もう少しだけ語りたいOWVの話

今日は話さず書いてみます。10分では足りないことが重々分かったから(笑)

どこかでOWVの話がしたかったんです。仕事でも良かったんですが、一度だけ自由に書きたくて。

いま、世の中にはたくさんのボーイズグループがあって、それぞれ魅力的だし実力も申し分ない。各々コンセプトも凝っていて、まさに戦国時代ですよね。

そのなかでも私は、OWVのこれからに一番わくわくしています。ファンというより、エンタメ業界の端にいる者として、音楽ファンとして期待している。けれどそういう主観は、仕事の場で書くべきではないと思うので、ここでこそっと話したいと思います。

昨日、中川さんと佐野さんの歌声について少し話しました。聞いてくださった方、ありがとうございました。

そのなかで、OWVには「歌がうまい人」「声がいい人」がいると表現したのですが、順に浦野さん、本田さんのことです。

もはやOWVって、誰がボーカルで、誰がダンスで、誰がラップでって、役割分担や肩書きがどんどん必要ではなくなってきていますよね。デビュー以降、全員が常に現在進行形で進化していますから。

けれど「メインボーカル」、それはやはり、OWVにおける浦野さんの代名詞ではないでしょうか。

昨日「ボーカルに魅力がある人」として名前を挙げたJO1の與那城さんもそうなのですが、その声だけでストーリーが始まる、たった一音で場を支配してしまう……浦野さんはそういうボーカリストだと思います。

スキルや声質は、努力で磨くことができるけれど、「感性」ばかりは天性と、その人がどう生きてきたかの鏡です。歌声で世界観を築き上げる圧倒的な「感性」が、浦野さんにはある。情景が見えるような歌声なんですよね。彼が歌い出すと、どうしてか胸が高鳴るんです。

たとえば『AWAKE』で聴かせた「Scattered」や『Ready Set Go』のBメロ……浦野さんにしか歌えない、浦野さんがガラリと空気を変えるパートがOWVの楽曲にはいくつもあって、そのたびリスナーは何度も心を奪われてきたはず。

突き抜けるようなハイトーンや気品のある声は天賦の才もあると思います。けれど、緩急を操るスキルや力強い歌声には、見せない努力があるんだろうな。

浦野秀太という「声」、稀有なボーカリストを擁していることは、OWVの強みだと思います。

本田さんの声は、ハスキーだけど甘さもある、貴重な声。お話されているときの、低めに抑えた声も魅力的ですよね。今の時代にはそぐわない表現かもしれませんが、男性的な“良い声”。惹かれる人も多いのではないでしょうか。

けれど歌うと顔を出す、なんともいえない「少年性」も魅力的。OWVというボーイズグループが放つ作品に、とっつきやすさやポップさ、あるいはアイドル性(ご本人たちがそこを目指しているかは別として)をもたらしているのは、本田さんの声だと思います。

なにより本田さんは、歌とダンスのかけ算が上手い。経験値によるものかもしれないし、おそらくOWVのなかではもっとも邦楽に親しんできた経歴ならではかもしれない。いずれにせよ、これも感性。

「歌って踊る」ことに憧れていたとインタビューで拝読した記憶がありますが、まさに「歌って踊る」魅力、強みを体現している方だなと常々感じます。歌にもダンスにもストーリーをもたせて、かけ合わせることで魅力を増す。それができる、それに長けた人だと。

「こんな人がグループにいてくれたらいいのに」という最高の4人が集まった、なんというか……“強い”グループですよね。OWVは。

OWVは『UBA UBA』でデビューしたことが大きいですよね。それこそ『What you waitin' for』のような曲から始まるストーリーもあったと思うんです。でも、OWVが名刺代わりに叩きつけたのは『UBA UBA』でした。

彼らは『UBA UBA』を“キャッチー”だと表現していましたけど、一般リスナーが『UBA UBA』を初聴きで(キャッチーな曲だな)と感じるかというと、正直なところ、そうでもないと思います。一般的には難解な曲じゃないかな。

すぐに好きになる人ももちろんいるし、ある意味スルメ曲ですから、次第にハマった人もいるはず。もちろんハマらないままの人もいると思います。音楽って好みですから。

でもそれでいいじゃないですか。分かる人が分かればいいし、愛する人が愛せばいいんです。私は、これらの曲を好きで選んで、楽しんで届けているという彼らの感性、彼らが抱く「OWVのビジョン」を信頼できます。次は何を見せて、どんな曲を聴かせてくれるのかって、待ちたくなるんです。

OWVとQWVは似ているんじゃないかな。きっとOWVの曲って、好きな人はとことん好きだと思うから。

だからこそ、然るべき場所に届いてほしい。

『UBA UBA』の収録曲を理解したころには、まるでテイストの異なる『Ready Set Go』をリリース。息つく間もなく『Roar』が放たれて……これぞOWVのリリースラインの面白さですよね。まさに“OWVというジャンル”です。『UBA UBA』でデビューしたからこそ、生まれたジャンル。

……ダンスの話もしたいんだけどな。『AWAKE』で、あんなに楽しそうなステージを見てしまったし。
あと『Ready Set Go』、良い曲なのはもちろんですがすごく面白い曲なのでじっくり語りたい。でも、ちょっと時間が来ちゃいました。

また機会があれば、お付き合いくださると嬉しいです。


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