読書感想 - 「「呼吸力」こそが人生最強の武器である」 大貫崇
感想
呼吸を意識してトレーニングしていないと、人はたいてい吸いすぎになるという指摘に目から鱗。吸わないと吐けないと思い込んでいる人が多いが逆だと。吐かないと吸えない構造になっていると(横隔膜は吐いた状態でリラックスし(緩み)、吸った状態で緊張する(縮む))。
また、口から吸うのではなく鼻から吸うようにすることで鼻という天然のフィルターを通して空気を取り入れることができるので吸うときは鼻一択だと。
合気道の稽古でも「呼吸力」ということが時折言われるのだけど、確かに鼻で吸って口で吐くように指導されている。また、長くゆっくり息を吐けばあとは自然と吸える(じゃないと死んじゃうもんね)とも指導があった。
息を吐くとき、人は副交感神経が優位になって緊張がほぐれ、腹腔が広がって体幹が安定し、四肢がもっとも自由に動くようになる。吸うときは逆のことが起きる。ので、武術では相手が息を吸ったタイミングで仕掛ける、この理由も合点がいった。
稽古の中で「呼吸力」ということは第一義に重要なこととはこれまでは考えてきていなくて、他の要素の鍛錬の末に自動的にオプションでついてくるようなものだと考えていたけれど、違ったみたい。逆。呼吸ができていないと、他がおぼつかない。オプションではなく必修科目だったらしい。
人間は一日に2万回もの呼吸をする。だから、呼吸が間違っていると大きな歪みが身体(と精神)に発生してしまう。
呼吸の鍛錬は毎日やることにした。
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