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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

ジュエリー・ハーツ・アカデミア 感想メモ(ネタバレ有)

内容が内容過ぎて、過去作の比じゃないくらいTwitterに何も書けないので、感想というか、本当はTwitterに書きたかった事をTwitter然にざざっとメモします。

自分の記憶力がおしまいになっているので、既に若干時系列が怪しかったりで、全然見当違いな事も書くかもしれないけど、そこはまあTwitter然という事で目をつむってください。

こんなんTwitterではわざわざ気にせず、雑に話してしまうのに……、普段以下にTwitterが雑かよくわかるな、反省しよう。

あまりにもクリティカルな表現は極力避けるつもりだけど、未プレイの人には一切のネタバレを見て欲しくないのでそこは本当にお願いします、先にプレイしてきてください。





1.1本道のメインストーリー
元通りにもならず、物語の進行とともに、どんどん取り返しのつかない事になっていって、強大過ぎる敵がいて、ちゃんときれいに解決しないとどうにもならん!という話の性質上、物語からの要請としてはこうあるべきだと思うし個人的には好き。(この展開じゃきっちりケリつけないとkanon問題にすらならないし、裏を返すと心置きなくこれをやるためにはこうせざるを得ない?)
とはいえ、恋愛ゲーム的な面から見ると、そっち期待していた人的には実際どうなんだろうという疑問はある。
あまりにも「ペガサス組箱推しゲー」過ぎて帳尻があっちゃっている気もするが。
とはいえ別に新しい手法!って感じでもなく、なんかこれは車輪を思い出しますね、ちょっと違うけど。

2.一貫してメアが物語の中心にいるよねという話
作中あらゆる要素において「分断・差別」と共に「まずは相手を知る事」というのが主軸になっている気がして、メアのトパーズはまさしくそこに一番近かったのかなという気はする。
メアが教えてアリアンナが蛇を克服するシーンとかは、ちょっとした日常シーンだけどすごく重要度が高い良いシーンだし、戦闘要素にしても相手の意志が何なのかを知るのが重要だったりする。
しかし、本人のそれは「知れば怖くない」というよりは「知ってしまったら怖がる事が許されない」という呪いになってしまっていたけど、「きちんと知った上で怖いものは怖がってて良い」を認めた時に「みんなを繋ぐ鎖」になる。(大体、人の名前を勝手に背負ってるやつの本質は最初からそっちだったろ!)
そんでもって最後の最後の展開もメアがいたからあれが成り立つんだろうし、一貫してずっと重要度が高い。

3.ルビイの意志の対象範囲
ソーマ君のサファイアが自身を焼いたのは暴走した時だけだったけど、常時自分の血を武器にしていたルビイって……。

4.メイナートってエメラルドタブレッドに何の用があったの?
これはあんまりわからんのだけど、やっぱり黄金郷が過去にあったか確かめたかったみたいな話なんだろうか。

5.ギメルは意志薄弱って言うけど
そもそも意志は簡単に壊れるものという前提がある中で、あの段階に至って割れないサファイアはむしろ、染みついた憎悪はそう簡単に洗い流せないという生々しさを持っている気がする。
でもこれは種に対してはどうにもならなくても、個なら受け入れられるという話だし、あんな意志のマスターですら。

6.完全には分かり合えないものの落としどころを探す話は今っぽい感じする
そういうトレンドなんだろうか。ぬきたしなんてまさに。

7.例のシーン
常識的な認識から一歩外した世界観を仕込むやり口とか、イベントCGという媒体性質を活かして、プレイヤーに一瞬で理解させる叙述トリック自体は最早お家芸だけど、単なる仕掛けではなく、物語上の表現としてここまで落とし込んできたのが本当に衝撃的。
前提として、そもそもギャルゲーでは昔からやたらと、「主人公」と「プレイヤー」の同一性がどうたらみたいな話があるわけだけど、それ自体は単なる好みの問題だし、作品次第でどっちでもいいと思っています。(個人の感想です)
じゃあこれってどうだったの?って考えると、ソーマ君は序盤からずっと明らかに信頼できない語り手をしていて、当然、「主人公」と「プレイヤー」の距離は離れていたんだけど、例のシーンで一瞬にして「プレイヤー」を「主人公」のいる位置に叩きつけて、あいつがずっと抱えていた葛藤はこれだったんだよ、見て見ろよとぶん殴ってくるのが演出として上手過ぎる。
まず徹底的にキャラが魅力的に描けている自信がないと出来ない仕掛け。
いい加減にネタ切れを起こすどころか、こんなやり方を提示されたら、もう完全にやられましたと言わざるを得ないし、最高傑作だと思います。
次も新しいものを見せて欲しい。


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