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ユニークでありたい、は囚われ?

ユニークさを、”個性”ととらえる。
ユニークさを、”人との違い”と考える。

この2つは大きな違いがあるな、と、年末のコーチ仲間とのセッションで腹落ちしました。

前者は、自分の能力や、やりたいこと”Want to”由来。
後者は、人と比較して自分を定義するもの。
人から注目を浴びたいという承認欲求や、人より優れなければならないとする比較優位、いわゆる”Have to”からくるもの。

ユニークさへの探求が、Want toかHave to由来かで、その道のりが、楽しいものか、頑張っているけど苦しいものか、大きく分かれるな、と。

自分の半生に当てはめてみると、

年少時代、人と違うことで、目立つことや馬鹿にされることを結構恐れていました。周りと同じでいるのが安全だと思っていたのでしょう。兄に、なんらか理由をつけてよくいじられていたのが嫌だったので、人の目を気にしなくて良い立ち位置が心地よかったのかもしれません。また、人ができて、自分ができないことが恥ずかしい、と思っていました。

中高時代、男らしくなりたい、かっこよくありたい、と思うようになりました。頑張れば結果がついてくるようになると、努力をすることが楽しくなり、また新しいことを気軽に出来るようになりました。新しい学校に進み、新しい都市に行けば、もっと面白い人や出来事が待っていると思っていました。

大学入試をする10代後半や20代は、新しい場所と、周りに自分を知っている人がいない環境で、ユニークさを強く追求していきました。

今思えば笑うくらい、とても小さいことからスタートしていますが、

・高校の修学旅行のクラス別出し物で、企画主役をやるものの大滑りする。その打ち上げでお酒を飲み、クラスの3分の1が停学処分に(追随者といい子ちゃんからの脱却)
・パブやガソリンスタンド店員のバイトに多くの時間を費やす。名古屋まで土方仕事を1ヶ月住み込みでやりに行く(京大生にしては変わっている)
・就職活動せずに会計士の資格を取る(大学のレッテルを使わない)
・アメリカでの就職をチャレンジする(安定した日本会計士の職を捨てる)
・ビジネスに関わるため日本に戻り事業会社に入る(会計士資格を捨てる)
・上場企業の取締役を辞め、リクルートで海外事業をチャレンジする(成功したポジションを捨てる)
・アジアだけでなく、ヨーロッパで事業責任者になる


セッションで、こういう半生を振り返りました。

僕は、自信のない自分から脱却をしたくて、ユニークさを手に入れることを、ずっと求めていたと思っていました。
僕の中では、ユニークとは、自分にしかない価値。それを持てれば、人に認められ続けると。
人よりも成果を出し、周りや会社を成長させるのが、プロフェッショナルであり、それが自分の信念である(でなければならない)と。

しかし、一気に半世紀を振り返ってみると、
Have toからの脱却は目指していたものの、
それが動力源(Source of Energy)だったのではなく
ユニークさを求めていたのは、実は自分のWant toを、無意識下で選んでいただけ、と認知できました。

アドラー心理学でいう、
自己を成長するために働いた「劣等感」からの脱却から始まっただけであって、
拗らせた「劣等コンプレックス」でも、「優越コンプレックス」でもない。
できることも増えたのに、何十年もユニークさを求めてきたのは、やはりwant to 由来だったから。

真夏や真冬のガソリンの匂いのする職場で、楽しく仕事ができた。
京都の夜の走り屋レースを見に行ったり。ヤンキーっぽい後輩に仕事を教えたり。
パブも蝶ネクタイで、ステージで歌うお客さんのカラオケを盛り上げたりも楽しかった。バイクに乗り、テントを持って、北海道から九州まで旧友と日本縦断ツーリングをした。

会計士を取ることで、仕事の選択肢の切符を手に入れたことにワクワクしていた。
監査法人を辞める時も、親や周りの反対があっても、失敗してもまた戻れるところがあるさ、と海外挑戦を気軽にチャレンジできた。

カナダの語学留学中に、いろんな国籍の友達ができて、文化や考え方をやり取りし、その時に撮ったアナログ写真のアルバムの中では、僕はずっと笑っている。
英語が満足に話せない中、アメリカのプロフェッショナルファームで、いわゆるエリートたちとの競争を乗り越えた。
アジアに引っ越して、アジアの活気と楽天的な気性に、仕事だけでない人生のバランスの大切さを学べた。

20歳も上の取締役たちや創業者に交じって、事業や組織を変革し、海外進出をドライブし、成果を出すということともに、経営理念と人が事業の要であることを体感できた。


個性を持つことへの恐れ、周りに劣等感を持つ年少期から、
いろんな選択肢を持て、人の意見や逆境に対して動じることが少なくなり、自分の意志で行動することに自由になった、今に至る道のり。

・新しい場所で気づきを得る
・面白いと思ったことを挑戦する
・人に気づきを与え、つなぐことで、変革を生み出す

それらのWant toで、考え行動し、人と違う個性を愛すること。
逆に、人は皆違っていいという、他人の個性も愛せること。
さらに、人と同じでもいい、と同質性も受け入れること

ユニークでありたいと思うことが、
囚われか、最高の旅路かは、突き動かす動力源しだい。

ピュアで心しなやかに、ユニークさを追い求め続ければ、
自分の揺るがない世界観と、Want toにあふれる時間が生まれる。
 
 

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