![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/18005875/rectangle_large_type_2_e858180e551b083e10e40d7e67dc8090.jpeg?width=800)
強みを活かすと (1)自信がつく
「自分の強みを活かそう」と言うと、みんな、なんとなく賛成はしてくれるのですが、「でも、具体的にどんないいことがあるのかはよくわからないんだよね・・・」とよく言われます。
強みを活かせると様々な状況で役立ちます。
たとえば、あなたは以下のよくある悩みのどれかをお持ちだったりしますでしょうか。実はその悩み、いずれも強みを活かすことで解消することができます。
1. 自分に自信が持てない
2. 自分の弱みがコンプレックス
3. "自分らしさ"がわからず息苦しい
4. 困難な局面で力を出せないことが多い
5. 大事な勝負どきにたいてい負けてしまう
6. 急激に成長をしたい
7. 転職などで新しい環境に移り、早期に成果を出さなくてはいけない
8. 周りに対して「なぜ、こんなこともできないのか?」と責めてしまう
9. 自分はリーダーだから周りに弱みを見せられず苦しい
10. 自分の部下たちが仕事ができない
これからそれぞれについて強みがどう役立つか紹介していこうと思います。今回はひとつめ、「1. 自分に自信が持てない方」への自信を持つことについてです。
なお、このnoteでの「強み」とは、主にストレングスファインダーで知ることのできる「資質」を指しています。資質について知りたい方は、別note「あなたの強み、10年後も変わらず強みと言えますか?」を参照ください。
なぜ、自信が持てないのか?
自信が持てない方は大きく2つのパターンに分かれます。
A: 自分に良いところ(強み)がないから
B: 自分の嫌いなところ(弱み)があるから
このうち今回はAの場合を対象としたいと思います。Bは「2. 自分の弱みがコンプレックス」とほぼ同じなので、次回扱います。
自分に良いところ(強み)がないから自信が持てないという方。この方は、何かしらの方法で自分の強みに気付ければ、自然と自信を持てるようになります。問題は自分の強みを見つけられるかどうかです。しかし、よくこんなことを言われます。
自分には強みと言えるモノがないから自信が持てない。
だから困ってる。その場合はどうすればいい?
実はこの場合、いくつかの誤解・思い込みがあります。たとえば、こんなパターンが、よくある例です。
(1)本当は強みがあるのに、気づいていない
(2)得意なことも他の人と比べると誰かには負けていて強みと呼べない
(3)本来は強みになりうる資質が裏目に出て弱みに見えている
いかがでしょうか。あなたが当てはまりそうなものはありますでしょうか。順番に説明していきます。
(1)本当は強みがあるのに、気づいていない
実はこれがよくあるケースなんです。「強みのフィルター」と呼ばれています。強みを無意識に活用していて、それが当たり前だというフィルターで物事を見ているから、自分でその強みを持っていることに気づかないという意味です。
えてして強みというのは自然と発揮しているものです。
なぜか、初めてすることなのにうまくできてしまう。
本当は難しいことなのに、苦労もせずできてしまった。
実はそういうところに強みは隠れているのです。ただ、このような気づきは改めて自分を見つめるから「本当は難しい」と気づけるのであって、普通にしていると「できて当たり前だから苦労せずできたんだ」と考えてしまいます。あるいは、そもそもそんなこと考えもしません。
だからこそ、意外にも人は自分の強みに気づかないんです。
そういう人はだいたいこう言います。
こんなことは自分でも簡単にできるのだから、誰でもできるに違いない。
だから自分の強みだなんて言えない。
でも、実は違うんです。強みだから簡単にできるんです。
こういう人は強みを使って何気なく普段行なっていることが、他の人にはなかなかできないことだったと知ることで、自分にも強みがあったのだと気づけます。
そして、他の人にはできないことが、自分はうまくできている、それが自分に備わっている強みのおかげなんだ、と知ることで自然と自信を得られるのです。
(2)得意なことも他の人と比べると誰かには負けていて強みと呼べない
これもよくあるケースです。
これは誤解・勘違いというよりは「強み」というものをどう捉えるか?という議論だと思います。私は「そもそも他人と比べなくてもよい」と考えます。
「強み」を他人との比較で捉えるならば、確かに世界中の誰にも負けないほどの強みを持っている人はほとんどいないかもしれません。「自分の強みは戦略性だ」と言おうとしても、世界や日本のトップ企業の経営者と比べて強みと呼べるかは疑問です。それどころか自分の知人のなかで戦略的な人と比べても負けてしまうかもしれません。
ただ、「強み」が他者と比較し、勝つためのものでないとしたらどうでしょう?
他者との比較ではなく、あくまで自分が自分らしくあるための素材であり、自分が持てる力を最大限発揮するためのものだとしたらどうでしょう?
私はそう考えます。
そして、そう考えると、誰かに負けていようが、なんと言われようが、自分が得意だと感じることは、あなたの強みです。なぜならば、苦手でやりたくないことをやるより、得意なやりたいと思うことをするほうが、ずっと自分らしく活き活きとパフォーマンスを出せるからです。
ストレングスファインダーも他者と比較してのあなたの強みを出すわけではありません。あくまであなたのなかの資質がどのような順番で強いかを示します。あなたのなかで比較的強い資質と弱い資質がわかるのです。逆にそれが市場でどの程度の強みになるのかなんてことはわかりません。
でも、それでいいのだと思います。
もちろん、どんな人の中にも1万人に1人の強みを見つけられるようなツールがあれば、そんないいことはありません。でも、現実的にはそんなツールは期待できません。
それに意識的な努力をしていない人が、努力をしている人よりも強いなんてことも多くは起こりません。現実は、自分の才能を信じて懸命に磨く努力をした人が1万人に1人の強みを手に入れられるんです。だから最初から周りの誰にでも勝てる強みなんてものは存在しません。
ただし、磨けば光る才能を見つけることはできます。それがストレングスファインダーの上位の資質です。上位1〜10位に出てきた資質はあなたの才能です。磨けば磨くだけ光り輝き、その結果、1万人に1人の強みにだってなりうるかもしれません。少なくとも下位の資質に比べて圧倒的にその可能性は高いのです。
だとするならば、あなたの得意とすること、あるいは才能が現時点で誰かに負けているからといって、強みでないと諦めてしまうのは間違っています。大切なことは、あなたの持っている資質(才能)のなかで磨くべき、活かすべきものはどれか?ということだと思います。
そして、自分のこの資質は強みである、磨けば光る自分の才能である、と信じることができれば、自分に自信がないことを悩むのを辞め、それをどう磨くか?どう活かすか?を考えるべきなんだ、と気づけるのではないでしょうか。
(3)本来は強みになりうる資質が裏目に出て弱みに見えている
これも実はよくあるケースなんです。この場合はその資質をうまく活用できれば、今まで弱みだったものが強みになり、それが自信につながります。
資質は言い換えれば才能です。しかし、才能は磨かなければ必ずしも強みになりません。不器用なままその才能を使うと、逆に自分や周りを傷つけてしまうことさえあります。
たとえば、「共感性」という資質を強く持っていたとします。これはストレングスファインダーで定義されている資質の一つで、人間関係構築に役立つ資質と言われています。相手の気持ちが自然とわかる、感じることができる資質です。相手との信頼関係を作るのに役立つ強みですよね。
一方で、共感性を強く持つ人は、そんな自分が嫌いだ、というケースがあります。たとえば、しのぎを削りあい、相手を出し抜くような集団の中にその人が入ったとします。周りの人はみんなお互いに敵意をむき出しにして競い合います。
すると、共感性を持った人はその敵意を直接感じてしまい、いたたまれなくなってしまうのです。そして、なんて自分は弱いのだろうか、とそんな自分を嫌いになってしまったりします。
あるいは別のケースでは、相手が何かの拍子で怒り出すと、なぜか自分も同時に怒り出してしまい、喧嘩が収集つかなくなってしまう。本当はもっと冷静に相手の怒りを受け止めてあげられればと思うのに、つい自分も怒ってしまう。これも共感性が作用しています。
このように共感性という資質も必ずしも役立つわけではなく、逆に自分を傷つけるほうに働くケースがあるのです。
しかし、だからと言ってこれが弱みというわけでもないのです。
相手の考えや感情を論理なしに理解できる、感じることができることは稀有な才能です。ただ、それが裏目に出ているだけなんです。それは「できない」ことではなく、「できる」ことなのですから。
では、どうすればいいのか?
まずは、弱みだと思っていることが、実は強みなのではないか?裏目に出ているだけなのではないか?ということをしっかりと振り返ることです。そして、裏目に出ているのであれば、その資質をうまく活かしてあげることです。
前述の共感性が裏目にでるケースであれば、いくつかの対処のパターンがあります。たとえば、裏目に出そうなケースでは共感性のスイッチを切る、というのも一つです。ただこれは初歩的な対処ですね。
本当は、「わかる、感じる」ことと「自分の感情」をきっちりと切り分けるのが理想です。
日本語では共感という言葉しかありませんが、英語では「Sympathy」と「Empathy」という言葉の二つがあります。「Sympathy」は相手の感情を感じて、自分の感情もそれに同調することを表します。一方で、「Empathy」は自分の感情の変化とは別に、相手の感情を理解することを表します。
ストレングスファインダーの共感性は英語では「Empahty」と表現されます。しかし、意識をしないと「Symapthy」としてこの資質が顔を出します。この場合、場合によって裏目に出てしまうのです。
しかし、共感性という資質を磨き、うまく活用できるようにすることで、常に「Empathy」として活かすことができるようになるのです。周囲にネガティブな感情が渦巻く時も、それを感じつつも自分の感情は影響を受けない、ということです。
このように、それぞれの資質は状況によって裏目にでることがあります。しかし、だからといって、それが弱みというわけではないのです。強みが逆作用を起こしている場合があるのです。
だから、自信がない、強みが見つからないという人は、一見弱みだと思うところが実は強みなのではないか?と疑ってみることをお勧めします。絶対ではありませんが、そうすることで、きっと多くの発見があるだろうと思うのです。
まとめ:自信が持てない人は自分の強みを見つけよう
以上の内容をまとめると次の通りです。
・強みを活用すると自信を持てる
・自分に自信がない人は次のようなケースのどれに当てはまるかを考え、それぞれに応じた方法で強みを見つけ、活用する
(1)本当は強みがあるのに、気づいていない
普段何気なく行なっていることの中に隠れている強みを見つける
(2)得意なことも他の人と比べると誰かには負けていて強みと呼べない
周りと比較して強みを定義することを辞め、自分のなかで得意なことが強みにつながる才能だと考えて、その才能を磨く努力をする
(3)本来は強みになりうる資質が裏目に出て弱みに見えている
それぞれの資質ごとに裏目に出る場合を把握し、その対処方法を自分なりに決めておく
ストレングスファインダーの結果と、そこから得られる資質レポートなどを読んで活用することで上記を1人で行うことも可能です。このnoteでも今後強みを活用するための具体的な方法を投稿していこうと思っていますので、フォローいただき、読んでいただけると嬉しいです。
もしもっと深く行いたい場合は、ストレングスファインダーに興味のある知人と一緒に議論をして深めたり、あるいはそれを専門としている強みコーチから強みコーチングというものを受けることも有用だと思います。
私もTimeTicketというプラットフォームを通じて強みコーチングを提供しています。ご興味を持っていただけた方は、気軽にお問い合わせをいただければ幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?