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リモートコミュニケーションについて考える

リモートワークで課題といえば、真っ先に「コミュニケーション」という問題が出てくるのではないでしょうか。
私の勤める会社でも、今まで色んな方法や仕組み、環境構築を試行錯誤してきました。
今回そんな中である出来事をきっかけに感じた「リモートワークでのコミュニケーションとは」という所でコミュニケーションについて考える機会になればと思います。

■リモートワークのルール

私の勤める会社では、会社設立当時より「リモートワーク」が当たり前にありました。8年前からになるので、リモートワークを取り入れだしたのはかなり早いほうだと思います。

とはいえ、私が入社した当時は、私以外のメンバーは副業という形だったので、自然とリモートを行っている、という感じでした。
そこから7年、メンバーも増え、社員だけどフルリモート勤務も増えてきて今は半分以上のメンバーがフルリモート勤務を行っています。

そこで、みんなで気持ちよく働くために、以下2点のルールを設けています。

①出社時、退社時には挨拶しましょう
②通知やメッセージには、リアクションは必ず。
 チャットに関しては、なるべくすぐにリアクションをしよう

①出社時、退社時には挨拶しましょう
これに関しては、挨拶は基本だよねって点と、挨拶で出社退社を把握しているのもあるので、必ず挨拶しようって単純明解なルールです。

②通知やメッセージには、リアクションは必ず行う。
 チャットに関しては、なるべくすぐにリアクションをしよう
リアクションがない=声をかけられていても無視しているのと同じって事だよ。と伝えています。
出社している場合、「ねぇねぇ」と声かけられても無視はしないですよね。
なので、「通知やメッセージには、リアクションは必ず行うこと」としています。まあ当たり前なんですけど。

■そんな中起こったとある出来事

とまぁリモートワークが基本となった弊社でも、積極的に学生インターンの受け入れを行っています。
インターン生も基本的にはリモート、週1回の出社としています。

そしてインターン生も例外なく、基本的なコミュニケーションはslackなどのチャットツールを利用しています。
もちろんインターン生にも、上記ルールは守るように伝えているのですが、
②通知やメッセージには、リアクションは必ず行う。
このルールを説明する際に、リアクションのハードルを下げるためにも「アイコンでもいいからリアクションしようね」と伝えました。
(slackだと、メッセージに絵文字を付ける機能があります)

その結果、全ての返信がアイコンで返されるようになりました。
作業指示やスケジュールの連絡やレビュー・フィードバックについての連絡も返信は「✅」のようなアイコンでしかリアクションがありません。

そして社内のチャットを見返した際、社員でもアイコンでしかリアクションしない人も大勢いるなあ、と気が付きました。

■何が問題なのか

別にアイコンでリアクションあるんだから何が問題なんだ!?
と感じる方もいるかと思います。

コミュニケーションを求めない連絡、例えば、出社時の挨拶に対する返信(出社連絡に対して「おはよう、頑張ろうね!」といった返信)や、「ちょっと席外します」といった独り言に近いメッセージについては、アイコンでの返信で全然オッケーと思います。
むしろ返信することで相手に逆に気を遣わせちゃったり、といった事もあるので。

ただ、明らかに相手とコミュニケーションのための連絡に対して、アイコンだけの返信というのは如何なものでしょうか。

今回インターン生場合だと、次の出社日の連絡や、午後からの作業指示、確認依頼が来ていた制作物に対してのフィードバックなどを連絡していました。
フィードバックは日中の業務の合間を割いて、残業しながら行っています。
作業指示についても、全体を確認しより良いインターン実施になるよう調整やロードマップを引きながら次の指示を考えています。
そんな背景がある中で送ったメッセージに対してアイコンだけの返信は、少し不誠実ではないでしょうか。
少なからず、私はモヤモヤとしました。

■この問題から考えるコミュニケーションとは

出社していたら、何か作業して報告をもらったら「ありがとう」と答えますよね。ジェスチャーだけで返事しないはずです。
なぜチャットツールになると、アイコンだけの返信になってしまうのでしょうか。

今回、そのインターン生は社会人経験もなく、「コミュニケーションとは」という観点で考えることもないので仕方ない事だと思います。
学校では、技術は学べてもこのような事はきっと学べません。
その学生は、インターンに来て社会でのコミュニケーションという面で学びになったので非常に良い機会だったと感じます。

さて社会人の皆さまはどうでしょうか。

リモートワークでの働き方が当たり前となってきた今、コミュニケーションのあり方も変わってきます。

今までのコミュニケーションは、対面の場合、言葉に表情・仕草、今までの人となりが合わさり、1つのコミュニケーションという形をしていました

リモートワークとなり、基本がテキスト上のやり取りとなった今、今までの「コミュニケーション」は通用しなくなります。

ましてや、新入社員であれば一度も会ってないという可能性もあります。そんな状態で”人となり”というプラス要素がない、ハンデを背負ったスタートとなります。

そんな状態で適切にコミュニケーションを取るためには・・・?

当たり前のことなんですけど、しっかりとテキストで「わかりました」「ありがとう」を、できる限り速やかに伝えること。
テキストでは伝わらない感情を、アイコンや絵文字、記号を付け加えること。(これは送る相手によりますが)

リモートワークだと、一人で作業が集中できる、対人関係のストレスが減る、といった話をよく聞きますが、実は全く真逆なんですよね。

話せば済むことも、テキストだと話す以上の神経と気遣いが必要です。

テキストだからこそ、リモートワークだからこそいつも以上に、必要以上なコミュニケーションが求められる時代となりました。
働き方も変わる中、私達もリモートワークならではのコミュニケーションの取り方についてアップデートしないといけないな、と強く感る所です。

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