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ITはビジネスの課題を解決できるのか?

結論から言えば「できる」なのですが、色々と議論の余地がありそうな部分ではあるので、今回はこの疑問について書いていきたいと思います。

そもそも、ビジネスの課題ってどんなものでしょうか?「売り上げを増やしたい」、「コストを削減したい」、「人材の育成を強化したい」など様々あると思います。これらの課題はビジネスの「あるべき姿」と「現状」のギャップから生じるものです。その粒度はマチマチですが、経営レベルで考えるビジネスの課題は実はかなり粒度の荒いものになります。

これに対して、ITがどう応えるかなのですが、実はITは経営レベルの考えるビジネス課題を分解した課題の一部のみしか解決できません。例えば、承認プロセスを回すためのソリューションであれば、アクションが必要な人に通知して、承認のステータスを管理することはできますが、承認プロセスを設計して、実行するのは人間です。

よく「ツールを導入したからって、すぐに何かが変わるわけではない」と言われます。これはビジネス課題とITで解決できる課題が一致していないことを端的に表しています。もちろん、ITで解決できる課題はたくさんありますが、それだけではビジネス課題を解決できないという意識を提供側、顧客側双方でもっと理解すべきだと思っています。提供側は「これを入れれば解決できる」と思わせたいですし、顧客側も「これを入れれば解決できる」と思いたいわけです。悪い意味で利害が一致してしまい、結果的に現場の人間が苦労するという状況が発生してしまいます。

これを防ぐためにも、ビジネス課題とITで解決できる課題にズレがあることを双方認識して、どの部分を解決するソリューションなのかの意識するようになってもらいたいと切に思っています。

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