「○○させて頂きました 」って言う人が増えた気がする
よく目にする、耳にする、「○○させて頂きます」「○○させて頂きました」という言葉。アーティストやら役者やら政治家やらがやたらと言っている気がする。
多分、そう言った方が、角が立たないんだろう。SNSなどで目立ちやすくなったこの世の中、目立った分だけ、いわゆるクレーマーがどこからともなく沸いてくるのだろう、と思う。それは本当に大変なことだし、言葉を付け加えるだけでそういうのが減るなら、身を守るためにもやった方が良い。
しかしながら、歌手が「この度新曲を出させて頂きました。」とか、作家が「また本を出版させて頂きました。」とか言っているのを見ると、そんなにへりくだる必要あるのか、とも思う。勿論、「周囲の人の協力を得て、新曲や本を出せたことに感謝している気持ち」を表現していることは分かる。しかし、本人達だって立派な仕事をしたのに、そんなに下手(したて)に出ないといけないなんて、気の毒過ぎる。もっと胸を張れるような事を、この方々は成し遂げたというのに。「新しい作品を出しました!応援よろしく、みんな!」では駄目なのだろうか。
また、僕がすぐに思いついたのは、それらのへりくだったセリフに、主体性が少ない、ということだ。「私が出しました(新作を)」ではなく、「新作を出しました(私が)」という感じだろうか。説明出来てる?つまり、「生産者は私です!」の主張が弱いということだ。あれ、これも説明出来てる?
何だか、作品ありきというか、いや、それはそうなのだろうけど、もっとその人自身の価値や仕事ぶりを誇るようなコメントが言える世の中になれば良いなあ、と僕は思う。
しかし、どこからともなく沸いてくるクレーマーの声が大きい以上は、そういう悲しい対策を取り続けなければならないのだろうな、とも思う。
今、顔や名前(本名もペンネームも)を出した発信や宣伝をするには、リスク管理は必須事項だ。個人や組織の発信が届く範囲は大幅に広がっているが、何だか少し、表立った活動はやりづらくなったように感じる、今日この頃の僕である。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?