【キナリ杯】そしてモンキードライバーは王様になった
大学2年生の頃、ドライブに夢中だった。免許を取得した嬉しさのあまり、大学の友人を外に連れ出しては小さなレンタカーを走らせた。気の合う仲間と知らない道を突き進み、初めての景色を車窓から眺める。それだけで他のどんな娯楽よりも退屈しなかった。アクセエルさえ踏み込めばどこへでも行けるような気がして、怖いもの知らずな僕らはいつだって自信に満ち溢れていた。
あの頃はドライブが生きがいだった。大学の授業は程々に出席し、それ以外の時間は彼女も作らず、週三日のアルバイトとドライブだけで時間を