マガジンのカバー画像

マクロ経済

54
運営しているクリエイター

2021年3月の記事一覧

リフレ派に関する連載ウォッチ#8

リフレ派に関する連載ウォッチ#8

武田真彦教授の連載12回の第8回は「インフレーション・ターゲティング」に関する内容です。

僕の評価は、武田氏の議論には大きな誤解があり、世界の先進国の多くで導入されているインフレ目標や、リフレ派が重視する「期待」に関しても残念な評価をしていると思われます。

“ 政策論としてこれを見た場合の大きな疑問は、「インフレ期待を操作する政策手段を中央銀行は有しているか」という点である。リフレ派は、「マネ

もっとみる
リフレ派に関する連載ウォッチ#5

リフレ派に関する連載ウォッチ#5

武田真彦教授の連載12回の第5回は「量的緩和はインフレ期待に効いたのか」という記事だそうです。

結論から言えば、武田氏の記事では、QQEによるインフレ期待増加の効果を完全否定していません。
また、雇用環境改善など、国民の経済厚生に対する影響を考察しない議論に有用性を余り感じません。

僕の評価は、物価安定目標2%とその達成へのコミットメントを示し、それを裏付ける具体的な政策である「量的・質的緩和

もっとみる
リフレ派に関する連載ウォッチ#4

リフレ派に関する連載ウォッチ#4

武田真彦教授の連載12回の第4回は、
マネタリーベースの増加とマネーサプライ・為替の関係についての記事だそうです。

(*1) 量的緩和がマネーサプライ、為替相場にもたらしたもの https://business.nikkei.com/atcl/seminar/20/00039/022500005/?n_cid=nbponb_twbn

僕はマネーサプライや為替に関する武田氏の論点よりも、雇用環境

もっとみる
リフレ派に関する連載ウォッチ#2

リフレ派に関する連載ウォッチ#2

武田真彦教授の連載12回の第2回は、QQE以前の金融政策についての記事だそうです。
記事の注記にありますが“ 本連載の対象は金融政策の方法論なので、政策判断の是非には立ち入らない。”(*1)とのことです。

(*1)異次元緩和に至るまでのリフレ派の攻勢 https://business.nikkei.com/atcl/seminar/20/00039/022200003/?n_cid=nbponb

もっとみる