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#OCMJ #18 2020.6.18 「カスタマーサクセスとは何か」著者、弘子ラザヴィさんに聞いてみた

今日は朝8時からアメリカ西海岸とつないで「カスタマーサクセスとは何か」著者、弘子 ラザヴィ さんにゲスト出演いただきました。

▼北米における「カスタマーサクセス」の認知度
北米においては「カスタマーサクセス」一定の認知を得ているそうです。一般のビジネスパーソンの間では50%、特にITスタートアップの多いベイエリアでは、ほぼ完全に認知・理解されていると。このような未曾有の事態になり、カスタマーサクセスは「Existential」だと言われており、砂漠における水、今ならマスクという「必要不可欠な存在」という意味で普通の会話で使われているそうです。では、東海岸ではどうか?西のITに対して、東は金融の中心地ですが例えばモルガン・スタンレーは8割の社員がエンジニアになった。ウォールストリートでは人間の「セラー」はもう居なくなっていて、制服(いわばフォーマルウェア)が「スーツ」から「パタゴニア」に変わっているとのこと!さすが変化の早い国ですね。

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▼成長性では北米以外に伸びしろ
北米では既に普及・浸透しているので世界的には南米、ヨーロッパが伸びているとのこと。日本企業は...課題満載(笑)だそうです。ただ、それだけ伸びしろがあるということでしょう。日本の大企業のなかでの「カスタマーサクセス」はまだ

「点」の存在で、会社「全体」ではない

つまり一部の部署や人の間で認知され進められているものの、全社的な取り組みには至っていないようです。対してSaaSスタートアップは生まれたときから、

「カスタマーサクセス・ネイティブ」

そうしなければ、死んでしまうからです。 SaaSのようなリテンションモデルは競争の激しい業界。だからこそ、カスタマーサクセスの概念は生命線となります。

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▼日本企業向けのプログラム
日本企業の人にはカスタマーサクセスの本は読めても「手足は止まる」。これを手助けしていくための教育プログラムを作成中で、まもなく公開できる見込みです。

▼大企業が新しいことを取り入れる、ということ
「トランスフォーメーション」は、ゼロより大変です。北米でもマイクロソフトやIBMも大変でした。ただ「この改革に異議を唱えるなら去ってOK」とドライに経営にメスを入れることができる北米に対して、日本では「コンセンサス」ベースの経営、つまり何でも「同意」「協調」をもとに進めるので時間がかかるのがネックですね。

▼なぜ日本企業は、変わらない?
それは、昔のやりかたのほうが「楽」だから。売り切りモデルのほうが、ヒットさえ出せば安泰。これに気づいて、リテンションモデルという荒波に揉まれる覚悟が必要でしょう。つまり、新しい競争原理を受け入れる「心がまえ」ですね。

▼ライブ配信を終えて

「日本と繋がれて、楽しかった!」

(世界のカスタマーサクセスの状況も興味深かったですが)これがもしかしたら僕にとっていちばん印象的だった言葉かもしれません。Twitterのプロフィールに「日本には寿司を食べに帰ります」と書く弘子さんはいま、アメリカにずっと留まらざるを得ません。でも、僕の小さなライブ「番組」が彼女の気持ちに良い影響を与えられたのであれば、本望です。ライブ配信がセカイをつないだ、朝のひとときでした!

弘子さん、ゲスト出演ありがとうございました!

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