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アゾフ連隊になるかコペルくんになるか?君たちはどう生きるか?

ロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻が続いている。ウクライナ市民に対する虐殺・拷問・強姦・略奪といった事案も枚挙に暇がない。マリウポリでは子供や女性を含む市民千人以上がアゾフスタリ製鉄所の地下に避難しているというが、ロシア軍は着々と包囲網を狭め攻勢を強めている。

そんなウクライナでありマリウポリでありアゾフスタリ製鉄所なのだが、この絶望的な状況のなか玉砕覚悟で徹底抗戦しているのがアゾフ連隊だ。ロシア軍からの降伏勧告もガン無視して、マリウポリを防衛する為に――いや、ウクライナとウクライナ人を守る為にどの兵士も己の命を捧げようとしている。

アゾフ連隊については「極右」だとか「ナチズム」だとか「ただのフーリガンの集まりじゃねぇか」だとか、その思想や発足の経緯について悪く言う者が少なくないのだが、こんなツッコミなんてチャンチャラ可笑しくてどうでも良い。例えアゾフ連隊が極めて右寄りでナチズム的な思想を持っていたとしてもノープロブレムだ。

大事なのはアゾフ連隊が如何に戦っているかというその事実だけだ。アゾフ連隊の価値は実際の戦い方や生き様で測るべきなのだ。思想や言葉ではない、実際の行動がその価値を決定するに決まっているのだ。このウクライナのような極限状況下においては、個人や組織の価値は実際の行動で測るべきなのだ。

アゾフ連隊のマクシム・ゾリン司令官は

「ロシア人は心からアゾフ連隊が捕虜になることを望んでいる。それは彼らがここ1カ月で一番願っていることです。しかし、ロシア人はアゾフ連隊を自らの臆病な軍隊と勘違いしているようです。『アゾフ連隊は戦わずして捕虜になることはない』ということを忘れている」

「ウクライナの英雄たちは、精神力だけで耐え抜いている。我々はロシア軍からウクライナ領土を開放する最後の時まで戦い続ける」

このように徹底抗戦を唱え降伏しようなどと考えてすらいない。

アゾフ連隊「戦わずして捕虜にはならず」降伏を拒否(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

……立派だ。アゾフ連隊は立派だ。

ゼレンスキー大統領をはじめ、多くのウクライナ人がロシア軍に対して勇敢に徹底抗戦しているのだが、そのなかでもアゾフ連隊の存在は胸に迫るものがある。私は彼らに対しては本当に感動を禁じ得ない。そして、同時に私は彼らから覚悟を迫られている気持ちにもなり神妙な思いを抱かざるを得ない。

それはなぜか? それは私もいざとなったらアゾフ連隊のように命を捨てなければならないのだと覚悟をせざるを得ないからだ。

今回のロシアによる一方的で乱暴な軍事侵攻によって、我が日本も今までとは全く別のステージに入ったと確信している。遠くない未来において、日本は必ずロシア、中国、もしかしたら北朝鮮といった近隣諸国から戦争を仕掛けられるだろう。この流れは覆せないと思うのだ。

ウクライナは対岸の火事ではない。あれは日本の遠くない未来の姿なのだ!

日本が他国から侵攻された際、「市民の犠牲が増えるから即刻降伏すべきだ!」「相手にも相手の道理がある。単純な善悪二元論で語るべきでない!」――などと言って戦うことを拒否したり詭弁を弄していても全く意味がない。ブチャでの400人を超える虐殺を見てしまったら、絶対に降伏できないし、虐殺する側の道理を理解することなどできないではないか。本当はチキンなメンタルを覆い隠しただけの賢しらなご意見を開陳したってなんの意味もないのだ。

橋下徹や河瀨直美のような態度や言動はナンセンスだ。我々日本人は、何か大いなる存在から「君たちはどう生きるか」――このような吉野源三郎的な命題を突き付けられているのだ。

ぐちゃぐちゃ言い訳して賢いフリをして自分や大切な人の命や尊厳を捨て去るのか、アゾフ連隊のように自分以外のもっと大事な存在の為に己の命を犠牲にして勇敢に戦うのか、この究極的な二者択一を日本人は突き付けられているのだ。

アゾフ連隊のように勇敢に戦うのか、コペルくんのように尻尾巻いて逃げるのか、お前は一体どっちなんだ?! こういった極めて厳しい選択を迫られているのだ! ウクライナは対岸の火事なんかじゃないんだ馬鹿野郎め!

10年以内に何かが起こるかもしれないと私は読んでいる。多分、そんなところじゃないだろうか? 全くの勘ですけどね。

……ていうかあれだな、10年後だとしたら私も妻も50歳を超え、娘は高校生か。――チッ! でも、やるしかねぇだろうなチキショウメ。コペルくんになるわけにいかねぇだろうよ。


【公式】漫画 君たちはどう生きるか | マガジンワールド (magazineworld.jp)








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