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【娘との生活が始まる】~君はまだパパと呼ばない。16話~

私には子供がいます。
血のつながりの無い子供です。
今年、父になりました。
本音を言うと20代の頃には考えられませんでした。
血の繋がりの無い子供を持つなんて。

だから、娘が
「お父さんではない。」
と言う気持ちも分からないではない。

前回、娘の涙の理由が分かり娘の不安も解消しながら
住むように意識し始めた。

新型コロナの影響で急遽、引っ越しをする事になったので
プログラミングスクールに通う事になっていた私は
1日のみ急遽オンラインでスクールに参加してみた。

子供の居なかった私にはまるで異世界だった。
確かに、結婚前にも娘を預かったりお泊りをし
娘との生活をシュミレーションしていたつもりだった。
が!
午前中はスクールが無いので、相手も出来た。
が、スクールが始まってオンライン受講中も
常に話しかけてくる。

新しい家で何がどこにあるかも分からないので当然ではあるが
トイレは1人で行くのが恐いので、トイレの近くに呼ばれる。
何か絵を描いたと言って、見せて来る。
テレビを見せても、分からない単語があるので質問が入る。

スクールどころでは無かった。
主婦の凄さを初めて感じた。
当時、6歳の娘はこちらの都合は全くお構いなしなのだ。
毎日こんな感じなのか!と。
テレワークをする人の現実をいきなり感じる事となった。

妻の会社は出勤が続いたが、すぐに学童が再開された事もあり
私は娘を朝学童へ預けてからスクールが終わり次第
娘を迎える生活となった。
ここでも、忖度無しの子供恐ろしさを知る事となる。

「子供みたいだね」

と大人にも使っていたりしたが、リアルこどもは想像以上だった。
早めに迎えに行った日

「友達と遊びたかったのに」と言い

遅く迎えに行くと

「友達と喧嘩したから、早く来てほしい」と言う。

私の都合はお構いなし。

私の実家は基本的におばあちゃんと一緒に
住んでいた事もあり野菜が多い家だった。

しかし、妻の家はお肉中心だったようで
野菜を見ると泣き出したり、怒ったり
あらゆる手段を持って私に抵抗して見せた。

私は食に余り興味は無いが、イベントやラジオの仕事等
僕にしか務まらない役もあり、体調管理に気を配っていたので
味よりも栄養素でご飯を食べる事が多かった。

しかし、6歳の娘にはそんなことはどうでもよく。

野菜=嫌い

なのだ。
そして、嫌な物があるととにかく食べるのが遅い。
自粛中でイベントが出来なくなっていたので
時間に余裕があったから良いが、忙しい時期なら
発狂していただろう。

ご飯を食べたくないとごねる所からのスタートで
一番長い日は2時間付き合った事もあった。
食べないで良いと言うと今後、食べない事が許されると
考え私は食べ終わるまで付き合う事を決めていた。

学童からは小学校の給食は20分になるので
早く食べれるように家でもトレーニングしてくださいと言われた。

そこで、私が考えた作戦はこうだ。
一緒に、ホームセンターに行き野菜の苗を買ってくる。
一緒に植えて成長を見る。
一緒に間引く。→野菜に声掛けするなど親近感がわく。

ヒラヤーチー(小麦粉を薄く焼く、沖縄の料理)に
間引いた野菜を忍ばせて、とんかつソース付けて分からなくし
食べた後に、野菜が入っていたことを伝える。

娘驚く。
食べれるじゃん!凄いじゃん!!と褒めちぎる。
娘、調子乗る。

しかし翌日、野菜拒否し別の部屋に逃げて
体を丸め泣きながら抵抗をする。
→私も同じポーズで野菜を食べてくれないと泣いたふりして
 抵抗をする。
→娘が笑ってとりあえず、食卓に付いてくれる。

娘に野菜食べない時に、早く食べて!って言うのと
頑張れ!って言うのどっちが食べれる?と質問してみたりもした。
→娘は応援して欲しいとの事だった。

ある日はYouTubeが好きな娘にアニメの野菜が必要性が
あるアニメを見せる。
なんとなく受け入れさせる。
次に、肉やファーストフード等偏った生活をする子供が
肥満化している動画を探し恐怖を煽る。
→これは結構効果的でした。

しぶしぶ食べる。
→褒めちぎる。調子乗る。
→応援する。

冷やしそうめんが好きな娘。
つゆに野菜を湯がき忍ばせ、そうめんを食べる。
→食べた後にばらして褒めちぎる。
→娘調子乗る。

翌日、見えるようにそうめんに野菜を少し乗せて出す。
→文句言わず食べる。娘の中で食べれる野菜があると意識が出来て来た。

野菜を食べれるという意識が出来たところで
最後がご飯を食べたらお菓子をプレゼントする
というご褒美作戦。

これがハマった。
お菓子が食べたいという気持ちが強いだろうが
最近、風邪引かなくなったね!野菜食べてるからじゃない?
とか
怪我、早く治ってる!野菜のおかげだ!!

と娘に野菜のポジティブ部分の声掛けをすると更に
オエオエ言いながらも少量なら嫌いな
ピーマンも食べるようになった。

根気勝負でした。
あれから、数か月が経つ今ではお菓子が無くても
野菜を食べるようになった。
便秘で病院連れて行った時もあったが今は無くなった。
別の良い効果もありました。

効果があったのは

・褒める。
・忍ばせて食べさせる。
・YouTubeで効果がある話とビビらせる事。

中でもやっぱり、食べたら褒める、いや褒めちぎるかな。
は断トツで効果がありました。
注意すると、気分が萎えてしまうのがうちの娘の特徴。
娘と話をしながら、根気よく続けて良かったなと思った。

カチンと来ることもあるが、時間をかけて話をすると
子供でも理解してくれる。
自分にも、メリットがあると子供が理解すると
動いてくれることが分かった。

逆に注意だけしても、褒めたりしないと
メリットとは感じず動かなくなることも分かった。

子供との生活は子供よりも自分を成長させてくれている。
娘との生活。
こんなチャンスをくれた妻に感謝をしたい。

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しんごぉ。
沖縄でラジオパーソナリティ、アーティスト、動画編集
デザイン、イベント関係をしながら活動中。

シングルマザーの妻と結婚し、娘が出来た事をきっかけに
noteを書き始めました。
娘とのこれまでを振り返りながら、家族とは何か?
を考えながら書き綴っております。

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