして。
偶然にも今日は日曜日。ジョギングがてら尼さん達に元気もらってきます!


湘南一ツ星高等学院

https://hitotsuboshi.jp

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