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読書記:-確率思考の戦略論- part1-


記事の内容

読書記。本の内容を自分が解釈できる言語で書く。理解度を記しておく

記事の目的

読み始めたが内容がめちゃむずいので、細かくアウトプットすることで知識定着を図ること。同時に本業で使えそうと思ったアイディアを保管しておくこと。

1-1.史上構造の本質

森岡さんが意識していること、それは
「目に見える事象に振り回されず、物事の本質を見ること」

例えば、自社のブランドの売上シェアが下がってしまった場合を想像する。
要因が「平均価格が他社よりも高くなってしまった」ことだとする。

しかし、平均価格が高くがなってしまったことも事象にすぎない。
本当にやるべきことは「価格が上がってしまった要因」を突き止めること。
そこに対して「なぜ?」と複数回掘り下げることで、物事の本質が見えてくる。

人間というのも同じである。見た目や発する言葉は違うのであるが
DNAを本質に構築され、そこからすべての特徴が生まれているという構造については全人間共通しているのである。

では、資本主義社会のDNAとは何か?

資本主義社会でいうDNA(本質的な構造)は何か?
森岡さんは「人間の欲望」にあるという。人間の欲をエネルギードライバーとして、様々な競争を創出することで発展を遂げていく。それが資本主義なのではないかと。日本で全てがカルチャーフィットするかは不明だが、米国の弱肉強食社会にはそれが現れている気がする。

大事なことは

本質によって「構造」が作られて、様々な事象が発生する点。
市場構造の本質≒市場構造を形造るDNAさえわかれば、その市場で勝つための戦略をどこに投下するべきか、そしてそれはなぜなのかがわかるようになります。

1-2.市場構造を理解する意味

市場構造を理解するメリットは「市場構造を理解することによって、成功確率の高い戦略を選ぶことができる」から

市場構造を理解することは、車を運転するときに機械の操作方法を学ぶのと一緒です。車を運転するときは、どこにアクセルとブレーキがあり、周囲のどのような点に注意して運転をすべきなのか学ぶはずです。なぜならば事故を起こしてしまうから。ビジネスにおいても一緒で、市場構造を学ばないのは「目を瞑って車のアクセルをベタ踏みするのと同じ」なのです。

市場構造を理解する意味、それは「勝つ確率を上げること」他になりません。

1-3.市場構造とは何か

市場構造とは、「ある商品カテゴリーにおける、人々の利害と意思と行動が積み上がった全体としての業界の仕組み」のこと。消費者や流通業者・小売業者・製造者のそれぞれの思惑と利害によって一定の「やり方」に収束していきます。
めちゃ簡単にいうと市場構造とは「その市場における全体のやり方」

市場構造の「本質」は何か

結論から言うと消費者の「プリファレンス(Preference)」である。
プリファレンスとは消費者のブランドに対する相対的な好意度
・ブランドエクイエティー
・製品パフォーマンス
・価格
の3要素で構成されている。
あああああ

プリファレンスが市場構造を決定づけるのは
製造者も中間流通業者も小売業者も消費者(最終購入者)の意思決定に従うしかないからです。市場構造を決定しているDNAは、消費者のプレファレンスである。

市場構造の本質は「消費者のプレファレンスによって購入決定される購買行動の仕組み」がどのカテゴリーにおいても同じである」と言うこと。

ブランド同士の力関係が最終的に現れる「シェア」は個々の消費者のプレファレンスが集まった全体の姿、市場全体におけるプレファレンスそのものである。

ブランド同士のシェアが消費者のプレファレンスによってダイレクトに決定されることを数学的に見ることができる「デリシュレーNBDモデル」というモデルがある。

これは4つの法則が関わっている。
①あるカテゴリにおける、各消費者の購入は、それぞれ独立して起こる。(互いに影響し合わない。相談して買ったりしない。)
②あるカテゴリーにおける購入ブランド選択は、消費者のそれぞれのブランドに対するプレファレンスによって決まる確率に従い、その時点でブランドが選択されるかはランダムに決まっている。
③あるカテゴリにおける消費者のブランド選択は、プレファレンスの順位が高ければ高いほど、購入確率がより高くなる傾向にある。(ガンマ分布している)
④あるカテゴリーのおける消費者のブランド選択は、プレファレンスによって定まる確率に従い、それはカテゴリの平均購入回数の多い少ないには関係がない

めちゃわかりやすく言うと・・・
消費者の頭の中には、今までの購入経験から買って良いと思ういくつかの候補となるブランドがあるということです。それらの購入候補であるいくつかのブランドの組み合わせを「エボークト・セット」と呼ぶ。
例えばビールを買うときには、自分の頭の中には4つのエボークト・セットがある。「アサヒスーパードライ・プレモル・クラシック・エビス」
この場合は、買っても良いと思っているブランドのまとまりから、その時々で選んでいる。消費者は誰しもこのエボークト・セットを持っている。

言い換えると、人は一人一人、それぞれのプレファレンスに基づいたエボークト・セットが反映されたサイコロを持っている。そのサイコロを振る動作が全体として集積されたシェアである。サイコロの面の数はエボークト・セットの中にありブランド種類。目の数がシェア。例えば10ブランドあったら正10面体のサイコロ、Aブランドのシェアが40%だったらAの目が4つ。といった認識だ。

経営資源を投下すべきはプレファレンスだ。

ここまでわかったのは「カテゴリも、その中のブランドも消費者のプレファレンスに支配されている」ことです。
つまり、市場競争とは、一人一人の購入意思決定の奪い合いであり、その核心はプレファレンスである。と言う心理にたどり着きます。
言い換えると我々が奪っているのはプレファレンスそのもの。

つまりどの企業も「消費者の視点を重視して、プレファレンスの向上に経営資源を集中させる必要がある」消費者を理解してプレファレンスを高める戦略と戦術を作手できるマーケターがいるか、ここに企業の運命は託されています。


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