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本当にやりたいことだけを追求できる、純度の高い人生とは?

エグゼクティブコーチ兼経営アドバイザーの外山晋吾です。
大きく変革を目指す人や組織に伴走するのをライフワークにしています。

1:まず、結論から

純度の高い人生を送るためには、他人からの期待や自己犠牲的な使命感、与えられた義務を手放すことが必要です。

純度の高い人生を送る人は、自分のしたいこと(=”Want to”)を軸にして決断を下し、充実した時間を過ごし、好奇心に従って行動することができる。
例えるならば、自分の人生の操縦桿を他人に渡さず、自分の意志で操縦していける人生です。

総じてWant toに生きている人は、なんだかよくわからないけど、とても楽しそうで、一見整合しないことをどんどん気軽にやっており、自然にポジティブなエネルギーを発しています。

しかし、多くの人は、権威者から刷り込まれた考え方や、成功した前例、承認欲求などからくる「~ねばならない」(=”Have to”)によって自分自身を押し殺してしまいがち。


Want to が何かも見つけられないし、
自分本位に生き抜く勇気をもてない、
さらには、幼少期に植え付けた(植え付けられた)生存戦略により、自分の価値観が形成され、それが根付いてしまう。

判断や行動、そもそも入ってくる情報自体が、自分のマインドの癖で無意識で選別され、世界を歪んで見てしまっていることが起きます。

これを解決するアプローチは、持ってしまったhave toを外して、心理的非柔軟性を解きほぐすことです。


ACT 心理的非柔軟性モデル


僕も、認知科学を学び、プロコーチとして生き、数多くのHave to を内省し外すことで、心理的柔軟性を獲得してきたつもりですが、最近、また新たなマインドの癖を見つけました。

今回は、心理的な柔軟性をもう一つ獲得できた話です。

2:僕の事例

実は、転職を決めました。
まだ、ごく一部の人にしか言っていないのですが、

僕は、海外事業や海外生活を志向し、過去10年超、海外に住んで仕事をすることに強烈なこだわりを持っていました。

今のイギリスの仕事から離れることは、
・日本帰国を選択肢に加えること
・英語や異文化コミュニケーションを価値源泉とした仕事から離れること
・アメリカ、香港、シンガポール、イギリスと、転々としてきた遊牧商人のような生活に区切りを打つこと
を意味し、大きな決断でした。

決断に際して、いろいろ考えました。

転職のHow toについては、過去エグゼクティブサーチ業で人の転職を斡旋していたり、自身の複数回の転職経験から、自分にとってベストな転職とは何か、はよく分かっています。

さらに、認知科学の観点からも、マインドのカラクリを上手に使えるようなステージの選び方についても、解像度は高いです。
ちなみに、それは、今までやっていた仕事の延長線の仕事(=現状の延長)を選んだり、義務感や使命感、役職などの承認欲求を軸には選ばないこと。
努力せずともドライブできる魔法のようなマインドをつかみます。

さらに、”変革”を大事にするプロコーチとして、もちろん自分も挑戦の自己適用をやり続けるよね、という戒めというか発破も正直かけていました(これは、少しhave to 感ありますが、未来のゴールに向かえているので、良しとした)。

そんないろんなの観点で、6ヶ月の間、特に年末年始は自分1人(と犬一匹)の時間が運よく取れたので、
今回、転職とイギリスを離れる可能性に関して、じっくりと自己反芻し、決断が出来ました。

3:今回気づいた心理的非柔軟性

しかし、決断ができてから、ここでハタと気づいたことが一つありました。 

なんで、僕は大事なことを誰にも相談できないんだろう。
今回、家族にも友達にも同僚にも、コーチ仲間にも、打ち明けたくなく、1人で反芻していた。

僕もコーチを他の方にお願いしているのですが、転職を考えているときに意図的にコーチとの次回セッションを延ばしていました。

その後、決断ができてから、ようやくセッションをセットできました。
セッション中にそういう拗らせがあったことを話したところ、

コーチからは、
幼少期に自分がとった生存戦略からきているかも」と。

内省して、まず気づいたのは、大学以降、大事な決断の時には、途中では、人に相談どころか話もせず決断まで一人で考えているなぁ、と。

・大学時代、薬学部から経済学部に転部した
・就職活動せずに会計士試験を受け始めた
・監査法人を辞め、英語学校留学をした
・大抜擢してくれた上場会社の取締役を退職した時
・香港、シンガポール、イギリスに転職&引っ越し

ずっと人生通底して、黙り決断、やってるんやん!

今までずっと、黙り決断してから、「こう決めた」「大丈夫やから、心配しなくて大丈夫」と、周りに伝えていました。

次々に新しい環境や挑戦に移っていくことは、want toなので良い。
拗らせているのは、生煮え状態では人に話せないこと。

そこで過去の記憶と繋がったのは、いつも心配している母親。
人に迷惑をかけることを嫌がり、その点強く躾けられた。
理解できないことをしようとすると、母は大丈夫かといつも心配してた。
そして、心配を通り越して、不機嫌になったり、愚痴を言われたり。


・もっとやりたいこと見つけたいから、転部しようとすると。「せっかく薬学部に入ったのに。」
・経営してみたいという夢につながるかと思い、資格試験を受けようとすると、「せっかく良い大学に入ったのに。」
・海外挑戦しようと退職しようとすると、「せっかく安定した仕事についたのに。」などなど。
言われた瞬間、自分はハッピーではなくなる。心配されるのは、正直鬱陶しかった。

それだけだろうか?
そうではない。

もっと過去の記憶を掘り起こすと、兄は自由奔放に行き、その度に母はハラハラしている。
家計や周りが気になる母を見て、良い子ちゃんでいて、母のニーズに当てるように行動して、愛を受けれるのが心地良かったんだ。
だから、心配をかけない行動を常に選択し、自己犠牲をしてきた。

小さい事柄は、我慢してたし、遠慮してた。
おもちゃやお菓子も欲しいとあまり言えなかった。
ご飯のおかずが欲しかったけど母親が子供のために食べずに我慢しているのを見て、お腹すいていないと食べなかった。

心配かけないというのが、僕の「生存戦略」
子供から繰り返してきた思考であり、行動。

でも、成長し大人になるに従い、
どうしても大事なことだけは、止められてもやりたかったから。
相談しても、理解してくれようとしなかったから。
心配を繰り出されてもどうしようもなかったから。
相談や話したりせずに、決めてから報告してた。

何度も繰り返しているうちに、無意識下でそういう癖が、デフォルトになった。
実家を離れて社会人になって親の庇護を離れてからも、家族や友人、上司に対して、同じ行動を取って、心配や違う意見を受けても動じないように、自分で考え抜いて確固たる決断ができてから、周りに伝えていたのに気づいた。

心配かけないよう、遠くには行かず夕方門限までだが、
子供の頃、ふらふら歩いて冒険したり、カマキリやバッタなどの昆虫採集を、飽きずに小学校高学年まで続けていた僕。宿題は心配かけないよう言われなくてもやってたかも。心配かけないように、嘘をついて、安心させようと良い子ちゃんでいたこともあったかも。

小賢しく弱い子供の自分をを赦してあげよう。そんなに気を使わずとも大丈夫だよ、と言ってあげる。

僕には、知恵も経験も、人の繋がりも、今はある。周りの人が全員母親のような心配屋ではない。
そもそも家族を無事に育て上げるため、”心配”が母親の生存戦略で彼女のHave toだったのかもしれない。

自己犠牲をデフォルトにせず、人のニーズに当てることを常の優先にせず、やりたいことをし続けても良い。
冒険をし、興味あることを採集し、
挑戦に向き合うことで、
新しい気づきを獲得して行く。
新しい出会いが繋がる。

人生をWant to 一杯の宝石箱にし、さらに周りの成長や変革に繋げることができる。

また一つ、自分の心理的非柔軟性をメタ認知し、外そう。

僕は、自分のhave toの拗らせ人格に名前をつけています。Have to のメタ認知にとても有効です。

主なキャラクターは今まで3つありました。もし僕とのコーチングセッションででもあれば、その時に共有するかもしれません。
なお、今回の4つ目のNewキャラクターは、「ファイナルアンサーくん

「ファイナルアンサーくん」僕の意識下へようこそ。


4:ついでに出てきた心理的非柔軟性

過去の記憶へのアクセスで出た心理的非柔軟性がもう一つありました。

小さい時に、怒られて、親にベランダや押し入れに閉じ込められた記憶も今回の内省で出てきました。
小さい時はとにかく暗いところが怖かった。あんなに怖かったのに、何を怒られて、躾られてたのだろうと考えたけど、全く記憶が出てこない。

聞いた方が早いと、親にメールで聞いてみました。

すると、
「子供の頃、いい面の記憶はあるけどお仕置きする様では無かった記憶しか無い。兄はあった様な、兄の事の感違いじゃない?思い出せないなぁ。小さい頃よく兄弟げんかはしてたのでおこってた記憶はあるみたい。」

そうか、兄が閉じ込められるのを見て、自分もそのように怒られることへの恐れがあったのか。
だから、押し入れに閉じ込めるよ、ベランダに出すよ、と言われただけで、恐れて言うことを聞いていた。親としては、めちゃくちゃ効く躾だったんだろう。

これも、家で一番親の庇護や愛情を受けるために、良い子ちゃんになったきっかけかもしれない。


未来の不透明さが上がっても、自分の持っている価値に不安を感じても、

翻弄されず世を捨てず、
社会に少しでも貢献をし、
自分のやりたいことで、勝手に夢中になり
人生丸ごと楽しむ。

そんな、しなやかさを持って、
自分の人生を、心に従い、生きて行く。


未来は、必ず整合する
僕にとって大事なアファメーションです。


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