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名前も知らない人が教えてくれた残心

少し前、出張先で
初めて利用する駅の
乗り継ぎで道に迷いました。

乗り換え駅の改札がわからず
道ゆく人に声をかけました。

「すみません、
〇〇駅はどちらですか?」

足を止めた女性が
行き先を手で示して
教えてくれました。

「あの道をまっすぐ歩くと
見えてきますよ」

「ありがとうございます」

私がお礼を言って頭を下げると
相手の方がほほえみ

「どうぞ、お気をつけて」

と軽く会釈して
歩いていかれました。

最後のなにげない言葉が
不思議と心に残りました。
どうしてだろう?

考えていて浮かんだのが
「残心」という言葉でした。

残心は
もともと武道や芸道などで
使われる概念で

技が終わった後に
バッサリ行動を切り替えず
「意識が途切れない状態」を
示す行為だそうです。

この残心は
武道の世界だけでなく
言葉にもあるんだなと
名も知らない女性の一言で
はっとしました。

私も人に
道を尋ねられる方ですが、
どちらかというとこんな感じ。

道を訊かれて
 ↓
道を教える


求められる役割を
果たしてはいます。

ですが私は
「困っている人に情報を渡す」に
とどまっていたなぁと
気づきました。

道を教えてくれた女性の
さりげない一言は
迷子の私を励ますようで、
道順という「情報」では
カバーしえない「何か」でした。

会って別れるまで1分足らずの
まさに一期一会

名前も知らない方から
大切なことを
教わった気がします。

伝えなくても
相手の行動に
直接の影響を及ぼさないけれど、

伝えることで
安心感や心強さを感じさせ
間接的に
相手の行動を支えるもの。


忙しいとつい
「情報のみ」の率直なやりとりに
終始しがちです。

そこにあえて、一言添えてみる。
残心という思いやりの余韻を残してみる。

なくてもいいけど
あると嬉しいその一言で
あなたと相手の心を近づけるのも
言葉の力なのだと思います。

あなたがこれまでに残心を感じた
誰かの言葉はなんですか。


……………………………

11月13日(日) 秋の福岡にて
山川紘矢さん、亜希子さん講演会

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……………………………

揺れる世界のあれやこれやを
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