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スポーツ選手の思いに触れる読書

さて、前回は、スポーツ選手の生の声を
読書を通して知ることができる、ということについて書いていきました。

スポーツ好きにとってはたまりません。

特にサッカー選手は、1日中練習しているわけでもないですから、
マメな選手であればあるほど、
執筆活動は難しくないようです。

中には「気合いだ!」みたいな選手もいますけど、
それはそれで、その選手の内面が見えて面白い。

局面局面で状況が変わっていくスポーツでは、
その時々で実際の選手がどう考えていたのか、
指揮官がどう考えていたのか、
知ることで参考になることは多いです。



本の中で答え合わせ


以前にも書きましたが、そういう意味では
故:野村克也さんの著書は非常に面白かった。

90年代は私も特に野球をリアルタイムでTV 試聴していましたから、
「あの時はこう考えていた」
「実はこういう裏話がある」
なんていうのは後からわかると嬉しくて楽しくて仕方がない。


さて、今日はスポーツ選手の著書ということで、
前回に続いて書いていきたいわけですが、
今日は野球の話。

松井秀喜さんの「不動心」。

いつでも変わらず、まさにタイトル通り「不動心」を持った松井さん。

それは甲子園(高校野球)で5連続敬遠という後にも先にもないだろう対応をされた時から変わりません。

5連続敬遠で敗退した松井選手に対して、
悔しいコメントを引き出そうと、
「相手に対して言いたいことはないですか」
「この作戦について考えることはないですか」
と食い下がる大人たちに対して
「作戦なので、何もいうことはありません」
とこ立てた松井選手。

子ども心に、「こんなこと言える人がいるのか」と驚いたことを覚えています。

その後、巨人に入った後も、
打った日も、打てなかった日も、
必ずインタビューに答える。

「打てなかったのは自分のせい」
「練習が足りなかったと思うので、また明日から頑張ります」

日本にいても、アメリカに行っても、
その姿勢は変わらない。

相手を変えようとするのではなく、
自分が変わろうとする。

相手に求めるのではなく、
自分の理想を求めていく。

そんなある種「修行」のような生き方に、
すごく尊敬の念を持ったことを覚えています。

その松井選手。

日本にいる時だったらおよそ考えられない、著書を出すとのこと。
それがこの「不動心」です。

アメリカに行って大怪我があったことで、
心境の変化があったのかもしれません。
そして時間ができたのかもしれない。

これももう17年前に出されているのか・・・笑。


活躍する人の内面に触れることができる


この本の中では
「自分にコントロールできることとできないこと」
についての記載が多いです。

どうしても生きていると、
コントロールできないものに目がいってしまうもの。

「晴れていたらこうだったのに」
「こう言ってくれたらこうなのに」
「もしあれがうまくいっていたら今頃は・・」

言ってもしょうがない、
思ってもしょうがない、
そんなこと頭ではわかっていても、
どうしても考えてしまう。

そして考えば考えるほど、
ネガティブになってしまう。

しかし、シンプルに
「コントロールできることに集中する」
と考えると、
それらの考え方を排除することができ、
自分のできることに没頭できるわけです。

こうやって彼は、「自分ができること」をやり続けてきたんだな、と。

活字にすれば簡単だけれど、
毎日やろうとすると難しい。


日本にいた時から、
華やかな道を歩んできたように思われがちだけれど、
実際には人が遊んでいる時に努力し、
プロ入りしてからも同僚が飲みにいっているときに素振りをし、
そうやって自分の技術と人格を高めてきたんでしょう。

これはこれで、小説よりもまた、
勉強になることが多い。


目に見えないところにこそ、大事なモノがある


表面しか見えないものの裏側に、
氷山の下の内面に、
どんなものが隠れているのか。

それを知った時に、
すごく感動と興奮があるわけです。

引退してからもなお、まだまだその「想い」は息づいているようです。

後輩の阿部監督の采配について意見を求められた松井さん、
「私が評価するものでもないですよ、頑張っていると思います」

こんなコメントが即座に出てくるのもまた、
普段から自分にコントロールできるものとできないものを考える思考習慣が身についているからなんですね!

読書によって誰かの内面に触れ、
自分を高めていきたいと思います!!

ここまで読んでいただいてありがとうございます!

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