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創業3年目。シードからシリーズAまでのSales Markerのエンジニア組織沿線

はじめに

Sales Marker CTOの陳です。
2021年7月に創業してから早くも3年目に突入。スタートアップの開発組織ってどうあるべきだっけ?と言う話を長く考えていますが、意外と世の中に創業初期フェーズの記事とかが出回ってなく、今後起業する誰かやこれからSales Markerに興味を持ってくれる誰かの参考になればいいなと思い、創業初期からの開発組織沿線を記録してみようと思います。
Sales Markeでは大きく分けて2度、下図のように組織をアップデートしてきました。

先日、シリーズA累計で8.4億円の資金調達が完了したこともあり、今後さらにエンジニア採用を進めていく予定です。


【第1フェーズ】創業〜半年 副業時代

組織体制:4人。開発メンバー:2人。(副業)
まだ記憶に新しいと思いますが、2021年の創業当時はコロナ禍真っ只中。リモートワーク黎明期と言う事もあり、通勤時間が一気になくなり自由に使える時間がぐっと増えました。とはいえ外にも遊びに行けないし、開発するくらいしかやる事ないよねと言った感じで創業メンバーで試行錯誤しながら色んな物を作ってました。
創業当時は自分もまだ会社員をやっており、ソフトウェア業界ならではかもしれないですが、敢えて本業をなくし追い詰めなくとも給与が別途発生するので単純に支出がなくスタートアップの初期コストを極端に減らしていました。とはいえ全員どっちが本業だっけ?と言うくらいSales Markerの事業の方を優先していた記憶はあります。
毎晩18時に日中の仕事を終え、そのままSales Markerの仕事を始め、夜の3時くらいまで開発していました。その頃は全く別のサービスを開発しており、スタートアップやSaaS業界の知識もまだなくただ一エンジニアとしてビジネスロジックを如何に早く実現し世に繰り出していく事だけに集中していました。

【第2フェーズ】シード〜シリーズA 創業者エンジニアチーム期

組織体制(シリーズA調達時):取締役4人+副業40人。開発メンバー:取締役2人+副業3人
そんな副業時代に転機が訪れたのはシードの調達でした。ある日突然CEOの小笠原が調達します!と事後報告して来た事は今でも覚えています笑。
SalesMarkerの構想が生まれたのもその時期で、全員がフルコミットし全てが猛スピードで動き出しました。
開発チームは相変わらず自分と渡辺がメインで、その他でたまに手伝ってくれる友人や募集した副業メンバーが数人いる程度で、基本的には全て二人で開発、運用していました。二人なのでコーディングスタイルもお互いのクセも把握しているので、コミュニケーションコストも最低限に抑えられこの時期の開発速度が一番早かったです。どんな機能でも基本的に当日〜2週間でリリースしていました。
だた、シリーズA調達が見えて来た頃から開発組織の構想は考えていました。まずは大事だけど時間がかかる工数を助けてくれるジュニア、次に未来のチームを引っ張ってくれるテックリード候補をバックエンドとフロントエンドで一人ずつ。こんな感じの5人+副業の体制を調達後作ろうと構想を思い浮かべていました。

【第3フェーズ】シリーズA〜半年 エンジニア組織立ち上げ期

組織体制(シリーズAから半年): 取締役4人+正社員10人+副業50人。開発メンバー:取締役2人+正社員4人+副業5人
幸いにも最初の一人が調達後直ぐに採用でき、自分の工数の一部を解放できたので採用に振り切る事ができました。エンジニア採用はどこも難しいと聞いていたので、とにかく行動量にコミットしました。結果Google出身のフロントエンドエンジニアと、メルカリ出身のバックエンドエンジニアと、当初予定していたリーダー候補のとても優秀なエンジニアがジョイン。調達前に決めていた理想の5人体制のチームが立ち上がりました。
とはいえまだ5人なので、Oneチームとしてインフラからフロントまで全員がフルスタックエンジニアでした。ただ、次の組織図は常に考えており、今のメンバーがそれぞれ将来チームを牽引しリード出来る様な体制を描き、出来るだけ3人に設計から参加してもらい、早い段階でスケールできる状態にする様に意識しながらタスクをアサインしていた時期です。

【第4フェーズ】エンジニア組織拡大期

組織体制 (2023年10月): 取締役4人+正社員35人+副業55人。開発メンバー:取締役2人+正社員10人+副業3人
嬉しい事に事業は想定以上の速度で成長していき、当然顧客からの要望やロードマップの達成難易度も上がっていき、更に事業を加速する為にはどうすればいいかを常に考え、開発ロードマップを柔軟に対応しています。
開発組織人数もありがたい事に3ヶ月で5人から12人体制まで伸び、そろそろ毎日の朝会も手狭になって来てしまい、チーム分けをする事になりました。

  1. アプリケーション開発チーム

    • SalesMarkerのフロントエンド、バックエンド全般

    • 他ツールとのインテグレーション開発

    • QA

  2. Data&AIチーム

    • データパイプラインの構築

    • データ品質の向上

    • AIに関連するツールの検証、研究

    • 安定したインフラプラットフォームの提供

  3. プロダクト改善チーム

    • 社内アドミンツール構築

    • 社内外からフィードバックを集め、ロードマップに反映する

    • 社内外のテクニカルサポート

それにつれて、創業者エンジニアの2名はマネージャーに徹し、既存メンバーに権限移譲を進めました。当時は1チーム多機能を持っている形でしたが、人数が増え次第適宜分解していくイメージで構成。
ただ、まだ全体人数として多くはなかったので、あくまで機能的に文化しているだけで兼任等も多く、インフラ+バックエンドや、データ+バックエンド等をやられているメンバーも多いので、完全にチームが分かれている訳ではなかったです。

【第5フェーズ】エンジニア組織からプロダクト組織へ

組織体制:開発メンバー:取締役2名+社員16名+副業8名
いよいよチームも20人を超えましたが、できる事が増えていくにつれてやりたい事、やらなければならない事もどんどん増え続けました。
そんな中で重要になるのが、不要な物を作る事を避け、一番重要な機能にリソースを全集中させる事です。しかし顧客にとって”一番重要”なのはなんなのかを開発前から、エンジニア組織単体で把握するのは至難の業です。よりビジネスサイドと連携を図り、アウトプットではなく、真に顧客へ提供しているアウトカムに集中させる事を目指し、3月から正式に開発チームはプロダクトチームへと名称を変えました。

  1. SalesMarker開発チーム

    • SalesMarkerのフロントエンド、バックエンドAPI

    • QA

  2. SalesMarker Lead開発チーム

    • SalesMarker Leadのフロントエンド、バックエンドAPI

    • QA

  3. SalesMarker Pipeline開発チーム

    • SalesMarkerのフロントエンド、バックエンドAPI

    • QA

  4. Integrationチーム

    • SalesMarkerからの外部連携機能

    • SalesMarkerへの外部連携機能

    • QA

  5. Data&AIチーム

    • データパイプラインの構築

    • データ品質の向上

    • AIに関連するツールの検証、研究

    • 安定したインフラプラットフォームの提供

  6. Core Platformチーム

    • 複雑なバックエンドのバッチ処理

    • インフラ

    • アーキテクチャー

    • ミドルウェア

  7. プロダクトマネジメントチーム

    • プロダクトマネジメント

    • ビジネスとの連携、ロードマップの優先順位付け

  8. プロダクト改善チーム

    • 社内アドミンツール構築

    • 社内外からフィードバックを集め、ロードマップに反映する

    • 社内外のテクニカルサポート

マルチプロダクト化した事により、開発のスコープがかなり大きくなり組織の分割をしましたが、依然とメンバーが最もチャレンジしたい事を優先したい気持ちは変わらないので、どこかのチームに所属しているからチームのスコープ内の事しかできない訳ではありません。あくまで我々は1チームとして、SalesMarkerの開発全体を担う組織です。
新たにプロダクトマネージャー組織やCore Platform等の専門組織を立ち上げる事により、ビジネスとの連携を強め、リリースを目的としない、顧客への価値提供を目的としたプロダクト組織に変わります。具体的にどう言った施策を実践しているのかはまた別の機会でお話しさせてください。

エンジニア採用において一貫して意識したこと

とにかく、SalesMarkerのValuesへのマッチを最重要視しています。技術力はもちろんですが、挑戦を楽しむ姿勢や、お互いをリスペクトできる精神、成長マインドが強いエンジニアを採用してきました。またこれらに加え、SalesMarkerのプロダクト自体に興味を持ってくれる方と一緒に働きたいと考えています。

今後〜

特にデータ周りやプロダクト改善チーム、インテグレーションチームの人が足りなく、ジュニアからシニア、マネージャーレイヤーまで幅広く募集しエンジニア組織を構築していく予定です。
あまり組織の階層を深くするイメージはなく、基本フラットな組織を目指しています。
優秀なメンバーが揃っており、このスピード感で成長しているからこそ体験できる唯一無二の開発組織を一緒に作っていくメンバー大募集中です!少しでも興味を持って頂いた方は是非カジュアルにお話しさせて下さい!

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