しんぺい

ハタチの記録

しんぺい

ハタチの記録

マガジン

  • 青少年的人生論

    関西在住大学生しんぺいの超短編小説です。 隙間時間にサクッと物語に触れたい人におすすめです。

  • ワタシとウタ

    音楽への愛がある方はぜひご覧ください。 共感する、もしくは初めてその音楽に触れる機会になれば幸いです。

最近の記事

  • 固定された記事

青少年的人生論

私はその日、若者のすべてを知る 早朝5時過ぎの国道はまばらなゴムの音を、 昼に気づかれまいと思い込んだまま楽しむ 少し冷えたメロディーが豪華に飾り付けると 生の悦びが殴りつける そしてわたしは淋しくなるのだ 友人と夜通しで騒ぎ倒し、朝を迎えた。 カーテン越しの朝靄は、珍しく憂鬱、懐かしい感覚だった。 非常口のピクトグラムを羨ましく思ったことがある。 きっと、彼にとって朝は希望なのだ。 朝を迎えるものと夜を抜けるものとは、非常口を認識すること以外、心が通わない。

    • 仕返しには妥協するな

      「嫌なことをされたからといって、同じようにやり返すのはだめだよ。」 違う。 絶対に違う。 私の苦しみはどこに放たれるのか。 やり場の失った怒りに対して、そんな言葉で済ましてしまうのは失礼であるとは思わないのか。 私は、苦しみを与えた者は同量の苦しみを被るべきであると考えます。 過激に表現するならば、殴られたら殴り返せということです。 冒頭で述べた、ある程度の我慢を強いる教えには、加害者と同じレベルになるなという意味が含まれています。 しかし、人が傷つくことを躊躇なく

      • 生命が交差する場所(医療従事者のあなたへ)

        私が生まれた時、私は何を感じていたのでしょうか。 明るさを感じることや、音を感じること。 私に触れる誰かの感触。 その全てが”分からないもの”でした。 それから二十年が経った現在、知識や経験を得ることは、時に”分からないもの”を増やすということを知ります。 そして今、私が改めて考えていることは、人の命についてです。 年齢を重ねるごとに、人の死というものが身近になります。 お葬式に行くことが増えました。 独特な空気から恐怖感に苛まれることもありますが、人の死というも

        • 青少年的人生論 #4

          人と窓窓の外から私を見ている人にとって、私もまた窓の外にいる 私との境界線、日常の一片 窓は私を切り取るフィルム 電車の窓から眺める景色には、様々な生活が見える 私の知らない誰かが、主人公として一日を越えていこうとしている 夕暮れに抗う小学生に思いを馳せる 溢れる光には生活が映写される、住宅の窓 そこには確かな生がある 人には誰しも窓がある 窓を介して人々は交流し、遮断する 草原に風が吹くと、カーテンは揺れ、青が広がる 影を見ると過去の自分が 心は入れ替われども、体

        • 固定された記事

        青少年的人生論

        マガジン

        • 青少年的人生論
          4本
        • ワタシとウタ
          6本

        記事

          人が生きる意味

          なるほど、生きる意味なんてないんだな、と気づかされたのはいつだったのでしょうか。 というよりも、なんとなく気づいてしまったのかもしれません。 例えば、どうしても叶えたい夢ができた時、その夢を叶えるために人は生きたいと思います。 例えば、守るべき家族があった時、愛するものの生活をかけて人は生きていくための努力をします。 しかし、あらゆる枝を取り除き、「生きる」ということだけに焦点を当てた時、これらの生きる意味は全て”無駄”になってしまいます。 生命の維持に必要なことは食

          人が生きる意味

          少し離れることで見えるもの

          どうも、私です。 約一ヶ月間ほどnoteで毎日投稿をしてみたのですが、少しことばに対して乱暴になっているのではないかと思い、半月ほど投稿をやめました。 ありがたいことにこの期間にもスキをしてくださる方、そして新たにフォローをしてくださる方もいました。 本当に感謝しています。 現場から離れて俯瞰してみた時に、今ある全ての数字が私のやってきた結果であると少し感じることができました。 少し離れることで見えるもの。 何かに挑戦するときに、常に全力である必要はないことを知り

          少し離れることで見えるもの

          拝啓、PEDROへ

          12月22日、横浜アリーナ。 生きていることを強く実感した2時間。 活動休止が告げられ、楽曲をプロジェクト始動時から強く愛していた私の心の糸が簡単に切れました。 本当に信じたくなかった。 それと同時に、12月22日はどんなことがあろうとも横浜に行かなければならない、と思いました。 ちょうど二十歳になる私の、自分に送る最大のプレゼントが「さすらひ」。 この苦しい喜びにうなされる日々が続きました。 PEDROチームの皆さんはさまざまな楽しみを私たちに提供してくださいまし

          拝啓、PEDROへ

          死ぬ気でやると死ぬのでやめな。

          思えば、割と死ぬ気で生きていたのです。 夢への第一歩になればという気持ちで始めたこのnoteですが、少し俯瞰すると死ぬ気で続けていたことに気づきました。 本職の学業よりも遥かに大きな労力を使っていますからね。 noteだけでなくYouTubeの用意(楽曲作り)も頑張っているので、楽しいのですが意外と疲れる。 楽しいものづくり地獄ですね。 ただ、視野が狭くなっていて疲れているということに、今になってやっと気づいたのは問題です。 死ぬ気でやっていると、命を削っていることにす

          死ぬ気でやると死ぬのでやめな。

          愛がない者は何しても駄目

          これまで幾度か経験した人生の転機には、必ず誰かがいました。 その中で最も大きな転機は、アユニさんとの出会いによってもたらされました。 今この文章を読んでいるあなたとも、彼女のおかげで出会えたのです。 この機会に、アユニさんのことも知ってもらえると幸いです。 既にご存知の方は愛してると言って下さい。 ※今日から3日間、アユニさんに関する投稿をします。 アユニ・D 彼女は、昨年解散を発表したアイドルグループ「BiSH」のメンバーです。 そして、現在活動休止中のスリーピー

          愛がない者は何しても駄目

          2ヶ月で学んだnoteのコツ

          どうも、私です🙋‍♂️ 今年の元日からnoteを始め、2ヶ月が経過しました。 今回が34記事目です。 1月は、投稿できる時はするというスタンスだったのですが、2月は途中から毎日投稿を頑張っております。(1日だけサボったけど…) 日頃読んでくれているあなた、そしてはじめましてのあなたに、この2ヶ月間の裏側を晒したいと思います。 noteに投稿をしているあなたの参考になれば、と思います。 まずは、自己紹介とnoteを始めた理由、最終目標についてです。 自己紹介関西在住の大

          2ヶ月で学んだnoteのコツ

          1984

          第6回『ワタシとウタ』は、andymoriで「1984」。 前回紹介したNUMBER GIRLは思春期の泥臭さまっしぐらでしたが、「1984」は純朴の頂点。 幼少期の淡く特別な時間を追体験することができます。 その上でうっかり、自分の過去に触れてしまいます。 andymoriとともに過ごす放課後。 有限な当たり前をもう一度味わう機会。 ぜひ、楽曲と一緒にお楽しみください。 夕方頃、街中に自転車群。 立ち漕ぎをしていく小学生が過去の自分に触れます。 今思えば、それが誰な

          気分との付き合い方

          ひどく疲れた、落ち込んだ日、あなたは自分に何をしてあげますか。 やはり、うまく生きていくためには、自分の機嫌の取り方を会得しておくのが良作ですね。 自分のためにも、周りのためにも。 そこで、私なりの気分との付き合い方を紹介したいと思います。 まず初めに、私はとにかく気分の上下が激しい。 愛していると伝えたい人が多すぎる時がきたと思えば、次の瞬間には、殺してやりたい人が多すぎて落ち込む。 ほぼ毎日、そんなことの繰り返しです。 しかし、他人にそのことを悟られたことはありま

          気分との付き合い方

          ロシアとウクライナ、戦争と私

          私が体験した戦争は常に、声と文字のみで完結していました。 歴史の教科書、博物館、誰かの実体験。 比較的平和な国でぬくぬくと育ってきたのです。 今年で20を迎え、的確な分別も得意になり、且つ、子どもの頃に教えられた”本当の正しさ”を信じて生きています。 物事を吟味する日々を送っている私の目の前で、今、強力な力を内包する出来事が起きようとしています。 戦争 世界平和を幼い頃から願ってきた私ですが、この言葉の中身が空っぽなことには気づいています。 だからといって、それが本当に

          ロシアとウクライナ、戦争と私

          透明少女

          あるいは、そう。 うまくいかない日常の中にも、光が漏れていることに気づいた少女がいたそうな。それが、例えば、透明少女。 第5回の『ワタシとウタ』は、NUMBER GIRLの「透明少女」です。 思春期の熱気を、泥臭さを思い出させる楽曲の数々。 そのどれもが果てしなく青く、美しい。 NUMBER GIRLの魅力を改めて紹介できたらと思います。 是非、楽曲とともにお楽しみください… まずはなんと言っても、イントロですね。 田淵さんがギターをかき鳴らした瞬間、脳内に残るのは「最

          斜に構える

          正論は何よりも刺さる。 そのことに気づいていなかった当時の私にとって、正しいということが何よりも大切でした。 正しさは何よりも強い。 年齢も地位も、そこでは全くの無力なのです。 私はいつからか、どれほど目上の人に対してでも毅然とした態度でいれるようになりました。 むしろ、年齢を見ずに私自身をちゃんと見ろ、評価しろ、と。 誰よりも清く生きている自信がありました。 高校一年のある日。 ある教師は私にこう言い放ちました。 「お前の社会を斜に構える姿勢は素晴らしい。」 何を言って

          斜に構える

          誰でも一生に一本は、面白い物語を作ることができる

          私は創作が好きです。 初めてクレヨンを握ったあの日から、創作意欲が止まったことはありません。 そして今日も、私がしたいように創作をしています。 ただ、誰かに見せることを前提とした創作は、画用紙いっぱいに書いた怪獣とは全てが異なります。 もしあなたがnoteで記事を書いていたり、その他の創作をしているのであれば、このような経験はありませんか? 「このまま創作を続けて、意味があるのだろうか」 私は今、この真っ只中にいます。 その答えがどうであろうと関係ない。 私には、創作を

          誰でも一生に一本は、面白い物語を作ることができる