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140文字小説

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2020年6月の記事一覧

140文字小説「家族写真」

恋人を親に紹介した。両親は狂喜乱舞し、父が皆で写真を撮ろうと言い出した。タイマーがカシャ…

霜林 穂
4年前
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140文字「20XX年」

朝が来る。ビルの窓が一斉に陽を反射し、1日が始まる。品川駅始発のリニアに乗って、名古屋の…

霜林 穂
4年前
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サムソンとデリラ

一目惚れだった。 敵対しているというのに。気持ちを押し殺した。それなのに彼女が言う「愛し…

霜林 穂
4年前

エピローグ

 衝撃波を残しながら、カモメの編隊が空を飛ぶ。カジキマグロの群れが、高波をおこして迎撃す…

霜林 穂
4年前
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僕は三角形

「何堂々と歩いてんだよ」 六角形や八角形たちと下校していると、立方体や正八面体、3次元集…

霜林 穂
4年前
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天使のアルバイト

そろそろ働くか、とアルバイト情報誌を開く。手を止めるほどのものはない。ふと、ひとつの求人…

霜林 穂
4年前

川を渡る

気がついたら死んでいた。 これが三途の川か、向こうから船がきた。渡し守が口を開く。 「ハーイ、川ワタルナラ6ドル、ヤッスイヨ」何で片言。「グローバル化ネ」 慌てて周りを見渡すと、朝顔の植木鉢。庭の手入れをしてたっけ。 「紫朝顔、素焼鉢、培養土に軽石ネ。江戸の亡者も喜ぶヨ」 さよなら、現世。

迎えを待つ

ボーイフレンドは海兵隊だった。 一度陸地を離れると、次に会えるのはいつの日か。毎日砂浜で…

霜林 穂
4年前

集団登校

集団登校の集合場所へ、重い足で向かう。入学してすぐ、皆にいじめられた。それ以来一言も発さ…

霜林 穂
4年前
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パトリオット

自衛官の制服に萌えるクラスタがあるらしい。 大人気なのはどれだろう、新旧どちらの制服なの…

霜林 穂
4年前

月と白蛇

月明かりだけが差す部屋、彼に抱き抱えられるようにして月を見つめる。 少し離れ気味の切れ長…

霜林 穂
4年前
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たまには自分を褒めてみる

赤子と園児のいる生活はとにかく修羅場、どこまでも余裕はなかった。 特に、弟の存在を絶対に…

霜林 穂
4年前
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小説画像

霜林 穂
4年前
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科学の灯

配られた高校数学のページをめくる。さすが進学高、異世界だ。「三角関数、意味あんの?」クラスから声がきこえる。 我々はピラミッドの積み石なのだ。全員で高みを目指し、上に登った者が科学の火を繋ぐ。意味なく見えるもの、それこそが必要なものなのだ。 僕は諦めない。高みを目指す。