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ロシアによるウクライナ侵攻は全てのロシア人の責任だ!

まずは、以下をご覧いただきたい。在日ウクライナ人の女性によるツイートだ。

ロシアによるウクライナ侵攻を防ぐ事のできなかった責任は、反戦活動やその他アクションを起こしているロシア人「以外」のロシア人に責任があるのではないか――といった内容だ。

私もほぼ同様の認識を抱いている。

「ロシアのウクライナ侵攻は独裁者プーチン個人が招いた出来事。だから、責任はプーチンやその側近たちだけにあり一般のロシア人に責任はない」

――このような認識を私も認めていない。しかし、私の場合は片岡氏よりも過激で、現在反戦活動を行っているロシア人も含めて、全てのロシア人にウクライナ侵攻の責任があると思っている。(※まぁ、ロシアの子どもたちは除外されても良いと思うので、全てのロシアの大人たちと換言しても良いだろう)

なぜか?

ソ連時代、ホロドモール(1932~33年にかけてウクライナ人が住む地域で起こった人工的な大飢饉)と言われる人為的な大量殺戮を行ったり、第二次大戦時においては各国で様々な蛮行を働いたりとした(我々日本も被害者)。

ロシアの大人たちはそういった自国の罪に目を向けず反省もせず、我々はナチスに勝利した素晴らしき国家とばかりに鼻を高くし、なんだったら今でもスターリンを英雄扱いすらしている。

ソ連は中途半端に戦勝国となってしまった為か、ドイツのように様々な蛮行を反省する機会が訪れなかった。ロシア人は何もかも一切総括せず、相変わらずの帝国主義的感覚を抱いたまま戦後を迎えたのだった。

ソ連が崩壊しロシアになっても、ロシア人の無思慮で独善的で残虐な帝国主義的感覚は一切変わらず、ジョージア、モルドバ、チェチェン、シリアに侵攻し蛮行を働き、現在もウクライナの主権を侵害し蛮行を働き続けている。

そんな自国のクソったれた歩みを見てきているにもかかわらず、ロシアの大人たちは何もしようとしなかった。せいぜいした事と言えば、うざったいプーチン体勢を嫌々ながらも受け入れるといった「諦め」的なスタンスを自ら引き受けたことくらいだろう。

最近になって戦争反対を叫び始めたロシア人もいるけれども、どちらかというと、「自身や家族が戦地に行くなんてまっぴら御免だ」――的な感じで保身的な意味合いが強く、無辜のウクライナ人に対して心を痛めているから反戦活動をしているとはあまり思えない。

彼らはいつまで経っても自分たちだけが偉くて周辺国の人間は劣っている、というようなスタンスを拭い去れないでいるように見える。

ロシアの大人たちって何なんだろうか? 確かにプーチンはクソったれだ。けれども、そんなプーチンを排除しようともせず、くだらないウソだらけのロシア神話に鼻を高くし、その帝国主義的な感覚に疑問を抱きもしなかったロシアの大人たちは、私にはただの「プチ・プーチン」にしか見えない。

スケールが大きいか小さいかだけの話しであって、プーチンも一般のロシア人も、性根の部分は全く同様だと思えてならない。

プーチンは突然変異的に生まれたのではなく、生まれるべくして生まれたのだ。自分たちロシア人の持つヤバさを払拭してこなかったから、そのドス黒い念みたいなものが結集してプーチンが生まれ、ウクライナでの残虐な行為に繋がったに違いないのだ。

そうであるならば、なおさらウクライナでの悲劇の責任をプーチン個人だけに押し付けてしまうのは危険だ。プーチンと側近を除いてしまえば問題が解決すると考えるのは安易だ。厳しいようだが、私はロシアという国家が解体するしか、ロシアが――ロシアの大人が覚醒し再生する可能性はないと考えている。

ウクライナでの悲劇は、ロシアの大人たちが何十年も自らを省みなかったことが大きな原因なのだ。

だから、ロシアによるウクライナ侵攻は全てのロシア人に責任があり、すべてのロシア人の罪なのだ。


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