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トイレ掃除と運気について考えてたら6年ぶりにともだちと再会した

習慣と呼べるものかはわからないけど、
何となく意識してやっていることの中にトイレ掃除がある。

以前は週に1回だったけど、
今は週2回、水曜と日曜の朝にしっかり掃除している。
小さくブラシがけするのは、ほぼ毎日やってる。

「トイレ掃除で運気が上がる」
みたいなことをねらって始めたわけではない。
もともとそういうことは知らずにやっていた。

理由は単純で、小まめに定期的にやった方が楽だからだ。

とにかく毎日小まめにやって汚さないようにしつつ、
週に2回は念入りに隅々まで拭き掃除する。
掃除の時は必ず普段あまりやらなそうなところ、
目に見えない便器の裏側とか、収納棚の取っ手とか、
ふだん目に入らない部分を必ず毎回一箇所追加して磨くようにしている。

こうやって掃除するようになって、
トイレ掃除があまり苦じゃなくなった。

一人暮らしを始めた頃は汚れたなと思ったら
トイレ掃除をしてて、けっこうなストレスを感じていた。
イヤな家事の一つだった。

意識が少し変わったのはあるイベントの手伝いに行ったことだった。

20年前、離島をまるごと使ったアートイベントに参加した。
人が住まなくなった民家や廃校になった学校を
展示スペースにして作品を展示する展覧会。

参加者は島の公民館のようなところに滞在していた。
ぼくは出品者ではなくボランティアのような形で途中から参加した。
行ってまず驚いたのがトイレのあまりの汚さだった。
「よく、こんなところでできるな…」という惨状だった。
だけど誰も何とも思ってないようだった。
いや、たぶん気づいてはいても誰も掃除したくなかったのだと思う。
ぼくが最初にやったのがトイレの掃除だった。
あらゆるものが飛び散って、便やら生理用品とか放置されて、
たった5日かそこらでよくこんなに汚せるなという汚さだった。
掃除には半日かかった。ものすごく大変だった。
それからは毎日掃除をするようにした。
毎日やれば1回の掃除の時間は短い。
15分やそこらで終わる。

5日放置したら半日かかるけど、毎日掃除すれば15分で終わる。

どう考えても計算が合わないけど、
そういうものらしいことがわかった。

すぐに落とせば何の問題もない汚れが、
こびりついて落とすのがやっかいになったり、
どうせ汚れているからと雑にするようになって汚れの範囲が広がったり、
先送りすることで悪化していく。

前回のnoteに書いた仕事における小さなことにも通じる話だと思う。

このことがあってから、
自宅でも週に1度、必ずトイレ掃除するようになった。

それから何年も経ってから
「トイレ掃除は運気が上がる」という話を知った。

ビートたけしのトイレ掃除のエピソードだ。

「おれは、自分の好き勝手やっているだけで、人よりも才能があるとは思えない。しかし、テレビ番組をやっても、小説を書いても、映画を作っても、絵を描いても、なにをやっても評価されてしまう。
おかしい…。
よく考えても、自分の才能でそれらをやれるわけがない。ただ、心当たりが、たった一つだけある。
それは、若いころに師匠に"トイレを綺麗に掃除しろ"と言われてから30年以上ずっとトイレ掃除をやり続けてきた。自分の家だけでなく、ロケ先や公園、ときには隣の家のトイレ掃除もした。
オレが成功しているのは、トイレ掃除のお陰かもしれない!」

行った先の飲み屋のトイレを掃除したり、
とにかく色んなところのトイレをきれいにするのだそうだ。

他にもパナソニックの松下幸之助、ホンダ技研の本田宗一郎、
イエローハットの鍵山秀三郎、
成功者 トイレ掃除」で検索すると、
次々と成功者のトイレ掃除エピソードが出てくる。
達人になると素手で磨くという。

トイレ掃除をすると運気が上がる。
その理由を書いてあるページもあるし、なるほどなと思う。

成功者はトイレ掃除を大切にしている。

ただ、この人達は「トイレ掃除」をしていたから
「成功」したわけじゃないはずだ。
トイレ掃除をしていれば成功するかというとそれは違う話だ。
ただ成功する人はトイレ掃除もおろそかにしない人だということだろう。

トイレ掃除をして成功するわけじゃないけど、
成功してる人は、トイレ掃除を大切にしている。

卵が先かニワトリが先かみたいな話だ。

ただ、名だたる成功者が、
かなりの確率でトイレ掃除の大切さを言及しているので、
何らかの意味があるのは確かなのだと思う。

ふーんって話だけど、
「もっとトイレ掃除がんばってみよう」と少しだけ思った。
どうせなら運気が上がることを意識してやっても損はしない。
それからはちょっと意識してトイレ掃除するようになった。
で、今のようなやり方になっている。

本当に運気が上がったのかはわからないけど、
トイレ掃除を意識的にていねいにやり始めた頃から、
なんとなく人生うまくいってる気がする…。たぶん気のせいだと思うけど。

たまたまずっと続けてたことが、
運気を上げることだったっていうことは他にもあって、
「毎朝、起きたら外に出て外の写真を撮る」というのもそれだ。

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もともとは太陽の位置が季節でどれくらい違うのか知りたくて
毎日朝日の写真を撮っていたのだけど、
起きて太陽の光を浴びるというのは、金運を上げる効果があるそうだ。

アーユルヴェーダ的にもすごくいいことらしい。

なんとなくやっていることが
運気アップや体調を整えるのに役に立ってるのはすごく得した気分になる。

ま、習慣にしてることを改めて調べてみたら、
何らかのご利益をこじつけられそうな気もするけど…。

と、書いていて、ふと思い出したのが、
9年間ずっと続けていたのに、きっぱりやめた習慣についてだ。

じつは、やめるときに、かなり悩んだ。
「やめていいものか、どうか」本気で迷った。
やめてしまったら、運気が下がる気がした。
仕事が来なくなるんじゃないか…なんて真剣に考えたりもした。

何の話かというと「どうぶつの森」だ。

NintendoDSで2005年に発売された「おいでよ どうぶつの森」
これを発売から休むことなく約9年間、毎日やり続けた。
村の名前は「ぱちぱち村」だった。

はじめてから数ヶ月経った頃、ふと村を花で埋めつくしたと思って、
毎日少しずつ花のタネを買って植えていって
3年かかって村を花で埋めつくした。

この当時のどうぶつの森は1日に買える花のタネの数に限度があった。
1日最大7個までしかタネが買えない。
だから地道に毎日少しずつタネを買って植えていくしかなかった。
そして、毎日ランダムで花が枯れて、色が茶色くなるので、
枯れた花一本一本に水をやっていく。
水をやると翌日には回復するのだけど、また別の花がランダムで枯れる。
水をやり忘れると花が枯れてなくなるので、タネを買ってそこに植えていく。
これをひたすら繰り返していた。

写真がブログに残ってた。これが2年経ったぱちぱち村
このときはまだ完全に埋まってなかった気がする。

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3年目にようやく完全に花で埋め尽くせた。その時の動画。

毎日やっていたのには理由があって、
1日でも時間を空けてしまうと花が大量に枯れてしまうのだ。
毎日やってれば20分くらいで終わる水やりなのだけど、
1日サボってしまうと枯れた花が膨大な数になって3倍以上の時間がかかる。

これ、トイレ掃除も通じる話だ。
先送りすると、問題が大きくなる。まさにそれだ。

だから毎日やっていた。
それゲームとして面白いの?って自分でもそう思うのだけど、
理由はあまり考えてなかった。

ただ、「花の水やり」に何かしらの開運的な、
ご利益のようなものを感じていた
ようなところがあった。
毎日、花に水をやる。いかにもご利益がありそうだ。
「うまくいってるのは、これのおかげ」みたいな、
そんな思い込みのようなことがあって、やめるにやめられなかった。

とにかくこの無駄としかいいようがない水やりを9年間、毎日続けた。

やめようと思った大きな理由はソフトの物理的な劣化だった。
ソフトを抜き差ししすぎたせいか、
プレイしていると時々フリーズするようになって、
その時はリセットするしかなくなった。
そして水やりを最初からやり直していた。
それだけならいいのだけど、このゲーム、
リセットすると「リセットさん」というお説教キャラが出てきて、
3分くらいお説教をされるのだ。
この地獄、やったことがある人には分かってもらえるはず…。

とにかく何度もリセットさんを見るのがあまりにストレスで、
やめるしかなくなった。
本気で悩んだ末にやめたけど、
やめてみたら意外にあっさりしたものだった。

生活にも仕事にも何も変化もなかった。
ただ、朝20分くらい自由な時間を手に入れただけだ。
開運とか、ご利益とか勝手に思ってたけど、何それ?って感じ。

ま、言っても「どうぶつの森」ですから…。
9年間、何にとりつかれていたのやら。

あれから、6年経った──

久々にDSの「どうぶつ森」を起動してみた。
6年ぶりの「ぱちぱち村」!!

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うう、わーーこれは…。
花で埋めつくされてた村が…枯れ果てて雑草だらけだ。
すっかり変わり果ててしまった。

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あ、金のバラだけが残っている。
これだけは水をやらなくて枯れない花だった。
あとは雑草だらけだ。
博物館前に置いた予備の花のタネはまだ残っていた。

あ!!わーーー!!ララミーだ!!!
どうぶつの森でいちばん好きだったおともだち。

この子は、2005年からこの村に住んでる。
最初から住んでいた、初めての住人だ。
それから9年間、何度も引っ越そうとするのを止め続けた。
このときのどうぶつの森は、引っ越しをやめさせるのも大変で、
何度も何度も話しかけて、引っ越しを「やめようかしら」って言うまで
引き留め続けないといけなかった。
一回だけでは不安だったので、
最低2回は「やめようかしら」を引き出していた。

そうやって9年間、
毎年誕生日のお祝いもしたし、
毎年新年の挨拶もした。
プレゼント交換も手紙のやりとりもたくさんした。
最高に仲良くなった証でもある
「ララミーの写真」は部屋にちゃんと飾ってある。

久しぶり、ララミー!!
6年ぶり!!元気だったかい。
「ひさびさ」!!!話しかけてみた。

ララミー「不思議…分かるようで分からないようで、
それでいて気持ちは伝わってくる ステキな言葉です!」

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ああ、いつものララミーだ!
あの時と変わらない「いつもの」感じ。
村は変わり果ててしまったけど、
ララミーは6年前とまったく変わってなかった。

「ただいま!」

ぱちぱち村は今日も平和だ!!

ん?

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ぎゃーーー家に入ったら、中は、ゴキブリだらけ〜!!!
やっぱ、小まめな掃除、大事!!!!!

トイレもお家も小まめに掃除しましょ!!!
って話でした。おしまい。





で…

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例によってフリーズしてからのリセットさん登場!!!
そして6年ぶりのながーーーーい説教。

ほんとにどうぶつの森は何にも変わってませんでした。


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