【漢方薬紹介】 二日酔いと熱中症に五苓黄解
今回はJPS製薬株式会社の五苓黄解(ごれいおうげ)のご紹介です。今夏は対面コミュニケーションの復活もあり、飲み会に誘われる方も多いと思われます。また、夏といえば熱中症の危険性もあります。五苓黄解はこの両者に対応できる漢方薬です。
二日酔いと熱中症の共通点
漢方では熱中症の原因を、「水(すい)」の循環不足による血液の高濃度化と捉えています。水は別名で津液(しんえき)とも呼び、体の表面から内部までを潤す役割を担っていると考えられています。その範疇は、リンパ液や体組織液から、汗や尿なども「水」であると捉えています。
熱中症は、熱気によって体内の熱が排出されないことが原因です。本来は発汗によって体表を冷やしていくことが望ましいですが、体内の水分が循環しないと汗が出にくくなり、熱中症になりやすくなります。この状態は、アルコール摂取による体温上昇とむくみに共通します。皆さんも大酒の翌朝に顔がむくんでいた経験があると思います。これは水分の循環が滞っているからです。
漢方では、証(体の状態)に従って漢方薬を選びます。つまり、熱中症もアルコールによる二日酔いも、「水の循環不足と蓄熱状態」として捉えることができるため、同じ漢方薬を処方できるのです。
五苓黄解の構成
五苓黄解は五苓散と黄連解毒湯という二つの漢方薬で出来ています。漢方の命名の理論に従うと、「五苓散合黄連解毒湯」ということになります。
五苓散は、水分バランスを調整してくれる漢方薬です。水分過多によるむくみやめまいに処方します。基本的には余分な水分を排出する漢方薬とされています。
その生薬の構成は下記の通りです。(JPS製薬 漢方顆粒14号参照)
主に腎臓に働きかけ、水分の循環を促す構成であることが分かります。
続いて黄連解毒湯を解説します。この漢方薬は、炎症を鎮め、充血を除く働きがあります。のぼせや皮膚炎、イライラによる不眠を訴える方に処方します。
生薬の構成は下記の通りです。(JPS製薬 漢方顆粒3号参照)
生薬の全てが寒の性質を持っており、体の熱を除去する構成であることが分かります。
以上のように、五苓黄解は水分バランスを整えて、体の排熱を促す漢方薬となります。当店で取り扱っておりますし、下記のサイトから取扱店の検索も出来ます。
まず水分補給を欠かさないことが大切ですが、五苓黄解も活用して熱中症や二日酔いに負けない夏をお過ごしください。
漢方健康相談所 くすりの神農
神農とは、中国の医療神の御名前です。神農様はあらゆる薬草を口にし、それぞれの効能を自らの身で確認したと伝わっております。私たちもこの故事に倣い、当店で取り扱う商品は、自ら試して良さを実感できたものです。まずは己が実践してみる。これが「神農」を名乗る由縁です。
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