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長く仕事を続ける上で大切な3つのこと

今年でフリーで仕事を始めて20年経った。

フリーランスとして働いてきて、長く続ける上で必要なものがあるとすれば、どんなことだろうって考えてみた。

続ける上でいちばん大切なことがあるとすれば、それは続けようと思わないことだ。
いつまで続けるんだろうって考えはじめると、ちょっと重い気持ちになる。
「今日はやる、明日のことは知らない」
これを繰り返すことがたぶんいちばん長くモチベーションを保っていられる秘訣のような気がする。
つまり、続けるのではなく、毎日「やる」ってことだ。

結局、「続ける」には、「毎日やる」しかない。
「今日はやる」それをどれだけ積み重ねるか、それが全てだ。

これで話は終わってしまうのだけど、「そうは言っても」だと思うので、それを支える土台として、自分なりに大切にしていることを3つ書いてみた。


1.体力をつける─毎日体重計に乗る

何をおいてもまず必要なのは体力だ。
仕事をつづける上で必要なのは、技術でもやる気でもない。体力だ。
技術は数をこなしていけば身についていく。
やる気はやれば起きるものだ。そもそもやる気なんてものは存在しない。
つまりスキルやメンタルは、やればどうにかなる。
すると大切になってくるのは、働き続けてくれる体、つまり体力だ。

ぼくの場合、仕事を始めた当初に比べると仕事量は20倍くらいに増えている
アシスタントも雇ってないので、単純に20倍働いていることになる。
1人で20倍働くために色々なことを効率化している。
無駄なことはカットしつつ、仕事のクオリティは上げていけるような環境を常に考えて仕事のやり方をアップデートさせている。
ただどんなに効率を良くしても、作業自体が減るわけではないので、仕事量・作業時間は必然的に増えていく。こればかりはしょうがない。
それをどうにかするには、それをこなしてくれる体力をつけるしかない。
つまり、疲れず、動き続けてくれる体を作ることだ。

そのために筋トレをしている。
ただ、ジムに通ったりして、みっちり筋肉を付けているかというと、そこまでの意欲はない。
ゆるくではあるけど、毎日ちょこちょこ筋トレを続けている。
それが続くようになったきっかけは「毎朝体重計に乗る」ってことだった。
毎朝、起きて日記を書いたら体重を計っている。だいたい同じ時間。
その体重をキープするために運動を始めた。
もともと食べたいだけ食事は食べるし、飲みたいだけお酒も飲む生活で、放っておくとすぐに太るのだ。
たくさん食べたいし、思いっきり飲みたい!けどデブになるのはいやだ。
それが運動を始めたきっかけだ。
最初はジョギングすれば体重が落ちていたんだけど、そのうちジョギングくらいでは体重が減らなくなってきた。
そこでHIITを始めたり、筋トレの量を増やすようになった。体重の減りはイマイチでも多少筋肉に変わってるならよしみたいな、そういう気持ちもある。
年と共に代謝が減って痩せにくくなった結果、やる運動がどんどん増えていった。で、勝手に筋力がついていった。

仕事量は明らかに増えてるし、仕事している時間も増えているんだけど、20年前に比べてもまったく疲れが貯まるってこともないし、肩こりとか腰痛も今のところ無縁だ。むしろ以前より今の方が健康だ。風邪もまったくひかなくった。身長まで伸びていて、大学卒業時165cmくらいだったのが、40代になって169cmまで伸びた。理由はよくわからないけど。

このやり方が本当に正しいのかどうかもわからないけど、毎日体重計に乗って体重をキープするために運動を増やしていったというのが、結果的にぼくにとっての体力維持法になった。最近はストレッチをしたり、エクササイズっぽいことも追加してさらにやることが増えている。
とにかく小さくアップデートを繰り返していく、これが大事だ。

2.仕事を習慣の一部にする─仕組み(ルーティン)を作る

仕事をあまり「仕事」だと意識しないようにしている。
フリーランスで自宅で働いているので、自分から意識的に働かないと何も始まらない。
会社に行けば仕事が始まるというような強制的スイッチがない分、「仕事するぞ!」っていう自発性が求められる。
でもこれが大変で、なかなか簡単にそんなスイッチは入らない。
意識ががらっと変わったのは、朝のルーティンを始めてからだ。
ぼくの朝のルーティーン、いまはこんな感じだ。

起きる>外の写真を撮る>外でストレッチする>体温を測る>録画していたアニメかドラマを流す>ニュースのチェック>前日の日記を書く(1日1ページ)>WiiFitで体重測定と筋トレ>朝食>SIXPAD(トレーニングギア)+テレビゲーム(ドラクエX+あつ森+もう一本)>HIIT(短時間の脂肪燃焼筋トレ)>定点観測写真撮影>プロテインを飲む>歯を磨く>サプリを飲む>着替える>10分運動>コーヒーを淹れる>本を1冊読む>仕事開始

ただ、最初は下のものくらいシンプルだったと思う。

起きる>前日の日記を書く>WiiFitで体重測定と筋トレ>仕事開始

このルーティンを毎日やるって決めてから、仕事への向きあい方が変わった気がする。
ほんとにちょっとしたことだけど、習慣を作っておいて、終わったら何も考えず仕事に向きあう、そういう仕組みができた。
「さー仕事するぞ!」って感じではなく、習慣として自動的に「仕事が始まる」感じ。

仕事のスタートも重要だ。
まずはじめにすぐに終わる仕事を一個片づける。
そのために前日に、すぐ終わる仕事を一個だけ残しておく。
まず簡単な達成感を感じてから、本格的に仕事を始めていく。

そこからは、とにかく手を動かす。仕事の流れも仕組み化する。
詳しくはここに書いたけど、考えず動ける仕組みを自分で組み立てていく。

効率化も仕組み作りも、自分の頭で考える。
無駄を省きつつ仕事の質をどうやって高めるか、仕事以外の時間をどうやってつくるか、どこにいちばん注力していくべきか、どこは手を抜いてもいいか、やらなくていいことは何か、いつまでこの仕事があるのか、次に備えるとしたら今何をするべきなのか、仕事以外のことをいつインプットするのか、仕事以外のアウトプットの時間をどこにつくるか──
自分で仕組みを作りながら、常にアップデートさせていく。
そんな仕組み作りを楽しめるようになれば、たぶん仕事が嫌になることはない。
というか、こうなれば仕事は仕事ではなくなっているはずだ。
それは仕事というよりはむしろ自分の習慣・人生の一部だ。
単なるお金を稼ぐ手段としての仕事じゃなくて、人生をかけて向きあう価値のあるものにできるかどうか、そこが分かれ目かもしれない。

3.期待しない──雑魚でありつづける

これはすごく書くのが難しくて、どう書いていいか悩むのだけど、何に対してもあまり期待しないというのがいいかなと思っている。

期待するから裏切られる。
裏切られたと思うからストレスになる。
だから最初から期待をしないのが楽な生き方だと思っている。
仕事のストレスの大半は、人間関係が原因だというけど、結局相手が自分が思った通りのリアクションを返してくれないことが、不満の原因になることが多いはずだ。
それならはじめから何も期待しないようにするのが、いちばん手っ取り早い。
例えば、デザインを作ってメールを送るときに、良い返事がもらえると思わない。
最初から良い返事を期待していると、そうならなかったときにダメージを受ける。
がんばって作ったから気に入ってもらえるなんて思わなければ、やり直しになってもショックは少ない。
はじめから「やり直しだろうな」くらいに思っておく。
良い返事が来たら素直に喜べばいいし、そのほうが嬉しさも倍増する。
やれるだけのことはやって、結果には期待しない。
期待値を極限まで下げて、ダメージを減らしていく。

ダメージを受けても引きずらずにすぐ忘れることも大事だ。
ものすごくひどい目にあっても、命に関わるようなことでなければ、その場ですぱっと忘れる。そしてまたひどい目にあうかもしれないけど一緒に仕事してみる。
何度もひどい目にあっていくと、他のふつうの仕事が尊く思えてきたり、今回はこのパターンできたか!って最悪の記録更新を楽しんだり、そういうことを一歩ひいたところから客観視できるようになると、また仕事が楽しくなっていく。

自分にもあまり期待してない。
「自分のできることなんて、こんなもんだ」くらいの割り切った気持ちでいる。
「完璧に」なんてとてもできないし、「想像以上のもの」が作れることもない。
そこそこうまくいけば、それでよし、くらいの気持ちでいる。

期待してない以上に、自分に自信がもてないってのもある。
そこそこうまくいってても、すぐダメになろうだろうなって思うし、仕事だっていつまで依頼があるのか、ずっと不安を抱えている。
もう少し自信がもてたら楽に生きられるんだろうって思うけど、ただ、自信過剰になるくらいなら、自信なんか持てなくてもいいとも思っている。

大事なのは、仕事のスタイルとか、過去の成功体験とか、そういうものに固執しないで、ずっと自分を変え続けることだ。
ようするに「つねに新しくあれ!」だ。
変化し続けていれば、ずっと雑魚(ザコ)のままでもいいし、そんなにすごいところまで泳ぎ着けなくてもいいと思ってる。

そこそこでいいけど、常に変わり続ける柔軟さは身につけておくっていうのが、長続きの秘訣かな。

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