見出し画像

【エッセイ】自転車日本一周記15

長崎から熊本、鹿児島、そして沖縄へ

最西端から一日かけて長崎市へ行く間に決意したことがある。それが沖縄への渡航だ。フェリーをつかって約24時間。ゆっくり船旅を楽しめればそれはいいだろうけど、逆に言えば24時間船の上にいることになる。これまでのペースを考えれば町を2、3個進むことが出来る。行った先も島。それも2日あれば一周できてしまう距離。そこから更に島へ渡ろうと思えば手段は飛行機しかない。
どこまで行き、どこまで旅するか散々悩んだ。結果、沖縄本島は行くことにしたのだ。フェリーの予約を済まさなくてはならなかったので、今後の見通しを建てていく必要があった。
実は熊本に幼馴染がいる。幼馴染と言っても、幼稚園からの友達であるが積極的に遊ぶ仲でもなかった。どちらかといえば親同士が仲良しな影響で一緒にいることが多かった。でも、気心は知れているし一緒にいて苦痛なことはない。あんまりお互いに干渉することもないからなのだけれど、日本一周の話をしたら泊めてくれることになった。
長崎市から東へまっすぐ行き島原へたどり着く。実はその海の向こうが熊本なのだけれど、自転車ではぐるりと迂回しなくてならない。そうしても良かったのだけれど、沖縄行きの日程が決まっていたのと似たような道を戻る気になれずにフェリーで渡ってしまった。その次の日には幼馴染の家にたどり着いていた。
そこで歓迎され、昔話に華を咲かせ。まだまだ話足りず、一日荷物を置いてぷらりと観光がてら自転車で天草まで行くことにした。
ここで荷物がないことの楽さに気がつく。荷物。寝袋や着替えがないだけでこんなにも快適なのかと思い知らされた。それに天気もよく海沿いの天草の景色は最高に綺麗だった。


そうして久しぶりに一日遊び回って帰えるとごちそうが待っている。贅沢な時間だ。感謝してもしきれない。また、おいでねと言われたが。あれから行っていない。そんな場所ばかりだ。そんなことを考えるから二週目をしたくなったりもする。今なら、さらに行きたい場所。会いたい人も増えたしね。

というわけで名残惜しみつつも熊本を出立。鹿児島を目指した。
鹿児島をぐるっと周ることはしなかった。指宿とか行けばよかったのだけれど幼馴染の家でゆっくりしたことが災いした。フェリーの日程に間に合いそうになったのだ。能登半島を行かなかったのもあって、もうどうせ中途半端だしな。と思っていたフシもある。

鹿児島に着くなり、カードショップを探した。実は、そのときに始まったかカードゲームの試供品が配られていたからだ。昔からゲームは好きだった。デジタルもだがアナログもだ。ボードゲームにはすでに興味津々だったしTRPGというものに執心していた。そのつながりでカードゲームを手に入れるのだけれど、これが今後の人生を左右することになるなんてこのときは思っていなかったな。
まあ、でもそれはまた別のお話。機会があれば書いてもいいかなと思う。それにこんおカードゲームちょっとだけ旅の中で役に立ったんだ。
それはまた次回。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?