見出し画像

【本】あの時、あれをしておけば・・・~「30代にしておきたい17のこと」再読③

30代といえば、一番脂ののった人生を謳歌できるひとときの一つだと思います。私はこの時期を仕事中心で過ぎていってしまった感が強く、後悔している部分もあります。が、当時はそれがしたかったことだったし、楽しかったので、それはそれで良かったのかもしれません。が、やっぱりその後(40代)を迎え、いろいろな局面を迎えると、「あそこまで頑張る必要もなかったのかな」という一抹のむなしさ、虚無感を抱くこともあります。もちろん人生は戻れませんから、こうして30代を振り返り、もし目を留めてくれる方がいたとしたら、少しでも役に立ってもらいたいな、と思います。ということで、今回も本田健さんの「30代にしておきたい17のこと」を自分なりにポイントにまとめて紹介していきたいと思います。


10.「人脈」を「金脈」に変える

何が人生で豊かさをもたらすか?-それは「人」。30代に出会う人は、あなたの人生を作っていく。一緒に仕事する人、一緒に遊ぶ人の質が、今後の人生を決める。たくさんの「知り合い」の中から、どの20人と付き合うかで、あなたの人生は楽しいものにも、つまらないものにもなる。言いかえれば、その20人があなたの人生の幸福度を決める。

「30代にしておきたい17のこと」本田健著より

結局「人」は「縁」ですからね。自分は本当に「人」に恵まれたと思っています。ま、もちろん「コノヤロー!」という人とも出会っていますよ(笑)。でも、そういう人とは、自然に距離が出来ますし、疎遠になって爺分の人生から遠ざかっていくと思うので、大丈夫です(←実話)。とはいえ、されたことだったり、嫌なことは、多少「風化」するかもしれませんが、思い返すと腸が煮えくり返るのは、時が過ぎてもあんまり解決しませんね・・・私の場合(←これも実話)。ただ「人脈を作りたい」という邪な気持ちだと、かえって作りづらいのかな、と思います。なんだか、そんな意欲が空回りして残念な方に出会ったことがあるので・・・。ま、自然体が一番ですよね。

人との付き合いに、お金を惜しんではいけない。

人脈とは不思議なもので、与えれば与えるほど、その質が良くなる。普段から交際の幅を増やしておくこと。例えば、友人や仕事関係の人との交際費に年間10万円を掛ける人と、100万円掛ける人とでは、人脈の広がりが違ってくるはず。また本代に、年間1万円掛ける人と、30万円掛ける人とでは、10年後の人生は、全然違うものになる。人との付き合いや新しいことを学ぶのに、お金を惜しんではいけない。その二つは、将来もっといい利子をあなたに払ってくれるはず。

同上

これは私の尊敬する出口治明さんも同じようなことを仰っていたように思います。誰かに食事に誘われて、自分の予定が空いていたら基本OKする。そして話が盛り上がればその後も付き合いを続ければ良いし、そうでなければ「ご飯は美味しかったから、それでいいか」とする。そんなことを本で書かれていたように記憶しています。「お金がないから」という理由にして、人付き合いを断ったら勿体ない!ということですよね。確かに、誘われたら断らないというのは、誘う側からしたら有り難い存在です。誰だって断られたら悲しいですからね。また、興味がある人がいればダメ元で思い切って声を掛けてみる。所詮、ダメ元だからあんまり落ち込まない・・・みたいなメンタリティが当時あったらな・・・笑。あと、ちなみに本のたとえは本当にその通り!惜しんだら勿体ないです!

11.「才能の掛け算」で勝負する

20代は、自分に天才的な才能が一つもないことに落ち込み、30代では、中途半端な才能がいっぱいあることに対して落ち込む。しかし、自分の才能の一つひとつが中途半端でも、それをどうかけ合わせていくかで人生は変わってくる。ずば抜けた一つがなくても、「才能の掛け算」が大事なのだと気づいた人は成功する。一つの才能は小さくても、掛け算をすることで、人生で結果を出せるようになる。そのことを知った人が強いと思う。

同上

これは本当にその通り!凡人代表である私は自分のセンスのなさにどれほど絶望したことか!(←実話)。きっと30代になると、多くの方がありとあらゆるチームのリーダー的地位を経験するのではないかと思います。その際に他の方(特に先輩方)が難なくこなしているリーダー業が、どうにも自分
ではうまく回らない・・。そんな経験をすることもあると思います。これはいろいろ体験しながら、トライアンドエラーで乗り切るしかないのですが、私が求めた先は「本」でした。30代は本当に人生で一番本を読んだ時期かもしれません。ま、古今東西のリーダーシップ本やビジネス、マネジメント系に偏っていましたが・・・笑。そこで思ったのが、自分が全部出来なくても、出来る人たちにお願いすればいいんだ、ということ。「1+1」が「2」ではなく、「3」や「4」になるよう組み合わせることを考えるようになりました。(ま、気づくのがだいぶ遅かったんですけどね・・・涙)

ただし、最後にゼロを掛けたらゼロになる

しかし、ここで気をつけなければならないのが、掛け算で最後にゼロが掛けられたら、ゼロだということ。チームの誰か一人がどうしようもなくて、ゼロの人がいるとしたら、他の全員がどれだけ頑張っても、結果は出ない。自分の周りの誰かがゼロだった場合、それは「ゼロ」になってしまうという可能性さえある。どんな才能も、それが100あったとしても、ゼロを掛けたらゼロになる。

同上

これまた本当なんですよ、実際。そして、善循環期はあまり気づかないのですが、一旦「マイナス」の循環期を迎えると、こうしたメンバーがぽつりぽつりと混じってきたりするんです(実話)。あ、もちろんその人たちをうまく導けなかった自分が良くなかったんでしょうけど、必死な当時はそんなことに気づけなかったりするんですよ。言い訳かもしれませんが。ベクトルが違う人を無理矢理向けさせるのは本当に難しい。そして9割方失敗しますね、私もそうでした。私がこれに気づいたのはそれこそ40代に入ってからでしたね・・・涙。今思い返しても、あのときどうしたら良かったのかはよく分かりません。ま、転職して身軽になったので、もはや過去の一つの出来事でしかありませんけどね。

12.「大好きなこと」を仕事にする

大好きなことを仕事にしている人は、嫌いなことをしている人よりも、はるかに成功する可能性が高い。幸せになりたければ、大好きなこと以外の仕事をしてはいけない。仕事に100%の愛情を注げない人は、その仕事をやる資格がない。なぜならどんな仕事も、愛情を注がれるだけの価値があるからである。嫌々やっていては、その仕事が可哀想。また、嫌いな仕事をするのは、自分への虐待でもある。

同上

まあ、「大好きなこと」でなくても、「嫌いではない仕事」という解釈でもいいのかな、と私は思います。でも、「嫌いな仕事」をするのは精神衛生上も良くないので、避けるべきだと思います。多分、身体より先に心にダメージが生じる気がします。それに態度やオーラで「イヤイヤモード」が出てしまうのと思うので、周囲にも良い影響になるわけがありません。

私の30代当時は当時の仕事に燃えていたので、それはそれは熱い(暑苦しい?)オーラだったと思います(笑)。ただ、100%過ぎる生活も、ずっとは続かないので、本田さんに異論をもの申すみたいで、恐縮なんですが、「まあまあ好きな仕事」だったり「やっていて嫌いではない仕事」レベルでもいいのではないかと思います。ま、一度は全身全霊で仕事に打ち込む時期があっても良いと思うので、その場合は「好きな仕事」であるほうが良いとは思いますが・・・。


さいごに

今回はここまでにしたいと思います。こうして本田さんの著書を振り返っていくと、当時も今も変わらない部分って多いんだな、と思います。ここでも敬愛する出口治明さんの言葉「人間ちょびちょび論」が頭をよぎります。これは著書の中で「所詮、人間はそれほど進歩していない」ということを出口さん風に語っている一遍です。たしかにな、と思いませんか?いつの時代も人間関係で悩み、お金や生活、人生に悩み、家族や友人に救われて・・・なんていうことを延々と繰り返しているわけで・・・。

ま、そんなんではありますが、だからこそ人間って面白かったりするんですよね、昔の自分に出会えたら(無理ですが)、「もっと肩の力抜いていいんだよ」って行ってあげたいですね。もし、今30代でチームリーダー等をされてご苦労されている方、いらっしゃいましたら、ぜひ覚えておいてほしいです。


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?